明日から売り上げ倍増!?小売店におすすめ心理×マーケティングテクニック
私は大手?調剤薬局で管理職をしています
管轄店舗の売上を倍増させた心理学×マーケティングの手法を紹介していきます
この手法は調剤薬局だけではなく、多くの小売店で参考になると思います
返報性の法則
⇒相手から受けた行為にお返しをしたくなるという心理です
試食や試飲、試供品などの無料提供はまさにこの心理を利用しています
無料は「幅広い潜在的見込み客」を探すため
有料は「購買客を探すため」に利用しましょう
また、継続性のある商品を販売する際は「初回購入を無料」にしてみるなどすれば効果的です
「無料」で何かを提供するということは、人から「考える」というプロセスを省略できるので「とりあえず試してみよう」という見込み客が増えます
フット・イン・ザ・ドアー
⇒小さな依頼を承諾すると、次の依頼が承諾されやすくなる
初めから大きな依頼をするよりも、まずは小さな依頼をして承諾を得てからそのあとに大きな依頼をした方が人はその依頼を承諾しやすい
フット・イン・ザ・ドアーとは文字通り「足先」をドアに入れるということです
ドラマなどで見たことはありませんか?
セールスマンがチャイムを鳴らし、ドアを開けた瞬間足先を滑り込ませ商談をするというシーン
小売店の店頭やレジ前に割引商品や特価商品、安価な商品などが陳列されているのはまさに「足先」なのです
店頭商品で客足を引き付け、その他商品への購買を促すよう動線を考えるとよいでしょう
後に出てきますが、人の財布のひもが緩むときは買うと決めたその時です
なのでまずは小さな承諾を得る商品を用意し、段階的に推奨できる仕組みを作りましょう
ただし、投げ売りをするぐらいであれば試供品へと回し「返報性の法則」を利用するのも一つの手です
待ち時間を利用して試供品を配布し、購買意欲を掻き立てることで購買を促す
ここで大事なのは試供品を渡すタイミングです
渡すタイミングは待っている間又は来店時が効果的です
松竹梅の法則(ゴルディロックス効果)
⇒三択にすると真ん中の商品が選ばれやすい
二者択一であれば安価な方が選ばれやすいですが、これをサンテクにすると真ん中の商品を購入する人が増える
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例1
①本日のパスタ+サラダ+ドリンク
790円
②本日のパスタ+サラダ+ドリンク&デザート
1,000円
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どちらを選びますか? 多くの方は①を選んだのではないでしょうか?
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例2
①本日のパスタ+サラダ+ドリンク
790円
②本日のパスタ+サラダ+ドリンク&デザート
1,000円
③本日のパスタ+ミニピザ+サラダ+ドリンク&デザート
1,350円
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こうなるとどうでしょうか?
②を選ぶ人が増えたのではないでしょうか?
このように価格の選択肢が三段階あると人は真ん中を選びたくなるものです
「極端の回避性」という心理です
高いものは自分には贅沢かも?とはいえ低いものはケチな人と思われたくない心理が働いてしまう
この心理を使った実際の手法は
売れ行き商品をセットで販売するということです
単品では定価、3個セットで〇〇円、5個セットで〇〇円
誰もが目に留まる位置にでかでかと宣伝しましょう
3個セットを購入する客が増え客単価が増えます
さらに付け加えると
人は基準価格より2割以上の高低があると「高い」「安い」と感じます
「低い」ものは2割以内、「高い」ものは2割以上とすることで基準商品つまり真ん中の商品のお得感が引き立ちます
例では①が790円で真ん中の②よりも2割以上安いので①を選ぶ人も増えますが
①の価格を820円とすることで②を選ぶ客が増えます
売りたい商品はセット販売にして、高低の価格差を付け
安いものは基準の2割以内、高いものは基準の2割以上に価格設定をしてください
保有効果
⇒一度保有すると、愛着が湧く
人は自分の保有しているものに高い評価を感じ、愛着を抱くようになるという心理です
試用してみないと”効果がわからない”といった商品は思い切って一度試してもらうのが効果的です
これには「返報性の法則」も適応されます
ただし、試用などによる保有効果は、全員が愛着を持って、価値を感じ始めるわけではないのでこれ見よがしにするのはNGです
