小宇 応援報告 15 ◆『冰雨火』中国ドラマレビュー
『冰雨火』にここまでハマってしまう理由、それは内容が素晴らしいのは言うまでもないのですが、本作以降、王一博が撮影を終了し公開待ちの作品いわゆる待機ドラマがなんとゼロ!ということがあります(泣)
2021年3月にドラマ『風起洛陽』を撮了して以来、一作も連ドラの撮影をしておらず今のところ予定もなし。映画撮影に専念しているからです。
映画出演は役者としてのステイタスを上げていくのに欠かせない、というのはよくいわれる話です。彼の、俳優として成長し一定の地位を築いていくという覚悟と努力は、はた目にも伝わってくるものがあり、応援しています。
ただ映画は日本に来るかどうか分からないし、映画館で鑑賞できたとしてもドラマに比べて時間が短い!
なので今は全力でこの作品の魅力に浸っている、とそんな訳なのであります(笑)
ということで今日は小宇と峰哥、小宇と玲玲、杨行权と琼姐、それぞれの絆の強さに注目していきたいと思います。
ストーリー上のネタバレはありますので、これから視聴する方はご注意くださいね。
陳宇と吴振峰、杨兴权との攻防(ep31)
所は勐佧。檻から出され杨兴权の前に突き出される小宇と峰哥。
小宇は杨に向かって「あなたを杨兴权と呼ぶべきか、それとも余总?」と挑戦的に切り出す。
陳宇たちが杨に信じ込ませたい図式はこうだ。
陳宇が大黄胶囊の配合を持っている
于淼がその配合で密造を司る
吴振峰は密輸の運搬を仕切る
沙老が香港で仲立ちし卓老に荷を渡す
だが杨は陳宇がここにやってきた目的をまだ疑っている。
「お前がここにきてビジネスをしようというのは何か企んでるってことだろう」と小宇と峰哥にそれぞれ銃を手渡し、二人を試すのだ。
目を交わす二人。
無言で意図を確認する。
と、その瞬間さっと身体を横に動かして銃を構え、小宇はを于医師を、峰哥は楊に狙い定める。
(以心伝心。ここはドラマ全体でも一二を争うほどカッコいい場面!瞬き禁止!!)
小宇:大黄胶囊がいらないのか?!
峰哥:卓老にどう説明するんだ?!
二人して凄む。
一方傍らでビクビクおびえている于医師は、陳宇がいなければ、配合がわからなければ、薬は作れない!とパニックに陥っている。
頭の中で損得計算した杨。銃はいったん下ろされる。
が、二两哥たちに指示し、小宇峰哥をこれでもかと痛めつける(涙)
ペッと血を吐いて叫び続けるも、もう抵抗する余力もなくただ殴られ続ける二人。最後にバンっと小宇の頭を床に叩きつける楊。(怒!)
そしてまた手下に殴らせる。(ひどい!!泣)
于淼はただおろおろと怯えるばかり。
場所は変わり云河の作戦本部、正面のモニターには勐佧の地図。デスクが並び警官がそれぞれ集まってきた情報を照合している。本部長の林局が電話する。
連絡はあったか?と陳副総。
「楊玲が今現地に向かっています。向こうに着いたらあれを小宇に渡す手はずで、タイミングを見計らって密造場所の位置をこちらに連絡することになってます。我々は今その信号を待っているところです。」
映像はまた勐佧。
死んでしまう!というくらい殴りつけられる二人。
そこに香港から電話が入り、二两哥が突然「やめろ!!」と叫ぶ。
香港では卓老に痛めつけられていた沙老に代わって、今度は逆に卓老がつるし上げられている。
沙老が電話口で「吴振峰に何かあったら勐佧の荷は永久に香港に陸揚げさせない」と脅す。
やっと3人は解放され、ずるずると階段を引き摺られて檻に戻される…
玲玲の活躍(ep31)
ボロボロに殴られて血だらけの二人。
終わったな 酒を買ってくれる人がいなくなる
ふざけるな 自分で買え
こんな状況でも冗談を交わせる、心を許し合った仲。
そんな勐佧に心強い助っ人、玲玲が現れる。
両手を広げて迎える父。だが杨兴权を冷たくあしらい、小宇に駆け寄る玲玲。
「陈宇!陈宇!」
その声に小宇はどんなにかほっとし、同時に心配にもなったことだろう。
「玲玲…」
網ごしに指を絡ませながら、小宇が別れたあの時と同じ言葉を繰り返す。
気持ちが変わっていないことを示すために。
そのために今なすべきことをしているのだと思い出し、安心させるために。
二人の絆の強さが胸を打ち、涙なしでは観られない、切なくも美しい場面がつづく……
今の玲玲の横顔とあの時の小宇の横顔が向かい合う、見事なカット。
実際はボコボコに殴られた傷だらけの顔。それでも美しい!
すぐ横で静かに優しい笑みを浮かべている峰哥も、また美しい。
側で聴いている琼姐が涙ぐむ。
自分たち、杨兴权との同じような愛の場面を思い出している、その過去の映像が流れる。
琼姐と杨玲、この二人はよく似た境遇なのだ。どちらも父が毒犯で家族が崩壊している。だから琼姐は玲玲の気持ちがよく分かるのだろう。
同じく指を絡ませ合う琼姐と杨兴权。
「檻から出して。水と薬を頂戴。死なせないわ」と玲玲。
見かねた琼姐が、鍵を咥えた二两哥の口元から奪い取って檻の扉を開ける。
「陳宇!陳宇!」抱きつく玲玲。
それぞれの密売グループは密造、密輸の準備を進めるている。
雲河警察では一斉検挙に向けて監視を続ける。
食事を運ぶ隙に玲玲は林局から預かったGPSを小宇に見せるが、場所と時間の特定ができるまでは大事に持っていてと頼まれる。
夜。雲河が落ち着いているという情報を得た楊は密造の開始を指示。小宇と于淼が覆面を被せられて連れ出される。
入境したことが警察の情報カメラでキャッチされる。
朝、小宇がいないことに気づき父を問い詰める玲玲。彼をどこにやったの?!まだケガしてるのよ!と激怒。
そうなのだ。まだあれを渡せていない。林局から渡されたGPSは自分と小宇の、そして密売組織を一網打尽にするための命綱なのだ。
一方密造現場に連れてこられた小宇と于淼。材料が全て揃っていることに興奮気味な薬オタク于淼は、作り始めようというが、小宇は取引条件がそろわなければ始めないと杨兴权に電話を掛けさせる。
「吴振峰と杨玲に会わせろ。でなきゃ作らない」
お前が作れることをどう俺に信用させるんだ?と不信感を露わにする楊に、彼らを連れてくればサンプルを見せてやる。彼らに会えれば量産する、と言い切る。
闇組織恒例の出発式。密売グループは出荷時に必ずお線香をたいて荷の安全を祈るのだ。
別れ際琼姐を抱きしめキスする杨兴权。何か不穏なものを感じ取った彼女は不安げだが、彼の今まで何度も助かってきたじゃないかという言葉に「今お香をたいたものね」と笑顔を見せる。
見つめ合う二人。琼姐の真っ赤なドレスが美しい。
……これが、別れだ。
いよいよ、本当にいよいよ、次は大詰めの最終話 32話に入ります。もう既に何度も観て知っているのに、今更ながらドキドキしてきます(笑)
これでもかというくらい緻密に練られたプロットも終結の時。
最後までお付き合いいただければ嬉しいです!