2021年・個人的最強エンタメランキング
2021年も残すところ数日…。
ということで、今年僕が見たエンタメの中から、カテゴリごとの1位を書いていこうと思います。
ちなみに紹介するカテゴリは以下の通り。
① 映画部門
② テレビドラマ部門
③ 書籍部門
チェケラ!
…
①映画部門:『花束みたいな恋をした』
監督:土井裕泰 脚本:坂本裕二
主演:菅田将暉 有村架純
今年の2月頃に、一人でチャリ漕いで埼玉の映画館まで見に行ったやつ。
やたらとSNSで話題になっていたのと、周りでも見に行ってよかったという感想をたくさん耳にしたので、とにかく急いで見に行った。
普段恋愛映画を進んで見たりすることは少ないけど、『3年A組』やら『アルキメデスの対戦』ですっかり菅田将暉の演技ファンになっていたことも後押しになった。
映画中、とにかく泣いた。嗚咽漏らすのを必死にこらえながら、ありえないほど涙を流したのであった。人が少ない時間で助かった。
菅田将暉と有村架純が付き合って別れる映画、といえばそれまでなのだけど、別れに至るまでの過程があまりにも切ない。そして、とてつもなくリアル。
劇中、主演の二人の立場が大学生から社会人へと変わっていく中で生じる価値観の変化が、社会人一年目であった自分の心境とも重なった。良いタイミングで見れたなぁと思う。今年一番感動した映画として、選出。
余談になるが、見終わった次の日、映画が好きだという社長(50代)に勧めてみたら、マジで見に行ってくれた。まぁまぁだったらしい。特に泣きもしなかったと。なんか責任感じるね。
② テレビドラマ部門:『イントゥ・ザ・ナイト』
放送チャンネル:Netflix
ジャンル:SFスリラー
国:ベルギー
…というお話。
夜が終われば死んでしまうという時間制限、唯一使える移動手段が飛行機だけという移動制限、異変の原因が全く分からないという情報制限、そして乗り合わせたメンバー全員が曲者という、地獄欲張りセット。
パニック物の要素をこれでもかと詰め込んでいるので、心が休まる瞬間が一秒もない。さすがに見ていて疲れそう…と思うかもしれないけど、毎話搭乗メンバーの過去や、飛行機に乗った理由など、キャラクターごとのパーソナルな部分も明かされていくので、人間ドラマとしても楽しめる。
また、1エピソードが30分ほどで、1シーズン合計8話しかないので、休日にまとまった時間があればアッサリと見ることができる。Netflixオリジナル初のベルギー作品のようで、登場人物の言語や背景も多様で面白い。さすがベルギーという国で作られただけはある。
ネトフリはあまりにも上質なドラマが揃っているので、他にも『セックス・エデュケーション3』や『POSE』など本当に迷ったのだけど、『イントゥ・ザ・ナイト』は設定の面白さや新鮮さ、丁度良い時間の長さやエピソード数、全てがGOODだったのが一位の理由。
まだあまり知名度は高くなさそうなので、今のうちに見ておくと通ぶれる可能性もあるよ。
③ 書籍部門:『三体』
著者: 劉慈欣
国:中華人民共和国
これに関する単体の記事を前にも書いたので、物語のあらすじは省略…。
もう、面白いという言葉しかない。面白いという言葉はこの本のためにあるのだと思う。
宇宙人が地球に攻めてくる、という何回使われたかわからない設定を、よくもここまで新鮮かつ面白くできるものだ。
特に第二部に当たる『黒暗森林編』を読み終わった後は家で一人で叫び、その後悶えて、心臓が高鳴るのを部屋をウロウロしながら落ち着かせようと必死になったほど。劉慈欣の脳内は一体どうなっているのだろう?
また、この小説が中国人作家によって描かれたというポイントも大事な所。
あとがきによると、中国国内でのSFは長い間ほとんど停滞しきっていた分野だったそう。国外での人気も皆無に等しかったが、彼の作品が世界中でヒットしたことにより、今では中国SF本の翻訳権を必死にもぎ取ろうと出版社が血眼になっている始末だ。
また、物語の設定に、中国の歴史が色濃く反映されている点も注目しないといけない。なにせストーリーは文化大革命の時代から始まるからだ。国内でも取り扱いがデリケートであろう毛沢東時代をしっかりと取り入れたこの作品は、中国人作家だからこそ描けた世界観である。
書店の外国書物コーナーを通りかかれば、たくさんの中国SF小説が並んでいるのが目に入るようになった。自分も『三体』をきっかけに読むようになったが、どれも素晴らしく面白い。今や中国の躍進は経済面だけにとどまらず、文化面でも破竹の勢いを見せ始めている。
本筋とは少しずれるが、中国、台湾の小説には、結構な割合で日本人が登場したり、日本の影響を受けたであろうキャラクターが現れたり、日本の思想に触れるシーンがある。『三体』はもちろん、『台北プライベートアイ』という台湾のミステリ小説でも、日本の武士道について叙述されているシーンがあった。これは西洋系の物語ではあまり見られない特徴なので、他国から見た日本を知る手掛かりとしても非常に興味深い内容が多い。
一人暮らしを始めてから読書をする時間が爆増し、それこそたくさんの名作に出会ったが、その中でも頭一つ抜けて面白かった。
…
文字数を見てわかる通り、『三体』に愛が偏り過ぎているね。
今回は映画、ドラマ、書籍の3部門から選んだけど、正直なところ今年のトップオフトップは圧倒的に『三体』。
M-1でいうとミルクボーイが最高得点を取った年みたいな感じ。
それにしても、こんな名作たちと出会えて、ホントに良い一年となった。
2022年もオモロなコンテンツと出会えますように。
それでは皆さん、良いお年を
おわり
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