あのキョンシードラマが漫画に!
私は香港漫画も読み漁っておりますが、その漫画は全て、旦那Kの友人Lからの借りものです。結婚以来10年以上その借り読みは続いております。
日本(?)オタク、友人Lはこんな人↓↓
だから毎回どの漫画を購入するかは100%L任せですが、その中に見つけた私の心をいつも鷲掴みにするアレ!そう、キョンシー。
前回、香港漫画の記事を書いた時の写真にも、ひっそりと載せていました。
しかも、ただキョンシーなだけではありません。
私が広東語の勉強をするのに一役買ってくれた、あのキョンシーテレビドラマ、「我和殭屍有個約會」(私とキョンシーの約束)を漫画化したものです。(ま、それはぶっちゃけ、全然新しいキョンシー漫画であって欲しかったような気もするのですが・・。)
1998年に制作されたこのドラマの舞台が2020年となっての復活です。
漫画背表紙の裏にはテレビドラマとリンクしているのを強調するかのように、登場人物相関図が漫画の絵ではなく、ドラマのキャスト写真で載っています。
作画を監督しているのは壹本創作有限公司の「鄭健和」ですが、人物設計には、香港漫画家で初めて香港、中国両方で連載漫画を持つことに成功した司徒劍僑氏まで一役買っています。(この人の書く美しい絵もすごく好きで美少年を見るだけで癒されていました。)
「我和殭屍有個約會」(私とキョンシーの約束)はATV(亜視テレビ)ドラマでも最高視聴率を獲得した超人気ドラマで、2020年が「我和殭屍有個約會2」の制作20周年記念の一環で、この漫画が制作されたようです。
私の好きな黃樹棠(ウォン・シュートン)と冼灝英(トーマス・シン)が当時の思い出を振り返っていたり、
この超人気ドラマの仕掛け人、香港で「鬼才の脚本家」と呼ばれた陳十三が、ドラマの制作秘話を話していたりと、ドラマとタッグを組んで、かなりの熱の入りようです。
写真の中間部分に書いてありますが、当初は林正英(ラム・チェンイン)を主役にしたドラマ「殭屍道長」を継続していく予定が、林正英が病気で続けられなくなってしまい、オーナーも企画を取り止めを決定した為、これまでとは全く違ったコンセプトで美少女エクソシストを主役にしたストーリー設定にし、最初に林正英が亡くなるシーンを入れ関連性を持たせて敬意を表現した、と話しています。
《ちなみにドラマの女主人公を演じていた、私の大好きな女優、萬綺雯(ジョーイ・メング)が甄子丹(ドニー・イェン)と大恋愛の果てに破局した後、この萬綺雯を射止めたのは、この鬼才陳十三です。》
漫画の況天佑は、ドラマで況天佑を演じた俳優エリック・ワンをかなり意識している感じ。結構雰囲気が似てます。
二人のヒロイン馬小玲と王珍珍や、況天佑の仕事のパートナー高保、況天佑と同時にキョンシーにされてしまった復生、敵役の山本一夫、堂本真吾など、ドラマの登場人物は、かなり細かく網羅されています。
とは言え、鄭健和氏は香港漫画家の中では大好きな漫画家の一人で、その作品はオリジナリティに溢れ、キャラデザインもとても素敵です(作画担当は別の人ですが)。
(何せ漫画の持ち主である友人Lが購入し続けてくれるので)ずっと読み続けているのですが、いくつかの作品を連続して読み進めるうちに、最初から途中まではホントに超絶面白いのですが、最近はラストがちょっと物足りない終わり方の作品もあります。
(直近の「西遊」《←題名からおわかりと思いますがオマージュですね》なんて、原作とは違う狼が主役で、映画化(CG)もされ、めっちゃハマって読んでいました。)
ラストシーンの持って行き方は、作品の集大成ですからこれは本当に難しい問題ですよね。途中いい作品であればあるほどラストへの期待は高まるだけに、誰もが納得するような決着をつけられる事はなかなかないでしょう。
それでも、全然毛色の違う作品をいくつも同時進行し挑戦し続ける闘志は誰にも負けない素晴らしい漫画家さんだと思います。
もう既に20数年前にラストシーンまで終わってしまっているドラマコラボで、是非新たな突破口と新境地を開いて欲しいと思います。
「我和殭屍有個約會」(私とキョンシーの約束)略して「殭約」(キョン約)←私が勝手に略したんじゃないですよ。写真で見て取れますが香港でそう略されています。
これはキョンシーファンとしても、「殭約」ファンとしても、漫画ファンとしても目が離せません。