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足関節背屈可動域制限はセラピストが大好きな介入ポイントですが、足関節底屈可動域制限は以外に盲点となっていることが多いです。しかし、足関節底屈可動域制限は背屈可動域制限と同じくらい、日常生活上問題です。 足関節底屈可動域制限が存在すると、衣服や靴の着脱、階段昇降、歩行の蹴り出しなど、多くの日常生活動作に制限が出現します。
まず、足趾把持筋の役割で一番最初に思い浮かぶものとして「バランスor姿勢制御」が挙げられると思います。足趾把持筋力は、立位や歩行時の姿勢制御に重要な役割を果たします。
人間の足部は多くの関節と複数の自由度を持つ複雑な構造を呈しており、静的な姿勢や動的な活動において重要な役割を果たしています。 立位時には、足部全体で体を支持しています。歩行時では、足の接地時に可動性を高め、負荷を軽減させる役割と蹴り出しの際に足部を硬くし安定性を向上させることで、効率的な歩行が出来るようになります。 また、足にはバネのような特性があり、足を踏み出すたびに弾性エネルギーを蓄えたり放出したりします。これは、足部内在筋および外在筋によって制御されるアーチの変形に
今回の記事は前回の記事の続きになります。前回の記事を読まれていない方は是非、合わせてお読みください! 今回の記事の内容は病期における進行の考え方、足関節捻挫の評価方法、介入を中心に記載していきます! 1.足関節捻挫の介入の基本的な考え方足関節捻挫は受傷から1~2週間を急性期と考え、フォローアップ期間(12か月)を亜急性~慢性期と考えていきます。 基本的に足関節捻挫後の考え方として、仕事やスポーツへの早期復帰、足関節の機能改善、捻挫の再発予防を考え、評価・介入していきます
足関節捻挫のガイドラインが新しくなったので、最新の情報を取り入れながら、記事を記載していきたいと思います。 1.足関節捻挫の発生率捻挫の発生率は12歳もしくはそれよりも低い年齢で多く発症すると報告されています。前回の記事では、女性が10~14歳、男性が15~19歳に多く発症すると記載しました。 最新の報告では、12歳もしくはさらに低年齢で発症しやすいと報告されています。ここで、臨床上注意しなければならないポイントがあります。 足関節捻挫により前距腓靭帯(以下:ATFL)
皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 前回は足部アーチ(Lamina pedis)について記載しました。今回も足部アーチを考えるうえで重要な考え方「acetabulum pedis」について説明していきたいと思います! Lamina pedisについての復習はこちらからお願います! Lamina pedisが全体的な概念だとしたら、「acetabulum pedis」は局所的な概念になります。この「acetabulum pedis
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みなさんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。前回の記事では外反母趾のメカニズムについて「10のStep」にて解説させて頂きました。 「外反母趾はStepで考える」を読むことで、「外反母趾の評価・介入」についてより理解が深まると思います。 1.外反母趾の評価
今回は女性の発症率が高い「外反母趾」について記載していきたいと思います。外反母趾の特徴としては女性に多く、足部の第一列やMTP関節の変形が生じます。年齢を重ねるごとに有病率は高くなります。 外反母趾があると、足部に痛みが生じるだけでなく、バランス能力の低下、歩行機能の低下など機能面の問題はもちろん、足趾の変形が進行すると美的観点においてもQOLの低下が生じます。つまり、機能面・生活面どちらにも影響を及ぼすということです。 外反母趾の発症の原因には性別、筋骨格器系の問題、遺
みなさんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 今回の記事では小児の骨端症であるSever’s Disease(セーバー病)について記載していきたいと思います。 成長期や運動を頻繁に行っているお子さんに 「運動したら踵が痛い」「歩くと踵が痛くなる」 という訴えを聞いたことはありませんか?もしかすると、踵に炎症が起きている痛みかもしれません。 踵にはアキレス腱・足底腱膜が付着しているので、まだ成長して切っていない骨(骨端核)に持続的な牽
皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 前回の内側足底神経の記事と今回の記事を読んで頂くことで、足部の痺れの基礎的な部分は理解できるように作成していますので、是非こちらの記事もご覧いただくと嬉しいです! 今回の記事はさらにマニアックに足底の神経について深堀りしていきます!考えていく神経は外側足底神経、下踵骨枝、内側踵骨枝の3つになります! みなさんはこの3つの神経の解剖や障害された時の症状は分かりますか? なんとなく、足の痺れが生
皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 今回は足部アーチの基礎的な内容を復習し、足のバイオメカニクスについても少し考えていきたいと思います。 足部には両側合わせて52個の足根骨が存在しており、それぞれの骨が協調して動き、荷重支持や衝撃吸収を行っています。また、骨の動きを制動・足部を支持するために、多くの筋や靭帯が存在しています。 また、足部には特徴的な3つのアーチ構造が衝撃吸収・歩行の蹴り出しの効率化などの役割を担っています。簡単に
皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 皆さん、この記事の題名にもあるような経験をしたことがありませんか?クリニックに勤めている方は経験したことがあるのではないでしょうか? 代表的な足部の痛みの訴えとして ・踵の内側が痛いです ・足の内側に違和感があります ・小趾側が痺れている感じがします ・足が動かしずらいです ・走ると足が痛いです。今は大丈夫ですが... では、みなさんこのような主訴がある方に対してどのように対応されていますか
皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 この記事は今までの記事とは異なり、私が実際に経験した症例をもとに、どの様に問診や評価、介入を行ったのかを記載していきたいと思います。 私の経験を皆さんと共有して、少しでもお役に立てればと考えています! 内容に入る前に、まず私が勤めているクリニックについて簡単に説明させて頂きます。 私が勤めているクリニックはドクターから処方箋が来るのですが、新患は必ず評価結果をドクターに報告する必要があります