Cisco Webex Meetings 超簡易マニュアル Ver.1.1 By yhkondo
Ver.1.1 動画記録について少し改訂 20200408
はじめに
Webex Meetings(以下略してWebex)はいわゆるテレビ会議を行うアプリケーションである。テレビ会議を行うためのパソコン用ソフトとしては古くはSkypeが有名であるが、現在ではZoomやMicrosoft teamsやGoogle hangoutsなど多くの製品がある。特にZoomが今脚光を浴びているが、そのZoomの作者が最初に作ったのがこのWebexであり、それをCiscoが買い取って発展させている。したがってZoomとWebexは兄弟のように似ており、どちらかを使ったことがあれば、もう片方もすぐに使える。
大学の遠隔授業用としては、同時双方向性に優れるため、演習に用いるのがベストである。また、少人数の講義でも使いやすいだろう。ただ、これで90分フルにリアルタイムの講義を見せると、学生には通信量、そして精神的に相当に負担なので注意が必要だ。講義の場合は、meetingsではなく専用のWebex Events(ウェビナー機能がある)があるが、ここでは省略する。
Webexのインストール
大学で契約されていることが多いので、IDはメールアドレスで付与されており、その招待メールが当該アドレスに送られているのが普通である。中にあるActivateボタンを押すと、自動的にインストールが開始される。パスワードを決めること、PC用のデスクトップアプリをインストールする操作などがある。
一般向けのトライアルはこちらのフォームから。招待状がメールで送られてくる。
青山学院でのサインインはこちらの方法で御願いします。
WebexのTV会議は、Chromeなどのブラウザから行うこともできるが、普通は、デスクトップアプリから行う方が安定しているので、以下の説明も主にそれによる。(ブラウザからの操作も大差ないので、もし、今後、アプリのない環境でもTV会議を開催・参加可能である。また、機能的にもほぼ同様である。)
なお、新たに買ったPCやMacにアプリを入れたい場合は「Cisco Webex meetings」を検索すればアプリのダウンロードページはすぐにわかるので、そこを探すとよい。タブレットやスマホの場合は、アプリストアで検索すればいい。アプリは無料。Webex関係のアプリはいくつかあるが、Webex meetingsを選ぶこと。
Webexの利用環境
Webexは、テレビ会議なので、マイクとWebカメラ(パソコン用の小型カメラ)は必須である。ノートPCやタブレットやスマホなら、最初から両方とも備わっているので画質にこだわらなければ新たに買う必要はない。デスクトップPCでは、Webカメラ(USB接続・多くはマイク付き)が5000円程度からあるので、それをつければとりあえず使えるようになる。スピーカーもない時は、ヘッドセット(マイク付き小型ヘッドフォン)を購入すると音質良く聞こえる。また、Jabraというブランドのマイク付きスピーカー(USB接続・15000円程度各種あり)もこのテレビ会議に非常に適している。
Webexの一番簡単な使い方 とりあえず会議(演習)
会議(演習)の参加者には、ホスト(主催者・教員)と、通常のホスト以外の参加者(学生)とがある。通常は、ホストの教員が、まず会議(ミーティング・演習)を自分のPCで立ち上げ、その後、メールで参加者(学生)に招待状を送って、会議に参加させる。招待状を受け取った側は、メール中の参加ボタンを押すと、自分のデバイスにあるWebexアプリが起動して、会議に参加できる。あるいは、ミーティングナンバーを教えて、アプリに入力しても参加できる。
ホストの操作手順
1 ミーティングの開始
アプリの右にある緑の「ミーティングを開始」ボタンを押す。プレビュー画面でカメラが動作していることを確認してから「開始」のボタンをおして、会議を開始する。
2 参加者の招待
画面の下にあるボタンのうち、一番右の赤ボタンが会議終了である。その左の「…」ボタンを押すと複数のメニューが出るが中の「招待」を押す。メールアドレスを複数行に分けて必要なだけ入力し、Sendボタンを押すと、招待状が発送される。
