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#22 その家事、効率化する?それとも手間をかける?

毎日、仕事に家事に子育てに。やりたいこともたくさん。そんな時、皆さんはどんなふうに時間のやりくりをされていますか。

時短と効率化を追い求めた結果にあるのは、どんなところなのでしょう。求めている幸せは、どうなったら幸せと感じられるのでしょう。

私が結婚した当初、体を壊して農薬と添加物については気にし始めたものの、気にしたことはありませんでした。子どもが生まれてからも日々大変で、サバイブすることに精一杯。立ち止まって考えたこともありませんでした。むしろ、無駄をそぎ落とし、どんどん効率化していくことこそが大事で、憧れられる街に住み、これぞというモノに囲まれて生活したら、幸せなんだと思っていました。

けれど、やればやっただけ、ハムスターが回している歯車のように、効率化できた分、さらにやることが増えて、、となって、幸せを感じるようになったとは言えませんでした。当時の忙しすぎる夫、当時は専業主婦だったけれど、障がい児を抱えてのワンオペ育児。その日をこなすのに精一杯。ちゃんとしたお母さんをならなくては、と、知育に力を入れたり、1時間弱かけて電車で自然育児に通ったり。

幸せの在り処

自然育児がきっかけとなったのか、子どもが教えてくれたのか、子育てを通して、幸せとは自分の気持ちの持ち方しだいなんだと気づきました。瞬間瞬間を味わうことができるようになったのは、都心から郊外に引っ越して、生活を少しスローダウンしてからです。
味噌を始めて手作りしたのが2009年。都心暮らしのときには自然食品店GAIAが近くにあってよく通っていたのと、当時とっていたオーガニックや自然栽培の野菜を扱う食材宅配も参考にしました(大地を守る会らでぃっしゅぼーやオルターナチュラルハーモニーなどを試していました)。カタログに載っていた手作り調味料を試して作るようになりました。
郊外に引っ越してからは、仲間と季節の手仕事をする機会ができてからは、ただただサバイブすることよりも「生きている実感」を感じることが増えていったように記憶しています。

なぜ、スローダウンして幸せを感じられるようになったのか、は、幸せは外側にある(条件や状況、資格などによる)ものではなく、自分が気づくものだと思うからです。どんな時に気づくかといえば、五感を使ったり、ありがたいとしみじみ感じたり、つながりを感じるときだったり、目の前のことを味わっているときだと思います。頭がオーバーヒートしていたり、「べき」思考が強すぎるときは、なかなか幸せと感じることができなかったし、感じた幸せも表面的なものだったなと思い返します。

効率化と丁寧な暮らし、のバランス

とはいえ、今は、効率化することも大事だし、全部をこだわることがいいことだとも思っていません。あまりにも効率化を追い求めすぎるがあまり、大事なことを見落とすような生き方は、せっかく生きているのにもったいないと思うようになりました。

便利で安くて、なるべくラクして、やりたくないことはなるべく外注して、楽しいことだけやって生きたい。コスパよく、安売りしているお味噌に、顆粒だしと、電子レンジか買ってきたお惣菜の日々。

畑で自分が食べる野菜を作って、こまめに自分で掃除して、生活もしっかり編む。こだわった素材で1年以上発酵させた、手作りの味噌に、ゆっくりガスや薪で火を入れた、シンプルな料理をする毎日を送る。

暮らし方の違いで、体の健康状態だけでなく、心の状態も全然違ってきます。
モノが一緒だったら、値段や製法が違っても同じ、ではないんですよね。栽培方法や作られ方で、そこに入ってる栄養もエネルギーも違うんですよね。

けれど、忙しい毎日。やってられないよ。
と思うこともあるでしょう。
そんな時、私は「ここだけ」を決めることを意識するようにしています。丁寧に向き合うところを絞るんです。
例えば、食事だったら、お味噌汁だけはちゃんと作る。野菜を切るときも、おだしをとるときも、味噌をとくときも、丁寧に感じながら作る。とか。

My 「お助けメニュー」があると便利

毎日、手抜きシンプルメニュー(ごはん+味噌汁+納豆+漬物、とか。それでもいいんですが、野菜もっと食べたい!な衝動が起こることがあります)が続いて、栄養が心配なときは「ごった煮」を作ります。

混ぜ棒がついてる電子圧力鍋のホットクックが流行ってますが、全部放り込んでスイッチオン、は、お鍋でもできます。
昨日作ったのは、シチューもどき。子どもたちに大人気で、大鍋で作ったのに、全部食べ切ってました。そんなに食べるとはびっくり。

・玉ねぎの回し切り 2個分
・しめじ1パック(まとめてほぐしておいたもの)
・オートミール 適量(けっこう多めに入れました。1/4~1/2カップくらい入れたかな)
・厚揚げ(豚肉や鶏肉でもいいです)
・にんじんせん切り(これも、まとめ切りしておいたもの)
・ひじき(戻しておいたのが、冷蔵庫に眠ってた)
・にんにく麹(塩でいいです)
・お水

を圧力鍋に入れて、圧がかかってから15分煮ました。圧が抜けたら、豆乳入れて味をととのえて、水で溶いた葛(大さじ2くらい)を回し入れて、火にかけてとろみを出しました。あれば白みそで味付けしてもよかったかも。

