ミーターの大冒険 余白 第31話 定住化の意味
ミーターの大冒険 余白 第31話 定住化の意味
ヴァレリー ニフ列島に漂着した人びとは、いろいろな学説から、わたしが妥当だと大胆に判断しますところですと、概ね、Y染色体ハプロタイプはD系統だと思われます。
ハニス ほう、「大胆に判断」と言うのかね?
それは定説ではないと言うのかね。
ヴァレリー まず、おおよそニフ人のハプロタイプの混合について言いますと、上から3位まで述べますと、主にO系統、D系統、C1系統なんです。
ところが北アジア人の主要なY染色体の主要3ハプロタイプグループはC2系統、N系統、Q系統なのです。それでもニフ人にはこの系統もちゃんとはいっており、ただ少ないというだけです。
ハニス ほう!ということはニフ人は北アジア人とはだいぶ遺伝子レベルでは違ってたと言うんだね。
ヴァレリー そうなんです。
話しを戻させてもらいますと、そう言うわけで、最初の定着人はD系統の人たちです。
そして、ヤップ遺伝子について捕捉させていただくと、ハプロタイプE系統もそれに含まれます。
ハニス なるほど、当時の「ノーヴェル賞」の受賞者に多いタイプの、それにあの惑星ガイアのレイナルドさんの話されたあの3人のタイプもハプロタイプE系統だったんだ。
ヴァレリー アルベルト・アインシュタインとピーター・ドラッカーとかですね。それにもうひとりも、ですね。
というと、ハプロタイプE系統の人たちはハプロタイプD系統の人たちとは似ていたと考えられますが?
ハニス そうさなぁ、似ているところも多いにある。しかしかれらの相違も大いにある、と言っておいたほうがいいだろう。
ヴァレリー どういうことですか?
物思いに耽ってるご様子ですけど?
ハニス うん、そうなんだ。そのちょっとした違いが、後の銀河の趨勢に大きく作用する、という事実の強大さに思いを寄せていた。
ヴァレリー それについてはR・レオナルド様の記録が示されております。かれらの分離の物語ですよね。
その事実をR・レオナルド様はどのように再構成されたのでしょうね?驚きですよね!話しをもう一度、「ニフ人の定住」についての続きをいたしましょうか?
ハニス そうしても結構だが、ちょっと待った。キミの説明では、ニフ人特有のハプロタイプにはE系統が入っていなかったが?
ヴァレリー はい、そうですけど。全くゼロとは決定的には言えませんけど、なにか?
ハニス 「ちょっとした違い」。ヤップ遺伝子の相違する「2種類のタイプ」!
きっとこれが大きな重要なポイントかも知れない!
ヴァレリー ハニス先生、もう少し、ご説明をいただけませんか?
ハニス ヴァレリー君、今、われら天の川銀河人は、外部銀河に飛翔しようとしているね。わたしも当然今からその準備に入るが。
まるで、もしかして、4万年前のホモ・サピエンスが前人類がいたかも知れないニフ列島に到着した当時と同じ状態だと仮定できないかね?
ヴァレリー ごもっともです、先生。
ハニス それでは、こうしよう。ニフ人たちの初期定住期に続く、のちにニフ列島に流入する民族移動をキミに説明してもらって、わたしの感慨を述べさせてもらうとしよう。いいね?
参考:本文中の「R・レオナルドの記録」については、
拙書『ファウンデーションの夢』第二部「ガイア」第2話『ピーター・フェルディナンド・ドラッカー』を参照にしてください。
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