痛い目に遭う前に
「ながらスマホ」をしていた女性が線路上に立っていることに気付かず列車に接触したという痛ましい事故。女性は命を落としてしまうことになった。スマホを触っていただけで。
恐ろしいのに
街中ではソーシャルゲームをしながら、SNSみながらなどで歩いていたり、自転車に乗っていたり、自動車を運転するなどしている人は当たり前のように見る。中にはイヤホンorヘッドホンしている強者みたいな人も。
自転車に乗って、すれ違い様でこういう人を見ると、怖くて減速しないとならないし、死角で急にということもあるからヒヤリハットもあった。
これぐらい恐ろしいのを何故かわからない人はやっぱり多い。完全にスマホに侵されている中毒になっていて、スマホが体の一部みたくなっている。
正義のクレーマー
駅員のバイトでこんなことがあった。あるとき、中年の男性が中高生の「ながらスマホ」を注意していた。そしたら、僕に飛び火するように
なぜ「ながらスマホ」を注意しない!!
と僕に怒鳴りつけてきた。最初は謝ったところで「気をつけ給え!」と上から目線で注意されたところで済んだが、翌日は最悪だった。
今度は中高生を襲うかの如く「スマホやめんか!!」と怒鳴ってきて、また僕も怒られる羽目になった。男性から理由を問いただされても、剣幕のせいでフリーズしてしまい、「ちょっと来い!」と改札へ行き、社員さん2人にも怒鳴りつけた。そのうち1人は「指導不足で…」と答えるしか無く、僕もただただ、圧倒され、「スカッとジャパン」のような展開などあるはずもなく、その人はせかせかと仕事場へ急いだ。人生で一番めんどくさいクレーマーでバイトしてた中で最悪の出来事だった。その後は僕に怒りはしなかったが、正義感は懲りることなく「ながらスマホ」を注意し続けた。
気づかないと無理!
僕自身は放送する立場として「ながらスマホ」を啓発しているし、自動放送にも後からそういう内容が搭載されるようになった。しかし、こんな本音が漏れる。
「やってる本人がながらスマホ自覚せんと無理やっちゅうに!!」
男性の怒りはもっともでド正論だが、こればかりはやってる本人が気付かないとダメかもしれない。というか男性のようなあんなガミガミ口調の注意は誰が聞くのだろうか。内容が入らず、「え、なんなん?このおっさん?」みたいにウザったらしくなる。勝手な正義感の押し付けで独りよがりだ。
とはいえ、僕が優しく諭しても聴き流されるだけの人がほとんどだろう。しかも、イヤホン、ヘッドホンしてる人にはどうあがいても効果ゼロだ。
もはや、お灸を据えるようなショッキングなことがない限りはなかなかやめようとはしないだろう。
あれほど危険なことだが、ゲームや人との繋がりなどに時間を費やしたい人が多いのか、「ながらスマホ」は無くならない。やってる人本人がその気にならなければ撲滅は遠い。この記事だけで啓発になるのかは分からないが、痛い目にあったときは時すでに遅しかもしれない。SNSやゲームなどをやりたい気持ちは分かるしさっさとやっておきたいでしょう。でも、こういうことはいつでもできる。身の近くのリスクに集中することが大事なのかと思う。何もかもを水の泡にする前に、そういうのを叩き込んでおく必要がある。どう響いているかは分からないし、なるべく痛い目に遭わないうちにとは思えども啓発はなかなか難しいもんだ。