撮り鉄ハイビーム問題
横浜駅に集結したたくさんの鉄道ファン。復刻塗装に変身した横須賀線の電車が彼らのお目当てだ。点字ブロックまで下がるよう促す放送を駅員がしていたが、撮ってる人たちは誰も耳を貸さなかった。そこで駅員が
ちゃんとルールを守っていただかないとハイビームで運転お願いしますね。
と言い放った。それに反感を買った鉄道ファンが暴言を飛ばしまくり、メディアに注目されることとなった。
ロザンの耳にも
その話題は、関西のお笑いコンビ「ロザン」の耳にも入った。菅さんが「宇治原さん、あれ見た?」という軽いノリでこの話題を振って、思うことや調べた話を披露していた。
横須賀線&総武線の電車
現行の横須賀線と車両が共通の総武線(快速)は明るい青色にクリーム色になっている。2010年代前半までは水色が紺色、向かって右手のJRロゴがされている部分が「E217」と紺とクリームのロゴマークが表記されていた。
撮影会のためだけにあの当時の姿に復刻し、変えられたものだったが、車両やりくりの都合でそのまま走ることになった。
復刻は珍しくないが…
復刻塗装、復刻ロゴというのは全国各地で見られる。横須賀線と総武線に関しても、「あ、そういうやつね。」と鉄オタしてる僕は思う。しかし、調べると運転情報は公式の予告がなく、ゲリラで走っていた。その上、SNSの力があれば、あれだけ横浜駅に集結するわけだ。
ハイビーム、悪い?
撮り鉄が猛反対していたのは「ハイビーム」にされたというところ。クルマと同じように夜はハイビームにする方が安全。あのときも夜であったため、鉄道ファンがいようがいまいが、そうするのはごくごく自然と言える。
安全とはいえ、写真映えは劣ってしまう。ハイビームだと対象物の輪郭がぼやけてしまい、映りが悪くなってしまう。
この1件を知るまで、僕は「ハイビーム」だろうが「ロービーム」だろうがどっちでもよかったし、見方によれば、「あ、ええやん」とも思った。そう考えているせいか、ハイビームでイラつく発想すらなかった。
ヨルシカの聖地巡礼のとき、越中国分駅に寄ったら、MVにはなかったワンマン列車用監視カメラが新設されていた。MVとは違う光景にはなるが、「安全のためならいいね」と思って楽しみ、誰もいないホームで撮りまくった。
ハイビームも安全のものと考えたら楽しい。ヨルシカの『負け犬にアンコールはいらない』が始まる瞬間は遠吠えの最中、心の中で電車のハイビームを点灯させている。見方によってはハイビームも好きなもんだ。(ヨルシカは蛇足やけど笑)
鉄オタの騒動は今に始まったわけではない。ただ、ロザンに注目されてしまうぐらい、波紋が大きく広がってる気はする。自分自身含めて、どうしてもレア車両を見かけたら興奮で理性飛ぶし、1番いいとこで撮りたい!と思ってしまうのが本能。ライブハウスの「モッシュ」「ダイブ」における狂気の雰囲気をどことなく重ね合わせたくなる。とはいえ、鉄道に限った話ではないし、反面教師として律していかなければ。好きなことで痛い目に遭いたくないし。