無料モニターなどがまさにこれです
こういったものは高額な商品であることが多いです
また、高額な商品は良いものだと判断する人がどんな市場にも一定数存在します
そういう層に組み合わせてみると効果的です
アップセルとクロスセル
⇒アップセル:顧客が求めたものよりも上位の物を勧める
クロスセル:顧客が求めたものに不随意する物を勧める
人は”買うと決めたとき”に最も財布のひもが緩みます
ファーストフード店などでドリンクのSサイズを注文すると
「お得なMサイズはいかがですか?今なら期間限定でお得になっています」
これがアップセルです
また、「ドリンクと一緒にデザートはいかがですか?セットならよりお得ですよ」
これがクロスセルになります
このようにアップセルやクロスセルを提案できるような商品をあらかじめ用意しておきましょう
「お得な」や「期間限定」、「今だけ」に人は弱いものです
ダブルバインド【誤前提暗示】
⇒誘導したい行動や状況を前提とした選択肢を示すことで、相手に選択の自由を与えない
例えば、好きなあの人をご飯に誘いたいとき
「ご飯行かない?」と誘うのではなく
「ご飯を食べに行くなら和食かフレンチどっちがいい?」と聞いてみましょう
この場合ご飯を食べに行くことが前提にあるので
問われた方はその前提の下で考えてしまうという心理効果です
マーケティング手法として使用する場合
女性が美容にかける平均金額などを提示して、高価な美容クリームなどを販売する手法が有効です
前提として「40代の女性が美容にかけるお金は平均8,000円」と掲示しておけば6,000円で販売しているしわ取りクリームは安く感じてしまうということです
ただし、前提に嘘偽りを掲示してはいけませんので下調べはしっかりとすることが必要です
また、「権威性」を使うのも効果的です
「芸能人の〇〇さんも愛用しています」や「情報番組〇〇で紹介されました」など影響力のある有名人や著名人の後ろ盾を借りるというのが権威性の効果です
自分の関心事には振り向く
⇒キャッチコピーはターゲットを絞り込んで訴求
不特定多数をターゲットにすると無駄うちが多くなります
「〇〇でお困りの方へ」や「〇〇が気になる方へ」、「〇〇に関心がある人に」などターゲットを絞り込もう
人は自分事だと思わない限り振り向いてくれません
振り向いた後に情報を提供し、消費やサービスの具体的な説明を転換していきましょう
評価価値と商品価値
商品価値:その商品が本来持っている本質的な価値
評価価値:その商品を取り巻く付加価値によって形成される価値
「子供部屋をリフォームします」は商品価値への訴求
「頭のよくなる子供部屋にリフォームします」は「頭が良くなる」というベネフィット(評価価値)が付随しているので評価価値と商品価値を組み合わせたものになります
評価価値を考え、付随させることで商品の価値がグッと上がります
カリギュラ効果
⇒人は断られたり禁止されると、逆にその対象に興味がわく
本来選択権は自分にあるものですが、それが制限されることで不安定な心理状況になります
それを回復しようと心理が働くのがこのカリギュラ効果です
「絶対に見ないでください!」や「決して開けないでください!」といわれると見たり開けたりしたくなりませんか?
ただし、頻繁に使用すると効果が薄れてしまうので注意です
快と罪
⇒人の心の中では「快」と「罪」が常に共存している
「快」だけにフォーカスするのではなく、「罪」の意識を拭い去るようなアプローチをしてみましょう
例えば、主婦向けに惣菜をPRする際
「毎日の料理の手間が省けて楽ちん」とすると
「快」のみのアプローチとなり、「罪」へのフォローをしていないので
「手抜き」感が残ってしまいます
「育ち盛りのお子さんに、手軽にできるおかずをもう1品増やしてみませんか?」
と手抜きではなく、もう1品追加という罪の意識をフォローすることが大事です
ハロー効果
⇒あるものを評価するときに目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象
認知バイアスと呼ばれるものの1つです
「おすすめのサプリ」と表記するのと
「当店サプリマイスターおすすめのサプリメント」とするほうが後光がさして、すごい感が演出できます
口コミなどがいい例です
口コミの評価が高いと、「これだけ多くの人が高く評価しているから、良いお店に違いない」というイメージが先行し、実際の質よりも良く思う傾向にあります
いかがでしたか?
今回、11の手法を紹介させていただきました
すぐに使えるものばかりですので是非明日から試してみてください
あなたのお店の売り上げに少しでも貢献できれば幸いです