【話して覚える】スピーチで受験勉強を加速
こんにちは、山藤あるとです。
この記事で、脳内レクチャーという勉強法を紹介しました。
今回は、自分がよく使っていた勉強のやり方で、レクチャーに続く「スピーチ」を紹介します。
・勉強自体がマンネリ化してきている人
・記憶に残りやすい勉強がしたい人
など、多くの受験生に最後まで読んでもらえたらうれしいです。
受験勉強仲間とする勉強
スピーチのやり方
私が受験勉強仲間と一緒にやっていた勉強法で、仲間内では「スピーチ」と呼んでいたものがあります。
内容としては特別なものでもなく、その名の通り、「話す」だけです。
・約束した時間に集合する
・決めていた内容について話す
・予定していた時間に終わる
これだけです。
実際のスピーチ勉強法の例①
基本的には、一方がテキスト等の内容をテキストを見ずに説明し、もう一方がその説明をチェックする、という方法が中心でした。
例えば、ある人と企業法についてスピーチするとします。
回ごとにどのテキストや答練の問題をやるかを事前に決めておきます。
だいたいは、前回の終わり際に次回の問題を決めていました。
予定通り集合したら、どちらかが答案構成や解答を話します。
もう一方はそれを聞きながら、テキスト等を確認しながら説明や表現の過不足などを指摘します。
聞く方もテキストを見ずに一緒に考え、指摘するときだけはテキストで確認してから、という風にすれば負荷を上げられます。
一通り説明したら役割を交代してもう一度やります。
実際のスピーチ勉強法の例②
また他には、ある科目が得意な人と苦手な人のペアでスピーチをしていることもありました。
事前に決めた範囲内の苦手な人の質問に得意な人がひたすら答えるとか、事前に決めた範囲についての説明を苦手な人が話し、得意な人がそれに対して指摘をするといった感じでやります。
苦手な人の方にばかりメリットがあるように見えますが、得意な人も自分が思いもよらない質問をその場でどう説明するか考えたり、分かってもらうように説明したりすることを通じて理解が深まります。
説明することで理解を深めるというのはレクチャーと同じですが、レクチャーよりも想定外の質問が出るので、より実践的な内容になります。
実際のスピーチ勉強法の例③
スピーチ勉強法は、話すという性質上、主に理論科目で使われることが多いですが、計算科目でも使っていた例はあります。
事前に示し合わせた問題をお互い解いておき、集まってからどのように説いたかを説明し合う、というものです。
問題文を一通り見てどう判断してどこから解いたか、どのような下書きを書いたか、どのようなメモ書きをしたか、解いてみての振り返り等、他人の解き方を知ることは意外と発見があります。
1時間問題であれば、スピーチの時間は1時間もなくてもできるため、問題演習とセットで行うケースもありました。
これらはあくまで一例ですので、ペアごとに様々なやり方を相談してもらえればと思います。
スピーチ勉強法のメリット・デメリット
スピーチ勉強法のメリット
この勉強法のメリットは、マンネリ化を防ぐことにあります。
受験勉強中は、一人で勉強することが自然と多くなり、机に向かっている時間がどうしてもメインになります。
勉強時間自体が増えてくるとよりその傾向が強まりやすいです。
結果、ある程度マンネリ化してくることは仕方がありません。
そんな中、必ずしも机に向かわなくてもよいスピーチ勉強法は、マンネリ防止に役立ちます。
また、人と話すことで記憶に残りやすいというメリットもあります。
「あの時〇〇さんにここ違うって指摘されたなぁ」とかいつもの勉強と違うからこそ印象に残りやすいです。
そして、話すことは書くことよりも速いので、同じ時間でもより多くの内容に取り組めます。
1時間で理論科目の答練1回分を扱うとして、書いていれば1時間で1問扱うのがやっとですが、スピーチであれば話す側聞く側で2回勉強でき、その分回転数が上がります。
スピーチ勉強法のデメリット
一方、スピーチ勉強法のデメリットは、出来る場所が限られるという点です。
話すという性質上、当然、声を出しても周りに迷惑をかけない場所でしかできません。
また、相手を見つける必要があります。
当然のことながら、一緒にやってくれる相手が見つからないことにはできません。
その相手とも、科目、内容、頻度、場所など、様々な調整をしながらになるため、自分の都合ばかりで進められるものではありません。
それでも、デメリットをうまくコントロールできれば、十分なメリットがあると思っています。
スピーチ勉強法のポイント
2人1組を念頭に
実際にスピーチ勉強法をやる場合に押さえておきたいポイントがあります。
まず人数についてです。
スピーチ勉強法は話すことが中心のため、誰かが話している間は他の人は聞いている、ということになります。
もちろん、聞いている側にもメリットはあるのですが、あまり人数が増えてしまうと聞いている時間が長くなり、集中力が途切れやすくなる傾向にありました。
ペアの方がよかったのは、1対1という緊張感もあったのかもしれません。
人数が増えると難易度やペースなどを調整しにくかったり、全員揃わないと進みにくい(1人が体調不良で休むとか)等、内容以外でも調整することが増えるため、長続きしにくいようです。