なお、既にWebexのアプリをインストールして慣れている参加者宛には、ホストのミーティングメイン画面の一番左のインフォメーションアイコンを押すとわかる「ミーティングナンバー」(9桁の数字)を教えて、それをアプリに入力して参加してもらうという方法もある。
3 会話の開始
次々と参加者が入室してくるので、適宜会話を行う。右から3番目の吹き出しボタンは、「テキストチャット」の開始、真ん中の人型ボタンは「参加者一覧」である。左のマイクやカメラのマークはそれぞれの一時停止再開ボタン。自分以外の人の話を聞くときは、マイクをOFFにしておくと相手の邪魔にならない。
授業用Webex Meetings クイックスタートガイド(メーカーの作ったガイドです。あとでご覧下さい。
Webexでできること 1 資料の共有
会議(演習)の間に資料を見せたくなった時は、左から3番目の上に↑が出ているボタンを使う。ここを押すと、デスクトップ画面や、アプリの一覧が出るので、今共有したいものを選ぶと、その資料が参加者全員に大写しになる。アプリはたいていのものが対応している。ホスト以外の参加者側から見ると黒い枠が出るので、そこにアプリが移動してくる感じである。
なお、資料の共有は、ホスト以外からも行うことが可能である。演習などではこれを使うとスムースに意見交換が可能である。いずれの場合も、資料は見えるだけで、(ホワイトボードを除き)他の人からは書き込みなどはできないが、ダウンロードできる場合があるので著作権のある資料については注意を要する。
Webexでできること 2 録音・録画
ホストだけにある真ん中の赤い丸ボタンが録音・録画ボタンである。ここを押すと開始される。会議を全部ホスト画面として録音・録画して、会議終了時に、「ローカルに保存」をするとMP4という標準的な動画ファイルとして、指定のフォルダに保存される。MP4はPCなどたいていのデバイスで普通に再生できるし、そのままYouTubeにアップロードできる。録画ボタンの後の選択で「クラウドに保存」を選ぶと、Webexからも一覧して再生可能。だから、講義を一人会議で録画して、YouTubeなどにアップロードすれば、いわゆる講義動画が完成する。WebexやYouTubeの限定公開URLなどを学生には指定して閲覧してもらう。なお、講義動画は、せいぜい1本10分以内、長くても20分くらいで作るのが原則とされる。これはYouTubeの教育系動画でも守られている。録画した動画は、飛ばし見ができるので、リアルタイムのものよりも見る側は楽である。
Webexでできること 3 スケジュール会議
ホストから会議を開始する時にアプリの左の「スケジュール」ボタンを使うこともできる。こちらでは、会議のスケジュールと参加者のメールアドレスを一度に登録できる。こちらでは「開始」ボタンを押すと、招待状は送られるが、参加者はその日時にならないと会議には参加できない。ホストはスケジュールボタンから、すでに予定している会議の一覧をブラウザで見られるので、任意の時間に待機、開始することができる。
なお、設定で、招待状の中のURLを押してもパスワードが必須にすることができる。安全のためにはこの設定をすることが望まれる。
Webexのホスト以外(招待される側)の注意
招待される側(多くは学生)は、ホストから来た招待メールにあるボタンを押すか、ミーティングナンバーをアプリから入力すると参加できる。予め、自分のデバイスにはWebex meetingsアプリをインストールしておくようにさせるとスムースだ。ホスト以外は、自分のIDは持っていなくても参加は可能だ。だから、学生にWebexのアカウントを持たせる必要はない。
Webex Meetings 学生用クイックスタートガイド(メーカーの作ったガイドです。後でご覧下さい。)
なお、デフォルトでは、ホスト以外は、会議に参加した直後には、カメラもマイクもOFFになっている。画面にあるカメラ・マイクのアイコンのあるボタンを押してそれぞれを始動させる。講義に使う場合には、特にカメラ・マイクを使わせなくてもかまわないが、演習など、カメラを使う場合には、背景の自室の私物などが映り込むため、演習の開始前によく注意しておくことが必要だ。服装もあまり奇抜にならないように注意したい。また、講義中は、マイクを必ずOFFにさせること。また、資料共有の時は、PCの中の妙なものを提示しないようによく注意させる。
(参考資料)
Cisco社によるWebexのマニュアルページ
(文責・近藤泰弘)