『破氷行動』 中国ドラマ 鑑賞記録
最愛の我が推し 王一博の、その中でも最愛キャラである "陳宇" が活躍するドラマ『冰雨火』を監督した 傅東育の作品です。
テーマも同じく麻薬製造、密売組織の一掃作戦。
amazon prime で視聴しました。
いつも駄文を連ねてはお読みくださる方の時間を潰していることを反省したのと、今ちょっと時間がないのとで、今回はスタイルを変えて登場人物中心にサクっと短くまとめるつもりです。
ネタバレは多分ありません。というよりこのタイプの作品の結末は皆さまご想像の通りかと(笑)
お時間あったらどうぞお付き合いください!
李飛
広東省東山市公安局薬物取締隊の警官。演じるのは 黄景瑜。
麻薬密造拠点である塔寨村へ捜査に行き "アイス" (氷 タイトルは「氷を打ち破る作戦」の意)と呼ばれる覚醒剤を製造、販売した容疑で林勝文を逮捕するところから物語は始まる。
だがその後まもなく、相棒の 宋楊が罠にかかって犠牲となってしまう。
背後にある闇を暴き彼の仇を討つため、命がけで奮闘する。
わたしは本作で初めて黄景瑜の演技を拝見したのだが、カッコいい! 男っぽさの中に独特の優しさが見え隠れするところがキュンだ。
李維民
広東省公安庁薬物取締局の副局長。演じるのは 吴刚。
特別組織で現場を統括する、省から派遣された警察官。李飛の育ての親でもある。早い段階で判明する事実であるが、彼は李飛の母親の元同僚で、父親とも親交が深い。だが李飛にはそのことを隠している。
独特の品のある深い声で、安定感ある演技がドラマの格調を上げる俳優さん。
陳珂
亡くなった 宋楊の彼女。李飛と共に犯人の捜査に協力する。とても勇敢で心優しい。職業は看護師。裏組織の要塞である塔寨村に親友が住んでいる。
林耀東
塔寨村の委員会主任。塔寨村は麻薬密造の巣窟であるので、そこのトップイコール裏組織のボス。演じるのは 王劲松。
今回は完全無欠の悪役だ。穏やかな佇まいで慈善活動もこなすが、裏では真っ黒である。そのアンバランスさが底知れぬ恐怖を誘う。この方が悪を演じる時のどす黒さ、救いようのない闇が、このドラマを薄っぺらい警察 VS 裏組織の抗争を描くだけではなく、奥深い陰影のある人間ドラマにしている。
林宗輝
林一族の村である塔寨村。その主である林耀東と弟 林耀華の従兄弟であり、三房と呼ばれる組の主。演じるのは 公磊。
派閥的に劣勢に置かれていることもあり、従兄弟たちとは一線を画し、村の現状に疑問を感じている。情に厚い性格で家族や部下を大切にしている。
この画像の、黒いチャイナカラーの服がとっても似合う! なんとも言えない人情味がよかった。
蔡永強
東山市公安局薬物取締隊の隊長。演じるのは唐旭。
えーと、この方だけ紹介画像を番宣のものにしたのはワケがあって。実は最初この俳優さんを存じ上げず、てっきりこの方が保護傘(悪人を匿う庇護者)だと思ってしまい、その理由が見た目だった。ごめんなさい。
なんだかとっても裏がありそうで、絶対隠し事してるでしょ?!っていう風貌。本当にごめんなさい、見た目で判断して(汗。でもこれ半分は制作側のミスリードだと思うけど!)
なので罪滅ぼし的にこの明るい画像にしたわけなのだ(笑)
話数が進むほどに実直さや頼り甲斐でわたしの評価爆上がりだったキャラ。
疑ったのを悔い改め、今後は注目させていただくことに。まずは 白敬亭 主演の『南来北往』が楽しみ。
馬雯
広東省公安庁薬物取締局の警察官。李飛のボディーガードとして李維民に派遣される。演じるのは 馬渝捷。
かつて同僚だった彼氏を現場で失ってしまった過去を持ち、李飛の 宋楊への想いと重ね合わせて同情する。その感情は次第に愛に変わってゆき…
スナイパーとしても優秀で危険なおとり捜査も辞さない、頼れる刑事。
めちゃくちゃクールで好感が持てる女優さん。
この人を筆頭に、このドラマ女性がとってもカッコよかった。林勝武の妻 蔡小玲、蔡軍の妻で林宗輝の娘 林蘭、馬雲波の妻 于慧、そして 陳珂。
それぞれ重要な意味を持つ役柄で、しかも憐れな運命を背負っているのだが、気丈に自分の使命を全うしていく姿が胸を打つ。
他、 李建中 aka 趙嘉良、先ほどの 林勝武、馬雲波など、止むに止まれぬ事情を抱えて悪の渦に巻き込まれていきながらも、最後は自分の生き方を貫く人々。
彼らが織りなす、傅東育 監督独特の硬質な愛が魅力的な作品であった。
推し関連でいえば、王一博と同じボーイズグループ所属の周芸軒が 陳珂の弟として出ている。また冒頭に紹介した『冰雨火』からは 王劲松、公磊、赵煊、艾东、宋熹が出演していて役柄を対比させて観るのが楽しかった。(王劲松と公磊は『冰雨火』と全く違う役処、赵煊、艾东、宋熹は共通項のある役柄だった)
感想まとめ
麻薬組織の壊滅だけではなく、長年続いてきた警察との癒着をも一網打尽に暴く作戦。大規模な一掃作戦の背後で、それぞれの組織の駒として奮闘する人々。
話数は多いが中だるみせず、脚本がよく練られているので飽きさせない。アクションシーンも映像もスケールが大きく、ぐいぐい引き込まれてあっという間に観終えた。面白かった!
黄景瑜は主役だけあって、いい役処だ。心優しくも硬派な表情が素敵!
他の登場人物もよく造形されていてそれぞれに味わい深かった。特に李飛父の息子への想いと、馬雯の健気さがよかったなぁ。
『冰雨火』との比較
本作の方が撮影が大がかりで、SWATや軍の投入規模が半端ない。こちらは、より作戦の描写や警察と闇組織の動き自体にフォーカスしており、その分心理面や状況のフォローが曖昧な点もある。馬雯や陳珂など、その後どうなったのかの描写がないままに終わり、そこが少し消化不良(というか、憐れ)であった。
これより後の作品である『冰雨火』は、その点を改良?しているのか、より心理面にスポットライトを当てて、各登場人物が取りこぼしのない回収になっている。個人的な視聴後感は『冰雨火』に軍配が上がる。
さて、なぜ今回こんなに綿々と『冰雨火』について語るのか?(笑)
それは来月から(2023年5月)晴れて日本での放送が実現したからなのだ。
日本語字幕で(衛星劇場)視聴できるので、興味ある方はぜひご覧いただきたい!!
そして応援レビューはこちらからどうぞ。
短く書く、というお約束を今回も果たせなかった模様(泣)申し訳ないです。もっと簡潔にまとめられるように精進します。
よかったらまた遊びに来てくださいね!
あと『冰雨火』はすごく面白くて、王一博演じる 小宇が最高にカッコいいので是非、よろしくお願いします!!
ありがとうございました。