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40の手習い、バンド再結成に至るまで

それは私が誕生日を迎えたら40になる年がまだ明けたばかりの事。

友人Pさんから「あけおめ」メールが届きました。

「新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。さて、バンドやりませんか???ちらほら昔やってたんですっていう感じの方々がおられて。。。。何より、全員女性になりそうな感じと、初心者の方もおられまして。。。(中略)聖飢魔IIをすることの出来る可能性はほとんどないとは思いますが、
よろしかったらいかがでしょうか??よろしくお願い致します。Pより」

Pさんは元々吹奏楽出身でご自身で色々な楽器をされるほか、香港でもバンド活動をされており、私は元々Pさんの奥さんと友達で、結婚でPさんが旦那さんになった事で知り合いました。

その頃私の中では日本を離れて以来仕事に追われ続け、会社員を辞めてしまっても「失ってしまった音楽を聴く癖」は戻らずにいたのですが、ヨウツベ先生を頼りに再び聖飢魔Ⅱ熱だけが再燃しておりました。

その悪魔の炎が燃え過ぎて、ある時ふと思ったのです。

この10数年間家に置きっぱなしのギター、このまま実家に置いといたら多分もうこのままずっと置きっぱなしなだけ。だったらいっそ香港に持ってきて置こうかな・・と。

そうは言うものの持ってきたからって今度それに再び触るのはいつか、全くあてのないままに香港にエレキギターを持って帰ってきたのが、その前の年。

そして持って帰ってきたはいいけど10数年も放ったらかしにしてたギター、一回メンテに出さないとな~・・と考えていたちょうどその時、何かの話の中でギターを持ってきた話をして「私メンテできますよ」と言ってくれたのがPさんだったのです。

 その時初めてPさんが香港でバンド活動されているのを知り、夏にメンテをお願いしてからの、年明けのこのメール。

そしてPさんが間に入って、やりたい音楽のジャンルやスケジュール調整などを全部お膳立てして下さりちょうどこの2月下旬、私達は出会いました。

やりたいジャンル、・・・まさかのヘビメタ!

後にバンマスになる初代ドラムJが強烈なメタラーでした(初対面で自己紹介の際は可愛くMr.BigEaglesなどと言っていたのが、だんだんヘビーに変わっていくのでした)

*ちなみに私が挙げたのは聖飢魔Ⅱ、SHOW-YAでした(←身の程知らず)

思い立ってギターを持ち帰って来てから不思議なとんとん拍子でバンド結成に至りました。

でも、そこには大きな問題がありました。

余りにとんとん拍子過ぎて、約20年のブランクがあるのに、しかもブランクって言うか、元々独学でロクに弾けやしないのに始まってしまった・・!

実はこの時Pさんが作ったバンドは二つあり、一つは初心者、経験者混合チームと、全員バンド経験者チームの二つ。で私は経験者チームでした。

後の二人は「本物の」バンド経験者かもしれませんが、私は「なんちゃっての」バンド経験(?)者。

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(何か高校時代↑↑から弾き方変わってないっちゅうか・・・。アイコン写真と大差ない・・・)

でもこのままじゃ後の二人は普通に上手で私だけが「本物の」下手くそ。
二人にドン引きされる自分が鮮やかに思い描け、私は恐怖しました

無題74

そうして20年というブランクを経て、突如「本番」のように始まってしまったバンドオバハンライフ。

ところが2月下旬に顔合わせして課題曲4曲を決めてから、
「私が下手過ぎて皆さんにご迷惑おかけしたら」と私以外の二人までが躊躇したり遠慮したりして3週間もかけて初音合わせの日程調整をして軽く自分でアレンジとかいう芸当も全くできないTAB譜読み(ギターを押さえる場所が譜面に示されているギター専用譜面↓↓)の私。

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余裕がないので、この四曲をひたすら練習するものの、昔から弾けなかったコードがやっぱりきれいに押さえられないまま初音合わせの日を迎えます。

顔凍る

ガクブルでスタジオに入ったその日———。

「案ずるより産むが易し」

勿論、私が圧倒的に一番ヘタクソな事は揺るぎない事実だったものの、それぞれ20年というブランクを空けて集った3人とも、他の二人が私よりかなり上手と言っても、「上手いか下手か」と言われれば、秒で3人一様に「下手」に分類されるレベルでした。

それでも明らかに格下の私(←余りに下手過ぎて課題曲が一曲減らされるくらい)に他の二人もPさんもとても優しく、初練習でお互いのレベルが明らかになり余分な力が抜けた後は、私達の日程調整もスムーズになり、どんどんと週一定期練習のペースに定まっていきます。

ところがギターの練習を再開してすぐ気づいた事。

20年余りのブランクで指はすっかり動かないものの、独学で練習した事でついてしまった悪い癖だけはしっかり残っていた!!

つまり私の40の手習いは、1からやり直し、ではなくゼロからスタートでもなく、マイナスからのスタートとなったのです。



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ハザカイユウ
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