こんな風に、とにかく、あるものを適当に放り込んで、何かをつくる、というのをやれるようになると、忙しいときに役に立ちます。

ごった煮

・冷蔵庫にある野菜(5種類くらい入れると、だし要らずでもおいしくなる)
・きのこ 1~2種類
・タンパク質
・(好みで)海藻(昆布、わかめ、ひじき)
・(好みで)イモ類(里芋、じゃがいも、さつまいも)
を入れて煮ます。お水は、少量なら煮込み風に、ひたひただとスープに。圧力鍋でも、普通のお鍋で蓋してコトコトしても。

イタリアンの例:キャベツとしらすor桜エビを入れて、それに色々足す(きのこでも、プラスαの野菜でも)。出来上がったらオリーブオイルを回し入れて、パスタにしたら美味しかった。お水で伸ばしてコンソメ風にして、
和風の例:スープになる水分量で煮て、煮あがったら、味噌を溶いて、けんちん汁や豚汁にも。
めんつゆにアレンジ:しょうゆベースに合うような野菜や海藻を選んで煮て、めんつゆに。味付けは、水分少な目にしておいて、濃縮タイプのめんつゆ(または、かえし=しょうゆ・みりん)で割ります。私のお気に入りは、海藻数種。昨日は、わかめ、海苔、あおさ、それにきくらげ入れて、うどんにしました。

カレーやシチューやグラタン、チャーハンに刻み野菜

子どもたちが好きなメニュー。だけど、レシピ通りに作ったら、材料は、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもにお肉。それくらい?
それだと、カロリーばかり多くて、咀嚼も十分ではなくなるし、栄養素もあまりとれません。
私は、そこに野菜を入れちゃいます。なので、冷蔵庫を空っぽにしたいときに作るメニューとも言えます。

カレーやシチューのパンチの力を借りて、ここぞとばかりに大根葉・かぶやにんじんの葉などのミネラルの多い野菜をどっさり入れたり、根菜を入れたり、カレーならひじきを刻んで入れちゃったりもします。揚げたり(ナス、パプリカ、かぼちゃなど夏野菜、レンコン、ごぼうなども)、茹でたり(ブロッコリーやカリフラワー)した野菜を別添えするのも、彩りがきれいですよね。
市販のルを使ったときには消化に負担がかかりやすいので、隠し味程度に味噌を入れたり、を使ったりすることもあります。
リクエストがあれば、がっつりお肉を入れることもあれば、ジビエのお肉をいただいたときもカレーにすることが多いです

グラタンは、長男が大好きなのですが、蒸したり茹でたりした里芋や、かぶもよく合います。気分によっては思いっきりシーフードにしてみたりします(エビやイカなどのいわゆるグラタンといえば、というものだけでなく、牡蠣を入れたり、白身魚とかの上にグラタンのルー?をかけたり)。

これさえあれば

普段、常備してあるもの。これだけ置いてあると、ごはん炊いてお味噌汁作ったら、何とかなります。カラフルで見た目はキレイだけど、できてから時間が経ち、どんな素材を使ってるか分からないお惣菜よりも(たまにはいいけど)、ずっと元気になれる食事の気がしています。

・お漬物を作っておく(もしくは、裏を見て、添加物が入っていない漬物。わが家はぬか漬けだったり柴漬けだったりを大量に仕込んで、ちょびちょび食べてます)
・自家製梅干し(梅と塩と紫蘇だけで漬けられたものを)
・納豆(納豆だけで食べてもいいけど、ごまや海苔、野菜みじん切り入れても家族に喜ばれています。野菜みじんは、ネギ、玉ねぎ、大根など)
・ふりかけ類(ごま塩、わかめふりかけ、鉄火味噌、ゆかりのほか、かぼちゃの種かひまわりの種、青のりなんかも常備してます。転用もできるので便利)
・海苔(ぜひ無漂白のものを)
・おかず味噌(細かく切って炒めて、味噌にしておきます。季節によって薬味味噌、ゆず味噌、ふき味噌なども)

購入するなら、ぜひ、本物を。


本当~に疲れてるとき

以上、私なりの手抜き料理(というか、ルーティーンの中での工夫)を挙げてみたのですが、全然手抜きじゃないよ、と思われるかもしれません。
本当に疲れてるときは、
・ごはん炊いて、上に何かをかける。どんぶりになる。(玉ねぎとお麩に卵をとじる、豚肉と玉ねぎを炒めて豚丼、しらすとネギ、卵だけ炒める、残ってるきんぴらなど)
・麺の一品もの(できるだけ野菜を入れこむ)
・ごはんを炊く元気もないときは、ゆでうどんを温めて、あれば冷蔵庫に眠ってるトッピングをのせる(おひたし、おかか、揚げ玉、わかめ、卵、ネギなど)。

もちろん、生協の冷凍食品をおかずにするときもありますし、あとは、災害時の備蓄のローリングストックで、レトルトのカレーや、フリーズドライのお味噌汁やおかずなんかを使うときもあります。出来合いのものをグレードアップするアイデアもあるので、それはまた別の機会に(下記事を参考)。


おわりに

話が広がってしまいましたが、大事なのは、手を抜くところ、手をかけるところを決めることだと思っています。本来、手をかけるべきところまで、全部手を抜いてしまうと、何のための効率化か分からなくなってしまいます。

幸せは、外側に求めるものではなくて、持っているものに気づいて感じるものだよ、という話から、効率化と丁寧に暮らすことのバランスについて述べました。
料理の話を例に、ここは大事、というポイントを押さえるといい、というところと、Myテッパンメニュー、みたいな、公式化できるようなメニューがあるといいよ、と私が実践している内容を書いてみました。

皆さんにとっての「ここは大事」はどんなところか、良かったらコメントやメッセージで教えてくださいね。

それでは、今日もよい1日を!

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