2024.10.08「朝鮮属国史」宇山卓栄著
おはようございます。先週末に会社の仕事で韓国出張に行って参りました。その際に、なんとなく図書館で借りて読んだ宇山卓栄さんぼ「朝鮮属国史」が非常に面白く一気に読んでしまったので、紹介したいと思います。
今回の出張では韓国南東部に位置する釜山にいきました。先方の案内役のキムさんは釜山の出身ということで話していると、西と東で言葉も違えば、結婚も東の人が西の人としないということもあるという話を聞きました。そして、これは新羅と百済の歴史まで遡るというのです。正にこの辺りのことが、本書には書いてあって益々面白くなりました。
まず、朝鮮半島には歴史的に「血の分断」があります。首都のソウルは、北朝鮮に近い割と北の方に位置するのですが、このソウルの直ぐ南に流れるは漢江を境にそれより南は韓人が北には満州人が住んでいました。韓人は現在の韓国人の元になった民族です。一方で満州人は、ツングース系民族と呼ばれ、広義の意味でモンゴル人に含まれます。
韓人は、朝鮮半島南部に西から百済、任那、新羅を建国する一方で、満州人は北側に高句麗を建国します。高句麗って、完全に朝鮮民族の国だと誤解してましたが、満州人の国だったということに驚きました。
高句麗は5世紀までに最大勢力を誇ります。一方で、660年に新羅は、中国の唐と同盟を結んで百済を滅ぼします。663年には白村江の戦いで、唐・新羅の連合軍に日本は敗れ、668年に唐は目の上のたんこぶだった高句麗を滅ぼします。新羅は力を伸ばして、朝鮮を統一しますが、唐の力を借りた統一であったため、唐から属国として扱われます。
一方、高句麗を滅ぼされた満州人は北部で渤海という国を新たに建国。9世紀末に唐の力が衰退すると、新羅も衰退していき、満州人の勢力が拡大していきます。高麗という国を建国し、936年に朝鮮半島を統一します。
この高麗が朝鮮を統一する前に後三国時代で戦乱の時代が続いていました。高麗に対して、新羅(韓人勢力)と後百済(韓人勢力)が対立していました。新羅はいち早く降伏しますが、後百済は最後まで抵抗します。後百済が、今日の全羅道の全州市や光州市に拠点を持つ王国でした。
最終的に高麗は後百済を倒して朝鮮を統一するのですが、新羅に対しては敬意を払う一方で、後百済の人々は高麗によって奴隷民に貶められ、全羅道は搾取の対象になりました。これがなんと現在も続いており、全羅道出身の財政界の人々は冷遇され出世しづらいという現実がありますし、韓国の大統領でこの地域出身者は金大中のみです。
こんなにも古い歴史が、いまだに続いているということにただただ驚きました。他にも本書には、紀元前108年の漢の武帝が朝鮮に楽浪郡を置いていこうほぼ2000年にわたって中国の属国であるにもかかわらず、被害者意識がないどころか、自分達のことを小中華と読んで、中国という大国の次に進んでる国とし、日本を含めたその他の周辺国を野蛮で遅れた国と蔑むような事大主義gs民族?国家として身についているというような話が書かれています。
これを読むと現代の韓国の反日感情や我々も日本人として隣の国とどう付き合うべきかということが見えてきます。面白い本でしたので興味のある方はぜひ読んでみてください。