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ずとまよ「スナネコ建設の磨き仕上げ」を3回見てきた。(演出と今後編)

3回見てきた「ずとまよ」のライブツアー『やきやきヤンキーツアー2〜スナネコ建設の磨き仕上げ〜』。セトリはもちろんのこと、演出や思い出など気になるところは多い。ここでは会場の様子を挟みながらセトリ以外の演出や衣装のこと、このツアー続編となるアリーナツアーのことなどを紹介する。

大阪/フェスティバルホール

僕のツアー始めは大阪渡辺橋にある「フェスティバルホール」。過去に何度も行ってて個人的にお馴染み。ずとまよは1年ぶり2度目だ。

セット

この日の座席は左端の席。セットは工事現場を模していて、真ん中には大きな扇風機が設置されている。工事現場ということもあって、開演20分前からは工事の爆音も流れ出す。ここに注意喚起アナウンスが被さるとこのタイミングで入った人は「え?え?なんて?」となる。

衣装

ツアーにおけるチームずとまよはヤンキーをモチーフにした衣装。楽器隊は逆立てたヘアーに白塗り、工事作業員のようなツナギとシャツを着ている。

ACAねさんのみはセーラー服を彷彿とさせる衣装でロングスカート。スケバン刑事の南野陽子さんにもよく似てる。こう見えて、現場の「棟梁」という肩書きもある。

奈良/なら100年会館

2ヶ所目は「なら100年会館」。JR奈良駅ドまん前という好立地のホールだ。(近鉄からは遠いけど。)
ちなみに奈良県でライブを見るのは僕は人生初だ。

ホールは縦に長い。僕のチケットでは3階席から「高みの見物」をする形になっている。いろんなホールに行ったが、この角度というのはなかなかない。

僕のチケット

座席の配列も独特。縦軸の列は「ABCDE…」ではなく「いろはにほへと」の順番で並んでいる。近鉄特急「あをによし」JR特急「まほろば」などのような雅な付番は奈良らしい。

奈良のライブでは「ならしか建設」「鹿せんべいバーガー」など奈良にちなんだセリフが多かった。地方のネタをライブの合間に織り交ぜたり、ACAねさんがその土地で食べたおいしいものを発表したりというのも恒例行事。

しゃもじ

ライブではしゃもじを振るのがほぼマスト。駅弁のようにしゃもじを売り歩いていたり、舞台下手のモニターに「しゃもじシグナル」という指示が表示されたりする。ツアーごとにしゃもじシグナルが登場するが、今回は道路にまつわるもの。

  • しゃもじを振る(歩行者専用標識モチーフ、しゃもじとともに挙手)

  • クラップ禁止(踏切モチーフ、下部に「NO CRAP」)

  • しゃもじをぐるぐる回す(虹色で黄色い標識チック)

  • 「うたう」「小クラップ」「大クラップ」→赤い看板

これらが随時表示され、初心者でもわかりやすくなっている。「手のクラップでもいいや」みたいな人もいたが、手が痛くならないし、パンパン鳴るしゃもじクラップの音も最高だ。

京都/ロームシアター京都

しゃもじとロームシアター京都

最後に見に行ったのは京都の2日目。平安神宮近くにある「ロームシアター京都(旧京都会館)」に行ってきた。

ずとまよが京都に来るのはちょうど1年ぶりで2度目。前回はACAねさんの体調不良に伴う延期で1月になった。図らずも東京を差し置いて、ツアーファイナルとなった。

京都でツアーファイナル?!

しかも今回はガチのツアーファイナル。泣いても笑っても最後という瞬間に立ち会えることになった。というか開催当日まで完全にそのことを忘れてた笑
どこのバンドも東京や関東圏をファイナルに設定することが多く、「バンドのふるさと」とかゆかりがないと関東以外でファイナルはまずありえない。

チームずとまよのギタリストで兵庫出身の関西人(菰口雄矢さん)はいるが、ACAねさんは関西や京都にゆかりがあるわけではない。というか出身地非公表。
「なぜ京都をツアーファイナルに選んだのか?」

カメラマン撮影中

そんなツアーファイナルでは「カメラ撮影」が入る旨がなされた。夕方にロームシアター京都に着くと撮り鉄が持ってそうな大きなデジカメにふわふわマイクを付けたカメラマンがいるのが気になった。
同じカメラマンは会場内でも3、4回見かけたし、舞台上にもいた。あとで何かしら映像化されるかもしれないが、こういうのもツアーファイナルらしい。というかまさか京都でこういうのがあるのはびっくりだ。

「ずとマロッシュ」フォトスポット

ずとマロッシュフォトスポット@大阪

各会場ではフォトスポットも設置された。今回はずとまよと「マロッシュ」がコラボしたグミ「ずとマロッシュ」のパッケージとキャラクター「ニラちゃん」のフォトスポットだった。

@奈良
@京都

今後の展開、アリーナツアー

ライブの翌日、2025年開催アリーナツアーのタイトルと世界観のあらすじが発表。

ARENA TOURRR
YAKI YAKI YANKEE TOUR 続
「名巧は愚なるが如し」 

時は1970年、太陽のウラ。
──。

日進月歩、不効率を排斥し、
まだ見ぬ空想の実現を疑わない太陽の表。
相対するウラでは、一見無駄な不効率に拘り、心にある些細な疑問を問い、今を純粋に抗う愚か者達がいた。

来ない夜明けを肯定し、誰しもが孤独であることを、
小さくがんばる博覧会"永遠深夜万博"が開催される。

象徴となるのは、スナネコ建設が建造した
"十六夜月の塔"。(いざよいづきのとう)
廃棄する想いをエネルギーに変換し廻る時、猶予う誰かの追い風となれるのか。

これは、諦めない愚か者達の実験の博覧会である。

舞台は1970年。太陽のウラで開催されている「永遠深夜万博(ウラEXPO'70)」という小さな博覧会が舞台。大阪・吹田で開かれた「大阪万博(EXPO'70)」のアベコベパロディとも言える。開催される2025年もちょうど万博イヤーでもあるが、このツアーのテーマは55年前だ。
3月下旬の「横浜(ぴあアリーナMM)」を皮切りに、千葉→愛知→大阪→福岡の計5ヶ所を周り、東京の「国立代々木第一体育館」でファイナルを迎える。

メインビジュアルにはホールツアーで登場した「大きな扇風機」こと「十六夜月の塔」が中央にある。これを建設する過程がホールツアーだったわけだ。

EXPO'70の世界

大阪万博50周年記念の大阪モノレール。
万博会場をぐるぐるしてたモノレールがモチーフだが、大阪モノレールとは全くの別人。

70年の大阪万博は僕の親の世代に当たり、僕はよく知らない世界。知ってることと言えば、「北大阪急行」に押し寄せる大量の人波の印象。あとは少し映像で見たぐらい。

EXPO'70で活躍した北大阪急行の電車たち。
閉幕後に半数以上が大阪市営地下鉄(現在の大阪メトロ)に譲渡された。

鉄道や映像でしか知らない世界をずとまよ流にどんなアレンジを効かせて、EXPO'70を表現していくのだろうか。大阪城ホールでお目にかかれるのが楽しみだ。

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Yuki(ゆうき)
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