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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

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足趾機能とバランス機能 ~TUGとFRTから考える~

バランスに必要な機能って何でしょうか? 考えるだけでも多くの要素がバランスに関与します。 今回はその中でも「足趾の筋力」と「バランス」について記載していきたいと思います! それでは、行ってみましょう! 1.バランスって何?英語から日本語に直すと... さらに均衡について調べると 難しく考えずに、簡単に考えてみましょう! 例えば、綱渡り 重心位置を保ちながら、細い綱の上を歩くパフォーマンスです。重心の位置のバランス(つり合い)が崩れてしまうと、綱から落ちてしまい

関節拘縮について私なりのまとめ~病態から治療まで~

以前Twitterの中で関節拘縮について議論されていました。今回の記事では私が考える関節拘縮の病態と治療について、記載していきたと思います。 1.関節拘縮の定義ですが関節周囲軟部組織の器質的変化に由来した ROM 制限 とされており、固定期間の有無については記載されていません。また、当たり前ですが関節周囲の組織の変化とされており、関節周囲の組織変化ではない場合、拘縮とは言えません。 2.関節拘縮は治るのか?

手関節の動的な安定性を提供するには?

手関節に介入するセラピストって少ないのかなって思っています。私も病院勤務時代はほとんど介入する機会はありませんでした(作業療法士に任せっきりだったこともありますが💦)。 手関節は足関節と一緒で骨も多いし、筋・腱・靭帯も細々していて、苦手意識がある方も多いと思います。私は苦手+関わる機会がほとんどなかったので、勉強していませんでした。 ですが、クリニックで働き始めると、手関節に機能障害や疼痛を抱えている方が多く来院されます。 例えば ・橈骨遠位端骨折 ・母指CM関節症 ・

5つの神経だけ考えてもわからない隠れた足部の痛み

みなさん足底部の痛みはどのように評価されていますか?特定の症状がある疾患であれば、評価は簡単に行うことが出来ますよね? 例えば... ・足底腱膜炎であれば、踵骨内側突起の圧痛 ・モートン病であれば、第3~4趾間の圧痛 ・ジョガーズフットであれば、母趾外転筋の圧痛 などが挙げられると思います! では、はっきりとした症状が無い場合(違和感や広範囲の疼痛・痺れ)はどのように評価されますか?この様な症状がある場合、神経支配や走行を考えて評価することが多いと思います。 では、

足底腱膜炎アップデート

突然ですが、みなさんは足底腱膜炎に対してどこまでご存知ですか? 足底腱膜炎の特徴として ・朝起きたら一歩目に激痛が生じる ・長時間立っていると踵周辺に疼痛が生じる ・扁平足や肥満の人に多い ・エコーで足底腱膜が4mm以上の厚みがある ・踵骨内側突起周囲の圧痛が強い ・windlass testにて疼痛が増強する etc などが挙げられると思います! 中でも、エコーで足底腱膜の厚みが4mm以上ある場合、足底腱膜炎と判断することは、コンセンサスが得られていると思われます。

中足骨頭部痛の原因

足底部に疼痛が出現する疾患は多くあります。 これらの疾患は疼痛の原因がある程度わかっており、評価・介入方法も記載されていることが多いです。 しかし、足底部に疼痛が出現する疾患で原因が不明確な疾患も多いです。 今回は中足骨頭部痛について考えていきたいと思います。 みなさん中足骨頭部痛って悩みませんか? 中足骨への荷重が生じ、疼痛が発生していることは何となくわかりますが、「どの組織に?」「どんなストレスが?」加わっているのか、イメージしにくいですよね? おそらく、それ

二分靭帯の基礎と装具の効果は?

以前、足関節捻挫の記事にて損傷しやすい組織について記載しました。 今回はその中でも少しマニアックな2分靭帯について記事にしていきたいと思います。 足関節捻挫では、二分靭帯損傷や二分靭帯付着部の踵骨前方突起の骨折が生じることがあります。 二分靭帯損傷の根本的なメカニズムは、足関節の強制的な内反による牽引ストレスであると考えられています。また、踵骨前方突起の骨折は強制的な背屈-外転による、骨の圧迫ストレスによって生じることもあります。 二分靭帯損傷や踵骨前方突起の骨折の発

浅指屈筋が肘外反ストレスのスタビライザーとなる!

