『遥かなる山の呼び声』
2019年2月2日の夜.
netflix で鑑賞。
①和製シェーン
洋画の傑作『シェーン』を
好きな人には、たまらない作りに
なっている。
特に音楽の使い方など。
そして、また
『シェーン』も観たくなってくる。
今はこういう作品はツッコミ受ける
でしょうね、
牧場で女手ひとつで子どもを
育ててるところへ、謎の何も言わない
ひたすら働いて、お金ももらわず、
食事だけでいい、寝床は納屋でいい、
いろいろ聞くと、
「聞かないでください」って
いくら健さんでも、めっちや
不気味で怖い話ですよ。
この時代、これでよかったんですよ、
そして、健さん、倍賞千恵子、
何も言わせない説得力が
あったんですよね。
②倍賞千恵子
監督は、山田洋次となると、
倍賞千恵子=さくら なのだが、
この『遥かなる…』での、
倍賞千恵子は、息子と2人暮らしで
その息子は、満男(吉岡秀隆)なのに、
さくらを全く思わせない。
牧場を切り盛りする強く美しい女性、
とにかく、強くて、カッコいい。
観てて、惚れ惚れする。
ところが、そこに健さんが
現れて、生活を共にしていく中で、
女性の優しさ、悲しさ、が
滲みでてくる、その変化を、
この天才女優は、美しく表現していく。
③山田ワールド炸裂!
山田洋次 監督ワールドを堪能できる。
和製シェーンとはいえ、
舞台北海道、
追われる身の健さん、
博多から車でやってくる武田鉄矢、
これはもう『幸福の黄色いハンカチ』だし、
牛の人口受精師で渥美清も登場する。
多分、この2人が出ただけで
当時の劇場内では笑いが生まれて
いたことだろう。
上記のように、
倍賞千恵子と吉岡秀隆が親子ってのが、
さくらと満男ですしね。
ハナ肇の起用も山田ワールドだ。
話は混乱するが、
吉岡秀隆と北海道となると、
『北の国から』となり、倉本聰となる、
倉本聰と北海道となると
『駅 STATION』となり、
健さん、倍賞千恵子、武田鉄矢、
北海道となってくる。
あぁ、健さん、カッコいい
いろいろ、並べて観ると映画は
何倍も楽しい。