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とびおりる前の話。

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前回の記事でも書きましたが、私には母が居ません。弟が生まれてからすぐ居なくなりました。私が2歳の時です。

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母が居ないのを理解出来ない程小さな頃は「どうしてお母さんがいないの?」と泣く事もありました。

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父は私を叱る度に言いました。

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤお前は捨てられたんだよ。
お前なんて要らない なんであいつが引き取らなかったんだ。

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この言葉を聞く度に捨てられたという悲しさと、私をこの人の元へ置いて自分だけ逃げた事に腹が立ち、それが憎しみへと変わっていきました。

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父は仕事が忙しくて私が産まれてから小学校に入るくらいまでは家に全然帰ってきませんでした。その間は祖母と祖父が面倒を見てくれました。

祖母は私が大嫌いでした。弟さえ居ればいい、そんな人でした。
祖母は弟を連れて毎週のようにどこかへ出掛けていきました。
私はその間、家で帰りをただただ待っていました。
私が産まれる前から男の子が欲しいと言っていた祖母は、私の存在が無いかの様に生活していました。

祖母と祖父は物凄く仲が悪く、祖母は自分の嫌いな私を祖父が優しくしたりどこかへ連れてったりする事で余計に私を嫌いになっていきました。何かあると叩いて叱りました。毎日弟と比較されました。

些細な事ですが、まだ4歳くらいの私は毎日泣いていました。

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そして小学校に入学すると、父が家にいる時間が増えました。

父は会社を幾つか経営している社長です。毎日仕事から帰って来るとその日のストレスを私で発散しました。

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毎日痣になるまで殴られて蹴られて、周りにあるものを私にぶつけました。飲んでいる酒や食べている物も私に投げました。そして朝まで立たされて途中で寝てしまうと更に殴られました。週に2度ほどは外に放り出されました。

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何度も家に警察が来ました。しかし父が対応して警察は毎回帰って行きました。その度に「お前のせいで俺が」と、更に殴られました。

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私が大きくなるにつれて暴力は酷くなっていきました。
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痣がどんどん増え、骨が折れる回数も増えました。
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それでも私は父が大好きでした。

勿論私が宿題をするのを忘れたり、門限に遅れてしまったり、悪い事も沢山しました。

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そして父を見て育った弟は、次第に私を殴るようになりました。

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昔、弟に殴られて鼻の骨が折れたのですが、私が叱られました。

この時から帰ったら部屋に引きこもって寝たフリをしていました。
勿論、酷い日は部屋まで来て殴られていました。

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私はずっと助けを求めていました。
下の階のおばさんは私が殴られている事に気付いて何度も警察を呼んでくれました。しかしその度に私は殴られました。

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父の家族、周りの人達にずっと助けを求めていましたが、
「○○さんがそんな事するはず無い。」と、皆父を信じました。

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さらにこの時期祖母に突き飛ばされ、足の骨を折りました。

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増えていく痣が学校で気持ち悪がられ始めた頃、私はなんで生きているのか分からなくなっていきました。

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それでも学校の皆は、「ゆちゃんは面白くて優しくて一緒にいると楽しい」と、言ってくれました。

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しかし、それを言われ続けたことで私の中に「皆が思うゆちゃんを演じなければならない」という考えが生まれ、プレッシャーになり、誰にも本当の私を見せることが出来ませんでした。

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そしてわたしは中学生になりました。

中学校に入ってからも毎日の様に殴られました。
昔と比べて殴る力も蹴る力も、投げる物も大きくなっていきました。
そして、弟の殴る力もどんどん強くなっていきました。

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殴られている途中で気を失う事も増えました。

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そして、何回も家出しました。最初は1週間くらいだったのに、気がつけば1ヶ月くらい家出するようになりました。

中学生にしてホームレス生活を経験しました。

何度も飛び降りようとしたり、ODしたり。死のうとしましたが、結局未遂に終わりました。死ぬ事が出来ませんでした。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

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何度も何度も助けを求めましたが、誰も気付いてくれませんでした。
先生達も知らないふりをしました。ㅤㅤㅤ

身体も心もボロボロになり、

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そして私はとびおりました。

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