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タンゴ、繰り返す始まりと終わり

タンゴで踊る1タンダ(3〜4曲の1セット)は人と出会い、知り合っていく過程と似ているかも知れない。
遠くからでも気になった相手の存在を認め、視線を送るアイコンタクト(カベセオ)の様子は、誰かのことが気になって仕方ない感情を彷彿とさせる。

確かめ合うように手を取り合い、真っ直ぐみつめるその先にそっと身体を預ける。
最初の一曲でお互いの身体の使い方や癖を感じとるさまは、相手のことをまだ良く知らなくて、互いに気を遣い合いながら会話をしているかのよう。

そこから徐々に、2人だけにしか築けない空気感と、連鎖反応から新しいステップが生まれていく。
その瞬間、その2人でしか生まれ得なかったものが生まれた時に、目を閉じていてもお互いに相手の喜びが伝わってくる。



もちろん、フィーリングが微妙に噛み合わず、何となく取り繕うだけの無難な会話(踊り)で終わってしまうこともある。

一期一会、私は次のタンダでまた別の人と出会う。
例え踊り慣れた相手だったとしても、人って色んな側面があるから、心を開いていけばいくほど、新しい発見と喜びがある。


前回、パレハを解消した話を書いたのですが、やっぱりタンゴの魅力に引き戻されて、あれからも楽しく踊り続けています。(今台湾はコロナの関係で、教室やミロンガ、プラクティカは一時的に閉鎖中ですが。)
解消した時は成長に行き詰まりを感じていたタンゴも、素晴らしい先生に出会って、プライベートレッスンを受け始めてすぐに解決したので、今では解消できて良かったとさえ思えています。

世界中で、言葉を越えて分かり合える喜びをまた体感できる日が来るのを信じて、久しぶりに文章を書いてみました。

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