あれこれ考えるヒマがあったら、今すぐ、やってみよう!
出版されたのが2017年ということは、もう4年前の本!今回読むのは2回目。いつも自分で感心するけど、本って何回読んでも初めて目にするぞと思うことが多くて...。私って本当に、知識を学んで脳に記憶させておくことができない人間なんだと思う。だからこそ常にどんどん読んで、こうやって自分で反芻&読書感想文を書くことにしている(そしてたまに自分の読書感想文を読みかえしてみて、またそれを初めて読む気になったりするという...)。
Kindleで所謂ビジネス本を読むのは、付箋をつけられなくて苦手なんだけど、この本は章の中の区切りが短く(Pointとして区切られている)、テンポよく読み進められる。休憩時間に1−2Pointサッと読める点がすごく良いなと思う。飽きやすい現代人を意識して、全体構成を読み進めやすく作ったのではないかな。
今回フリーランスになってからまたこの本を読み返ししてみたわけだけれど、いくつもの異なることを同時にこなす力を表す「多動力」は、フリーランスとして仕事をしている人に非常にメリットのある本だなと思った。なぜなら、会社員で制限のある働き方をしている人は、「いや、そう言われても今の私にはできないよ」と思うことが多い(実際私は、会社員時代に読んだとき、そう思った)だろうが、フリーランスの身であれば、早速実行・実践できることが多いから。
例えば第1章の「三つの肩書きをもてばあなたの価値は1万倍になる」。私もすごく感銘を受けた藤原和博さんが提唱している「1万人に1人」、さらには「100万人に1人」になる方法が紹介されている。すなわち、3足以上のワラジを持ち相乗効果を上げる。「仕事を掛け算するとき、似通ったワラジ同士より遠く離れたワラジを掛け合わせた方が、その希少性は高まる」と言う。これは私も会社員時代から、藤原さんの本を読んで意識し行動してきた点だ。フリーランスにとって、これは超強い武器及び防具となる。
他にも例えば第5章の「自分の分身に働かせる裏技」。単純に仕事をアウトソースすることを語っている章ではないが、フリーランスであれば、実際問題自分の責任で仕事のアウトソースができてしまう。
業界の壁などなく、すべてがごちゃ混ぜ状態である。しかし、だからこそ、それぞれが掛け算になって、まったく新しいサービスやプロダクトを次から次へと生み出せるのだ。
冒頭で著者である堀江さんのある1週間を紹介したあとに、上のように書かれてる。現代は産業ごとの壁が崩壊している。「石の上にも3年」と言われるように、一つのことに秀でて、一つのことを続けることが美徳とされてきたが、例えば「イチロー選手やカズさんのような才能を持たない人が一つの仕事にとらわれてしまっていては、価値あるものは生み出せなくなっていくだろう。」と。
私は非凡な才能の持ち主ではない。イチロータイプでは、絶対にない。小さい頃から何事も続かないのがかなりコンプレックスだった。それでも20代は決まった業界の中で会社員としてベースを身につけ、フリーランスとなった今は、色んな業界・タイプの仕事から声をかけてもらっている。フリーランスになってまだ1年も経っていないが、考えてもいなかったような仕事にアプローチできるようになったし、いまは点と点がバラバラのように見えても、きっと後になって線が引けるようになっているであろうという確信もある。
フリーランスとなった今だからこそ、この本には背中を押してもらえる。自己責任で行動できてしまうフリーランスには、ピッタリの本だと思う。
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