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「Scapular dyskinesis」って何?
この記事は夜遅くに書いています!ですが、これでテンションが上がっているので、一気に書き進めていきます!
みなさん、「Scapular dyskinesis」ってご存知ですか?
恥ずかしながら、私は最近までよく知りませんでした。ですが、私のTwitterのタイムラインに「Scapular dyskinesis」がすごく出てくるので、もう調べずにはいれませんでした。
いざ「Scapular dyskinesis」を調べていくと出てくる出てくる、全然知らんかったことが💦
なんか、落ち込みました
肩関節については少し勉強していたつもりでしたが、まだまだです...
ということで、今回の記事では「Scapular dyskinesis」についてあまり詳しく知らない方に向けて記載します!
内容は以下の3つです!
・「Scapular dyskinesis」の定義がわかる
・「Scapular dyskinesis」の原因がわかる
それでは行ってみましょう!
1.Scapular dyskinesisの定義
Scapular dyskinesisは「肩甲骨の運動と位置の異常」として定義されています。定義は重要ですが、これをもう少しわかりやすくすると、「肩甲骨が正常に動いていない状態」と考えればわかりやすいです。
例えば
・肩関節屈曲時に肩甲骨が上方回旋しない
・肩関節最終屈曲で肩甲骨が後傾しない
・肩関節屈曲位から伸展時、早期に肩甲骨下方回旋、下角の突出が生じる
この3つはすべてScapular dyskinesisです。つまり、Scapular dyskinesisは疾患ではなく「現象」の事を指し示す言葉です。
2.Scapular summit 2013
前鋸筋の論文を読んでいて「Scapular summit」という言葉が出てきて、「何じゃこりゃ?」って思いました。「肩甲骨会議?」ってなんだと思って調べたら、本当に肩甲骨会議でした!
2013年、British Journal of Sports Medicine主催の第二回国際カンファレンスがアメリカのレキシントンで開催されました。この会議には著明なドクターや研究者たちが参加しており、臨床における肩甲骨の評価、治療の意義のコンセンサスを得ることが目的でした。
で、この会議の通称が「Scapular Summit」。肩甲骨に特化したカンファレンスで、そのメインテーマが「Scapular dyskinesis」でした。
そして、この会議で得られたコンセンサスは以下の6つになります!
①Scapular dyskinesisは、ほとんどの肩疾患に高い割合で存在する。
②肩のインピンジメント症候群は、Scapular dyskinesisによって起因する。
③Scapular dyskinesisは、肩関節の運動機能を悪化させる潜在的な要因である。
④肩疾患の治療は、Scapular dyskinesisを評価することにより、より効果的になる。
⑤Scapular dyskinesisの信頼性の高い評価方法が確立されつつある。
⑥Scapular dyskinesisの治療は、包括的なリハビリテーションが効果的である。
W Ben Kibler, Paula M Ludewig, Phil W McClure et al: Clinical implications of scapular dyskinesis in shoulder injury: the 2013 consensus statement from the ‘scapular summit’ . Br J Sports Med 2013;47:877–885.
当たり前ですが、肩関節疾患に介入する際には肩関節周囲筋や関節包だけでなく、肩甲骨への介入が必須であるということがわかります!
こちらの論文は無料で読めるので是非読んでください!めっちゃ面白かったです!英語なので、読むのに結構時間ががかりました...
3.Scapular dyskinesisはどんな人に多いの?
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ありがとうございます(#^.^#)