「インプロ」とは?
英語のインプロヴィゼーション(improvisation)の略で、「即興」という意味です。JAZZのライヴなどでも時々インプロヴィゼーションで奏者同士がセッションを行うのを目にした人がいるかもしれませんね。
ここでは、台本による事前の稽古なしに即興で演じる「即興演劇」の1ジャンルを指す言葉として用いています。(即興演劇では、この他にセラピーなどにも使われている「プレイバックシアター」が広く知られています)
「インプロ(即興演劇)」は大きく分けて3つの使い方をされています。
(1)コメディショー:ライブシアターなどで、観客からお題をもらい、即興で演じるショー。
ここはまた2つに分かれて、ショートフォームとロングフォームがあります。 ロングフォームは、15分以上の長編即興芝居を演じます。
(2)パフォーマンス力向上:いくら台本があっても、役者として必要なスキルはその場の呼吸。 その呼吸力(場を読み取る力)を向上するための手法。メソッドとも呼ばれています。
(3)コミュニケーション能力向上:インプロゲームは数百あるとも言われています(どんどん新しいゲームが生まれていきます。わたしもいくつもゲームを生み出しました)が、様々なコミュニケーション能力の向上を目指すことを目的としてゲームを行う。
ここでのポイントは、ゲームの上手下手ではなく、ゲームの後のリフレクションがとても重要となります。
アプライドンプロは、この(3)に該当します。
上記3つの共通点は、場を共有し、お互いに協力しあってストーリーを創り上げるということです。
「インプロ」をするにあたっての世界共通のグランドルール
Yes, And(受けとって、そこから展開する)
Be Present(いまここ)
Make mistakes! Take risks! (間違いを恐れない!挑戦しよう!)
Make your partner look good (自分を主役にするのではなく、相手をよくみせよう)
Co-create(共に創る)
etc..
まだありますが、上記は毎年参加する世界各国で行われるワークショップやカンファレンスでよくあがってくるインプロのグランドルールです。
このグランドルールを意識しながら、他者と関わることを鍛錬することで、メタ認知する力がどんどん研ぎ澄まされます。
自身の研鑽と他者とのより豊かで温かい関係性の構築にもインプロをすることはとてもいい鍛錬になります。
「インプロ」にありがちな誤解
・面白いことをやらないといけない
=> 奇をてらう必要は全くありません。
・上手に演じないといけない
=> 特にアプライドインプロにおいては、演技力の向上を目指しているわけではありませんので、もらったお題に対して、即座にどのように反応するかを、その後の振り返りの材料として得ることが目的になります。
・ウィットに富んだ、テンションアゲアゲの演技がインプロである
=> リラックスして、落ち着いたインプロもあります。その人らしい演じ方が尊重されます
・見せ場を作らないといけない
=> その場を共有してリアルに生まれる物語に観ている人は惹きつけられます。
インプロに出逢ったのが2002年春。
あれから20年、インプロのおかげで成長した自分を実感しています。
わたしにとっての成長は、自分が目指すポーラースター(北極星)=ありたい姿に近づけているか・・ということなのですが、具体的には、フリーランスの一匹狼で行動をしていたわたしが、自身の足りないところを認め、志を共にする人と補完し合える関係性を築き、組織を創り始めたこと。
100%とは言えませんが、どんなことにも噛みつくではなく、いったん飲み込み(YES)、たまに寝かし、温め、、そして、クールダウンして対応をできるようになってきたこと。
などなど・・・
まだまだ精進の日々ですが、その精進も楽しく前向きにできることがインプロのいいところと感じています。
ぜひ、気になった方は、インプロで一緒に遊びましょう!
いろんな講座を展開しています。