ワンマン運転拡大と関西の事情
JR東日本では首都圏の7路線でワンマン運転を順次拡大させる方針を発表した。対象となるのは
南武線(立川〜川崎間)
常磐線各駅停車(綾瀬〜取手間/サムネの電車)
横浜線
京浜東北・根岸線
山手線
埼京線
中央・総武線各駅停車(黄色い電車)
2025年の南武線、常磐線を皮切りに2030年を目標に上記路線をワンマン化させる方針だ。
ワンマン運転というと1〜4両といった短編成かつ輸送力の小さい路線がほとんど。発表された路線はほとんどが6〜11両という長編成かつ輸送力が大きい路線、路線によっては快速も走っているし、山手線のような稼ぎ頭もいる。驚きとともに今の技術を持ってしてもできるかどうか不安は尽きない。
6両ワンマンは難しい
鉄道運転ゲーム『TRAIN CREW』では設定変更で「強制ワンマン」というモードが備わっている。ドア開閉や安全確認などを1人で行うことができる。車種は問わず、6両の通勤電車や特急電車でも行える。
しかし、プロからしてみたら難しくて無理だと言う。YouTubeでこのゲームを実況している元運転士ナレーター「響丈」さんがワンマン縛りでプレイしているとき、6両のワンマン運転はゲームの仕様上無理だと語って、4両以下で挑戦していた。
運転士側にモニターはないし、電車に監視カメラがない。それに見通しが悪い。6両ワンマンでプレイしている動画もあるにはあるが、同じ仕組みを現実でしてると何かトラブルや事故が起きかねないのが想像できる。
10両ワンマン!?
その限界を大きく超えたのが東急や東京メトロ。2023年から東横線や副都心線では最長10両編成でワンマン運転を行うようになった。優等種別が多い上、他社車両、旧型車も対象だ。
東急によれば、防犯カメラと車外カメラ装備、レーザー式踏切障がい物検知装置設置などを行って実現させた。かなりお金をかけているような気はしなくはない。あんなドル箱路線でワンマン運転できるもんやと思った。
関西のワンマン運転
関西でのワンマン運転はできても6両が限界。輸送力がほどほど、都心部だとカメラやホームドアでガチガチに防御を固めるなどしてやっているところが多い。
ホームドアがなくともローコストなセンサーを設置し、それなりの長編成でも実現している。けいはんな線では大阪メトロ中央線車両含めて全列車がワンマンになっている。
ドル箱でできる?
関東でワンマンをやってる、これからやる路線は関西で言うと大阪環状線や御堂筋線などのような大都市路線や阪急電車などの都市間路線。関西人だとこういう路線が個人的にイメージしやすい。
こんな速くできんよなぁ
関西でもこれらでワンマンできるかと言われれば、なかなか難しい。お金がかかるし、安全性や効率、定時性で言えば車掌がいる方がいいとは思う。扉を閉め、ベル2回鳴らして発車するまでの流れを見ると、
「ワンマンではこんな速くできんよなぁ。」と想像がつかない
人手不足が叫ばれているとなるとワンマン運転拡大も一手かもしれない。東急や東京メトロなどの先例はあるが、1人でなんでもできるもんなのかとは思う。
8両のワンマン電車は乗ったことがあるものの、あまりもたついてる印象はなかった。ただ、トラブルのときどうしているかなど不明点は多い。
関東の鉄道事情は詳しくないが、それだけ技術が進んでいるのがよくわかる。やってみんとわからんことは多いもんだと思うけど。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。