新型コロナを正しく怖がる基礎知識・・其の壱
これまでNOTEでは、新型コロナウイルスに関する記事を書いてきました。
数えてみると、今回が五十編目となります。
今回は、新型コロナウイルスと感染について。
第4波に備えて
現在の感染拡大の波は、感染予防対策や緊急事態宣言の努力が実り、やがて下火となります。
ただ、ワクチン接種を多くの人が受けるまでの間に、次の波がくる可能性があります。
変異株の感染力は高く、今以上の対策が必須となります。
ロックダウンせず、医療逼迫を避け、経済を営まなければなりません。
手ぶくろを付けて屋外での「接触感染」から手を守ってください。
アルコールと抗菌剤を併用し、屋内の「接触感染」から手を守ってください。
次の感染波を、智慧と努力で押さえ込みましょう。
発信する側の責任として
NOTEで、新型コロナウイルス(以下新型コロナ)関連の記事を公開するに際し、信念として「自ら説明が出来る記事を書く」を掲げ記事を書いてきました。
今回は、宮坂昌之さんが書かれた「新型コロナ7つの謎」のレビューを中心に綴ります。
新型コロナが、インフルエンザより怖い理由
新型コロナウイルスとインフルエンザは、同じように語られることが多いような気がします。
しかし、この二つウイルスの大きな違いは感染した時の人体の影響にあります。
詳しくは「新型コロナ7つの謎」に譲り、認識すべき事柄についてだけ記します。
人体は、異物が体内に入ると、異物を排除するために様々な反応がおこります。
インフルエンザならば、鼻水が出る、喉が痛くなる、熱が出るなどの症状がそれにあたります。
新型コロナの場合、これらの反応を起こすインターフェロンの生成を抑止する機能があり、感染してもこれらの症状が出ない特性があります。
インフルエンザならば、感染3日目ぐらいには、感染を自分で認識できるほどに具合が悪くなるのですが、新型コロナは多くの場合、感染力のピークを過ぎるころまでこれらの症状は現れないようです。
ニュースでよく言われている「無症状」というのは、このような状態を指す言葉で、感染者が自覚なく日常生活を営み、感染を広げていると、正しく理解する必要があります。
つまり、自分が感染した自覚なく、感染を広めるので、全ての人が「マスク」と「手洗い」・「ソーシャルディスタンス」を実行しなければならないのです。
新型コロナの変異種について
ダイヤモンドプリンセス号で感染拡大したころのウイルスは武漢型と呼ばれるものでした。
その後、日本で第一波と呼ばる感染は、武漢株であるという見解と、それ以外の株という見解があります。
ただ、疫学からみると、第二波の新型コロナは、第一波と違う株である可能性が高いようです。
仮説として「第一波の感染力と
第二波の感染力に違いがあったからこそ、感染者が急激に増えた」があります。
ウイルスは、いつまでも同じ姿でいない(いられない)と考えるべきで、フルモデルチェンジをすることも珍しくないようです。
変異種のウイルスは、いつ起こっても不思議ではありません。
新型コロナは、今の人間の科学では解明できないウイルスなのです。
つまり、変異種にも対応できる感染対策を想像し、それを実行しなければ ならないのです。
次回は日本のFactorXについて記事を書く予定です。
参考図書
新型コロナ7つの謎 最新免疫学からわかった病原体の正体 宮坂昌之著(大阪大学免疫フロンティア研究センター招へい教授。1947年長野県生まれ。京都大学医学部卒業、オーストラリア国立大学大学院博士課程修了。金沢医大血液免疫内科、スイス・バーゼル免疫学研究所、東京都臨床医学総合研究所等を経て、大阪大学医学部教授、同大学大学院医学研究科教授等を歴任。2007~08日本免疫学会長。医学博士・PhD。著書に『分子生物学・免疫学キーワード事典』『標準免疫学』『免疫と「病」の科学』『免疫を強くする』など
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