車の方がFMラジオがきけるから

駅の長いエスカレーターを降りて急いで駐車場へ。今日も遅くなっちゃった急ごう。せこいちっぽけなビルの向こうに見える西の空は店じまい寸前の夕焼け。紺色の混じったオレンジみたいな色。名前のない色。もうすぐ紺色と溶け合ってく。75点くらいかな。息は飲まない。まぁ普通。そこそこの夕焼け。

それから道。夕焼けに向かうこの道。遠近法を教えてくれる教材みたいに道路の両脇オレンジ色の街灯がはるか彼方交わる一点を目指して続いてる。でも最後の交わる一点は見えない。いつもそう。そこんとこが見えない。肝心なとこ。まぁどっちでもいい。ん？どっちでもいいんなら肝心じゃないよ。それもそうだね。肝心なことなんてそんなにはない。

いつも西に向かって帰ってくから、いつも夕陽や夕焼けばっかを見てる。いつか三蔵法師になれるかも。
猿と河童と豚募集。
馬はやめとく。車のほうがFMラジオが聞けるから。