イノベーションを起こすには?(組織内イノベーション、オープンイノベーション)
前回、イノベーションの条件を人の観点から調べて、技術 ✕ マーケティングの要素が必要、という例を見てきました。
では、自分たちがイノベーションを起こすには、人という観点では何が必要なんだろうというのを考えてみたいと思います。
技術かマーケティングか
自分たちは技術かマーケティングか?もしくは自分たちの中に両方いるのならそれは誰と誰か?というのを定義しないと、イノベーションは実現しなさそうです。
特に難しいのはマーケティングで、「自社はコンシュマー商品出しているし十分にマーケティング能力あるよ」と思っていても、それは自社が既に勝っている分野で、新規分野では知られていないもしくはイメージされていない、といったことは普通です。大企業が新規分野の研究開発でうまくいかないのはだいたいこれ、というのはそんなに極論ではないのかな?と思います。
どんな機能を有する誰と組む?
協業、オープンイノベーション、委託研究、いろいろありますが、組む相手に何を求める?ということです。
前回もちょっと出してみた大学の先生を例に挙げてみましょう。
中小製造業は大学の先生に求めることは多いです。技術(開発、生産能力)はあってもマーケティング(知名度と言っても良い)は弱いことが多いので、先生には種の技術(そもそもそこが合わないと組みようがない)とマーケティング(信頼感と知名度があると景色が変わる)を期待して、後は製品化頑張る、みたいなところでしょうか?
大企業はそこまでガツガツしていません。「この先生の研究、おもしろそうだからうちの製品に取り込めないかな?」くらいのイメージで接触したりします。だいたいこういうのは失敗して、もっと具体的にイメージしたところが成功します。マーケティングは企業側が担う、先生と共同でやる、最初は企業がやるが先生をスターに押し上げて共同でやる、いろいろあります。これはその企業が強い分野か新規研究開発分野かで大きく変わるでしょう。
最後に
マーケティングと言っても、分析、販売戦略、等々幅広いと思うので、本来は分けて考えないといけないのですが、一旦分析はできている、という仮定で考えてみました。分析からとなると、さらに何か考えないといけないかもしれません。
とにかく、イノベーションの規模の大小はあれ、イノベーションが成功しているな、と思える例は、技術とマーケティングがうまく役割分担できているかな、と思います。