オーバーヘッドスポーツの肘関節内側部痛は子供から大人で幅広く発生し、プロ野球選手でも問題になることがあります。子供では骨端線・軟骨障害が中心となり、大人では靭帯実質の損傷や剥離骨折などが生じます。 肘関節内側部痛の介入の基本は保存療法が中心となりますが、保存療法に反応が少ない場合に手術も選択肢として挙げられます。 しかし、手術を行うと術創部の管理や治療期間(リハビリテーション)を含めると、競技復帰に1年以上の期間を要する場合もあります(復帰できない場合もあり)。 そのた

足関節外側靭帯複合体の最新情報!

足関節内反捻挫は足関節外側靭帯損傷を引き起こす、最も一般的な傷害です。適切な治療を行わなければ、足関節外側靭帯の機能不全が生じ、足関節捻挫の再発や慢性足関節不安定症(以下:CAI)のリスクとなります。 CAIとなると、足部の機能障害(不安定性)だけでなく、長期的には変形性足関節症のリスクとなります。 足関節外側靭帯は、前距腓靭帯(ATFL)、踵腓靭帯(CFL)、後距腓靭帯(PTFL)から構成されます。以前の記事には、ATFLの数に個体差があることや、ATFLとCFLの間の

肘内側側副靭帯損傷の介入方法のヒント

前回、私の記事では肘関節内側の構造について記載させて頂きました。 今回は前回の内容を生かして、肘関節内側側副靭帯損傷の介入について、考えていきたと思います! 1.肘関節内側側副靭帯の解剖のおさらい肘関節内側側副靭帯(以下:MCL)は上腕骨内側上顆から尺骨滑車切痕に付着し、前部線維、後部線維、横走線維の3つに分けることが出来ます。 エコーで見ると、肘MCLはこのような感じで撮像できます! AOLは肘関節屈曲伸展軸のやや後方に位置しているため、伸展では前部線維、屈曲では後

腰痛と脊髄神経後内側枝

皆さん、腰痛にはいろいろな原因がありますが、筋肉や骨、関節に注目されることが多いですよね!私もそのうちの一人でしたが💦 腰痛についていろいろ考えているうちに、靭帯と腰痛の関係性、脊髄神経が腰痛の関係性があることがわかりました! それで、棘上靭帯・棘間靭帯と腰痛の関係性について記事にしました! 今回は脊髄神経後内側枝について考えていきたいと思います! 皆さん脊髄神経後内側枝は「何筋を支配しているのか?」、「どこから分岐しているのか?」、「どの様に走行しているのか?」はご

肘MCL損傷後のエコー評価 臨床にどう生かす?

エコーを用いることで、組織の状態(炎症・腫脹)を確認でき、それ以外にも、血流量や組織の硬さを定量的に評価することができます。そして、一番のメリットはリアルタイムで動的な評価ができることです。 今回はエコーのメリットを最大限に生かし、肘内側側副靭帯損傷を受傷した患者の動的評価とエラストグラフィーを用いて、組織の硬さを評価した私の実践例を紹介したいと思います。 本題に移る前にエラストグラフィの説明をしますね! 1.超音波エラストグラフィの種類私が主に臨床で用いているのは

有痛性外脛骨の保存療法

先日、両側性の有痛性外脛骨の女の子が来院されました。私の担当では無かったのですが、最近の有痛性外脛骨の治療はどうなっているのか、少し調べてみようと思いました。 みなさんは有痛性外脛骨に対する考え方はどのようなものをお持ちでしょうか? ・後脛骨筋の牽引ストレス? ・舟状骨の骨化障害? ・オーバーワーク? 全てが正解だと思います!有痛性外脛骨にはいろいろな原因があり、それぞれに対してアプローチする必要があります。 今回の記事は、有痛性外脛骨に対する介入のヒントになることを

多裂筋の解剖・評価・介入

エコーを用いることで今まで見えなかった組織を可視化することができます。そこから新たな発見が生まれ、新たな評価・介入方法が思いつくことがあります。 例えば、「外側広筋」について考えてみましょう! 外側広筋は大腿四頭筋の筋肉の一部を構成しており、膝関節伸展が主な作用です。また、腸脛靭帯とも隣接しているため股関節にも影響を及ぼす可能性がある組織です。 ここまでは、エコーが無くてもわかる知識です。 エコーが無いとわからない知識は筋肉のReal timeの動きです!!! 外側