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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

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2020年4月の記事一覧

5つの神経だけ考えてもわからない隠れた足部の痛み

みなさん足底部の痛みはどのように評価されていますか?特定の症状がある疾患であれば、評価は簡単に行うことが出来ますよね? 例えば... ・足底腱膜炎であれば、踵骨内側突起の圧痛 ・モートン病であれば、第3~4趾間の圧痛 ・ジョガーズフットであれば、母趾外転筋の圧痛 などが挙げられると思います! では、はっきりとした症状が無い場合(違和感や広範囲の疼痛・痺れ)はどのように評価されますか?この様な症状がある場合、神経支配や走行を考えて評価することが多いと思います。 では、

足部の触診 ~触れたら変わる臨床評価!~

足部には骨、靱帯、筋肉など多くの組織が存在しています。そのため、足部の触診は苦手な方が多いと思います。「小さくてわかりにくい」「腱や靭帯が沢山あって触りにくい」など、理由はそれぞれです。

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中足骨頭部痛の原因

足底部に疼痛が出現する疾患は多くあります。 これらの疾患は疼痛の原因がある程度わかっており、評価・介入方法も記載されていることが多いです。 しかし、足底部に疼痛が出現する疾患で原因が不明確な疾患も多いです。 今回は中足骨頭部痛について考えていきたいと思います。 みなさん中足骨頭部痛って悩みませんか? 中足骨への荷重が生じ、疼痛が発生していることは何となくわかりますが、「どの組織に?」「どんなストレスが?」加わっているのか、イメージしにくいですよね? おそらく、それ

二分靭帯の基礎と装具の効果は?

以前、足関節捻挫の記事にて損傷しやすい組織について記載しました。 今回はその中でも少しマニアックな2分靭帯について記事にしていきたいと思います。 足関節捻挫では、二分靭帯損傷や二分靭帯付着部の踵骨前方突起の骨折が生じることがあります。 二分靭帯損傷の根本的なメカニズムは、足関節の強制的な内反による牽引ストレスであると考えられています。また、踵骨前方突起の骨折は強制的な背屈-外転による、骨の圧迫ストレスによって生じることもあります。 二分靭帯損傷や踵骨前方突起の骨折の発

浅指屈筋が肘外反ストレスのスタビライザーとなる!

オーバーヘッドスポーツの肘関節内側部痛は子供から大人で幅広く発生し、プロ野球選手でも問題になることがあります。子供では骨端線・軟骨障害が中心となり、大人では靭帯実質の損傷や剥離骨折などが生じます。 肘関節内側部痛の介入の基本は保存療法が中心となりますが、保存療法に反応が少ない場合に手術も選択肢として挙げられます。 しかし、手術を行うと術創部の管理や治療期間(リハビリテーション)を含めると、競技復帰に1年以上の期間を要する場合もあります(復帰できない場合もあり)。 そのた

肘内側側副靭帯損傷の介入方法のヒント

前回、私の記事では肘関節内側の構造について記載させて頂きました。 今回は前回の内容を生かして、肘関節内側側副靭帯損傷の介入について、考えていきたと思います! 1.肘関節内側側副靭帯の解剖のおさらい肘関節内側側副靭帯(以下:MCL)は上腕骨内側上顆から尺骨滑車切痕に付着し、前部線維、後部線維、横走線維の3つに分けることが出来ます。 エコーで見ると、肘MCLはこのような感じで撮像できます! AOLは肘関節屈曲伸展軸のやや後方に位置しているため、伸展では前部線維、屈曲では後

腰痛と脊髄神経後内側枝

皆さん、腰痛にはいろいろな原因がありますが、筋肉や骨、関節に注目されることが多いですよね!私もそのうちの一人でしたが💦 腰痛についていろいろ考えているうちに、靭帯と腰痛の関係性、脊髄神経が腰痛の関係性があることがわかりました! それで、棘上靭帯・棘間靭帯と腰痛の関係性について記事にしました! 今回は脊髄神経後内側枝について考えていきたいと思います! 皆さん脊髄神経後内側枝は「何筋を支配しているのか?」、「どこから分岐しているのか?」、「どの様に走行しているのか?」はご

有痛性外脛骨の保存療法

先日、両側性の有痛性外脛骨の女の子が来院されました。私の担当では無かったのですが、最近の有痛性外脛骨の治療はどうなっているのか、少し調べてみようと思いました。 みなさんは有痛性外脛骨に対する考え方はどのようなものをお持ちでしょうか? ・後脛骨筋の牽引ストレス? ・舟状骨の骨化障害? ・オーバーワーク? 全てが正解だと思います!有痛性外脛骨にはいろいろな原因があり、それぞれに対してアプローチする必要があります。 今回の記事は、有痛性外脛骨に対する介入のヒントになることを

多裂筋の解剖・評価・介入

エコーを用いることで今まで見えなかった組織を可視化することができます。そこから新たな発見が生まれ、新たな評価・介入方法が思いつくことがあります。 例えば、「外側広筋」について考えてみましょう! 外側広筋は大腿四頭筋の筋肉の一部を構成しており、膝関節伸展が主な作用です。また、腸脛靭帯とも隣接しているため股関節にも影響を及ぼす可能性がある組織です。 ここまでは、エコーが無くてもわかる知識です。 エコーが無いとわからない知識は筋肉のReal timeの動きです!!! 外側

足関節捻挫後のリハビリ介入

皆さん、こんにちは!yoshiki(@PtGekikara)です! 前回の記事では、「足関節捻挫の疫学と危険因子」について、記載させて頂きました。 疫学と危険因子がわかったら、次は治療ですね! 治療で大事になってくるのは「どの組織が損傷、もしくは障害されているのか?」です。 捻挫で損傷される組織は靭帯以外に何があるのでしょうか? こちらをご覧ください。 では、捻挫後の介入で「RICE処置をして、1~2週後に筋トレして、3~4週でバランス練習をする」ことは、それぞれ

歩行時の足関節の動きを考える

皆さんは歩行時の足関節背屈はどのような動きになっているのかご存知ですか?これを正確にお答えできる方はすごいと思います! おそらく、足について詳しくない方は分からないと思います。 でも、知らないとまずいです... なぜなら、足関節背屈は歩行や日常生活(階段昇降・立ち上がり)に関与するためです。そして、足関節背屈はCKCの運動で重要になることがほとんどです。 少し、CKCとOKCについて説明します。 CKCとOKCの違い CKCは「クローズド キネティック チェーン:c

Kager’s fat padの臨床評価と介入 ~隣接する組織と動きを捉える~

Kager's Fat Pad(以下:KFP)は足関節後面に存在する、足部で一番大きい脂肪体です。KFPは多くの機能を有しており、アキレス腱や足関節の運動にも関与しています。 今回の記事ではKFPの”基礎的な解剖から動態(エコー)、足関節の運動やアキレス腱炎との関係性、介入方法”について、文献を提示しながら、まとめていきたいと思います! 1.Kager's Fat Padの基礎的な解剖学 KFPは"アキレス腱の前面、長母趾屈筋(FHL)、踵骨上縁から構成される三角形"のス

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