概ね1時間を目途に
次に時間についてです。
経験上、1時間程度がよいと考えています。
スピーチ勉強法は、話すという性質上どうしても脱線しやすいため、あまり長い時間設定だとより緩みやすい傾向にありました。
勉強内容の調整の観点からも、1回の時間が長いと時間を確保することも難しくなってきます。
例外は上記例③のように計算科目のスピーチに使う場合で、1時間問題であれば30分程度でも十分かと思います。
事前に時間内に進む範囲を決める
1回ごとにスピーチで進む範囲は、事前に決めておくことをオススメします。
お互いの勉強時間を使うため、集まってスピーチする時間は有効に使いたいため、緊張感をもって臨みたいところです。
マンネリ防止の観点からも、約束の時間にきっちり集合し、時間内に予定の範囲を終われるように緊張感をもってスピーチしあい、予定の時間できっちり終わる、というメリハリは大事にしたいところです。
スピーチ実施前も、約束の時間に間に合うように自分の勉強も区切りをつけなければいけませんし、スピーチ中も制限時間内に予定の範囲を終わるように意識する必要があります。
そういう緊張感を通じて、期限を意識して行動する習慣が出来れば、スピーチがより濃密な時間になり、効果的・効率的に実施できるようになります。
スピーチ勉強法の応用
デメリットの対策
声を出せる勉強環境が見当たらない、スピーチの相手が見つからない等、スピーチを実施したくてもできないということはあります。
そんな場合でも、自分の頭の中で話す相手をイメージして、疑似的にスピーチをすることはできます。
脳内レクチャーに続く、「脳内スピーチ」です。
人とやることによる強制力(約束の時間を守る等)や印象の残りやすさといったメリットを受けることはできませんが、今度は考えるだけで済むことになり、場所や相手の制約を気にすることなく実施できます。
脳内スピーチをするポイントとしては、試験に詳しい人、講師だったり成績優秀な先輩だったりをイメージする方がよいです。
自分よりレベルの高い相手をイメージするので、実際にはどう間違ってるか、を的確に指摘してくれるわけではないのですが、満足に説明できない場合にはなんとなく渋い顔くらいはしてくれます。
うまく説明できなくても、テキスト等を見てうまく説明できなかったところをどのように表現しているかを確認し、その表現をイメージした人の教えと思って、表現を借りていきます。
短答式試験への応用
ここまでのスピーチの説明を聞くと、論文式試験を念頭に置いた勉強法のように聞こえますが、この記事でも書いた通り、短答式も論文式も基本的な勉強の本質、型は変わりません。
スピーチもその本質は自分の理解の言語化です。
上記の例③で紹介した計算科目のスピーチのように、なぜその選択肢を選んだかを話すことで、短答式問題でもスピーチ出来ます。
脳内スピーチでも、選択肢を選んだ根拠を十分に説明出来ないことが分かるだけでも意味があります。
短答式は客観的に正解が絞れるように作られている以上、正答を選ぶ根拠も言語化できるはずであり、言語化できないということは再現性が低いということです。
振り返ってみれば、この記事で書いたターニングポイントの時にしていた勉強も短答式のスピーチだったと言えます。
スピーチを超える勉強法
脳内レクチャーもそうですが、脳内スピーチは「話す時間」さえも超える速さで勉強することが出来ます。
勉強=書くこと、というイメージがある人にとっては、スピーチのように書かないで勉強することに不安を覚える人もいました。
でも実際にやってみると、同じ時間でもこなせる量がかなり違うことに驚いてもらえることが多々ありました。
脳内スピーチはスピーチをさらに超える速さで勉強できます。
ある意味、何度も繰り返すことで、その速さでも自然と思考できるほど勉強内容を定着させることが目指したいところではないかと思います。
まとめ
・受験勉強仲間と話すスピーチ勉強法
メリハリ防止や記憶に残りやすいメリットがある
ペアごとに科目を変えるとさらに効果的
場所等を選ぶデメリットもある
・スピーチを濃密な時間にする
きっちり集合し、予定の範囲をスピーチしあい、きちんと終わるように
スピーチは計算科目でも短答式でも使える
・脳内スピーチでさらに超える
自分の頭の中で疑似的にスピーチすることも効果的
人と一緒にやることによるメリットはないが、圧倒的な速さで勉強できる
何度も重ね塗りするように勉強するために大事なのは速さです。
とにかく、すらすらと話せるようになるまで繰り返すことが重要です。
数多く繰り返すためにも、書いていては間に合わないのです。
経験上、すらすらと話せる内容は、書く際に思い出せずに書けない、ということはあまりないはずです。
「書く」を超える速さ、「話す」を超える速さで勉強できれば、必然的に重ね塗りの精度が高まります。
レクチャーとスピーチを最大限に活用して、圧倒的な速度とボリュームの勉強を試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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