きっと そのケーキを食べ終わる頃に、私は泣くのでしょうね きっとクリームの山積したフォークを口に運ぶときに私は幻だったんだと 夢から覚めてしまい、 人が死んだときに骨だけ残るみたいに 皿にはケーキを包んでいたセロファンだけが残るのでしょう 悲しみは悲しみしか生まないね、と笑って君が言ったこと 私は忘れないし、忘れたくない 怒りが怒りしか生まないみたいに、笑いは笑いしか生まないと思ってたけど 私の笑いがあなたの怒りになったこと 世界が変わったこと、私は知った
稚拙な話をしよう 君と下僕の私はきっと愛とか恋とかそんなありふれた関係ではない 雪が溶けるように刹那で繋がってるんだ 公園の子供の声が煩わしいように きっと雑音と健気さを履き違えてるんだ もうすぐ春が来ると君が言うけど もうすぐ冬が来ると私は思う 純粋な心はいつも八つ当たりで ドロドロとした感情は 濡れた枯れ葉のように纏わりつく このままでいいのかと殴りたい衝動を抱えては 飛び降りてしまいたいと泣く君を抱く 終わりとか絶望とか 命の前では小さきものなのだ みかんの花
牛乳を煮詰めたような気持ちが渦巻いている。 生命を宿したくない気持ちが渋滞してる。 愛に怯えている。 君に会いたくない。 いっそこの関係がなくなってしまったら? 馬鹿な答えを探してる。 木の枝があっさり折れるように暴走した気持ちはすぐに萎えるんだ。 さよならはいらない さよならは捨てたから 君との境界線は今日も不幸だ
私たちは呼吸している 不安な朝にこぼれそうな絶望を抱えたまま、ただ生きている。 私たちは呼吸している きっともうこの国の酸素はなくなる 重い思いがバランスを崩したように、 軽い思いが功名になったように、 それでも靴下をはき、素足じゃ汚れるからとあの野原を素足で駆け回ることができないみたいに 知らないしがらみに囚われて 君の呼吸に気づかないままただ生きていくんだ 希望はきっと存在しない 相反する美しい気持ちを愛と読んで誤魔化していくんだ
いつかの場所を探してる いつかの世界を夢見てる いつか、いつか、 わたしは幸福な人間だから君を陥れたい。 わたしは不幸な生い立ちだから君を幸せにしたい。 君の香水を嗅いだときにふと、涙が出た そういうことなんだろう。 永遠を探してるって。 寂しい人ね、と君が嬉しそうに言った そういうことなんだろう 寂しい人間はもう二人もいらない わたしたちは幸せになるんだ 幸福の権利を今度こそ手に入れよう 君とわたしの幸福論。 そういう話。
わたしの心 切り裂かれました 処女膜のようにザクッと一発快感を伴わずに切り裂かれました わたしの心マカロニ 中身が出ていってきっとマカロニ マカロンといったらかわいいけどわたしの心はきっとやっすいスーパーのマカロニ グラタンのときしか登場しないマカロニ わたしの価値きっとマカロニ 頑張ってLUSHの入浴剤の入ったお風呂で茹でてみたけど所詮スーパーの安いマカロニ あんまり美味しくはならない私マカロニ 私の心もうマカロニ 中心は密かに空洞マカロニ マカロニになって半年た
きっときっと私たちdoll きっともっと私たちdoll 涙はでないものね 髪の毛はナイロンで 瞳は硝子玉で セラミックの肌は真っ白でマット きっときっと私たちは小指と小指が触れたとき一緒にdollになったの 貴女の唇は冷たいけど私の唇はあたたかくて きっともっとdoll 私たちの恋愛はきっときっとdoll 貴女に恋する私はきっときっとdoll
君の暴力は私の冷蔵庫を破壊した。 飯が不味いんだって 飯が不味いのは食材がわるいからであってその食材の保管場所である冷蔵庫が悪いんだって めちゃくちゃな理論だな、とおもったけど まあそれも君らしくて面白いなぁとおもって冷蔵庫の修理をたのみに電話した 君の力で冷蔵庫は木っ端微塵にはならなかったけど むしろ君は冷蔵庫を壊したことによって全身打撲したけど まあそれも面白いよね 私は貞操をわきまえた人間だから粛々と君が壊した冷蔵庫を文句ひとつも言わずに修理しようと業者に電話した
ねえーーー 僕を叩いてよ ねえーーー 僕を殴ってよ 君のほんとうの姿、かたち、 君の汚い部分が全部見たい。 君がどんなに大衆的でも 君がどんなに俗っぽくても 君がどんなに下品でも 君がどんなにダサくても すべて受け入れるから メイクをおとして ワンピースをぬいで ブラジャーをはずして パンツを脱いで ありのままの汚いところ、みせて? 着飾ったとても美しい君、すべてを脱いだ汚い君、 僕は両方愛したいよ。 ありのままの君でいて、なんてそんな傲慢な暴言は吐かないから
大衆的な流行歌で君のことを想うとか、君を守るとか、君が大好きだとか、、、、 恋愛の歌が多すぎる 私は流行歌が流れるとドキドキする 大衆的な流行歌に共感できないからだ 共感する人間が多いから流行歌として成り立っているので流行歌に共感できないイコール社会不適合者な気がして胃が痛い 等身大の恋とか、愛とかそんなの知らねーよって思ってしまう 私の恋は君を守るとか愛しているとか恋してるとか寄り添おうとかそんな生易しいものじゃない 愛してるのなら私を崖から突き落として
矢印がすきだ 矢印は私を目的地まで案内してくれる 人に聞けばもっと効率よく行けるだろう でも私は矢印の方向を信じて疑わない 矢印はとても頭のいい人、感度がいい人が空間デザインをした作品なのだから。 わたしは矢印を身近なアートとして捉える 駅の案内の矢印 葬儀場の案内の矢印にいたるまで 多用されている 私を矢印に乗せてよ 私を心地のいい空間まで案内してよ 矢印から感じる愛を私はとても高尚なものだと受け止めるよ 貴方も矢印をみつけたら、落ち着いて立ち止まってほしい
君について考えたとき 君はとてもずるくて滑稽で可哀想な人間だとおもった。 私は真面目で教養があって優しい人間だから私とは真逆のあなたに恋い焦がれてしまった。 これが私の人生の大きな失敗 周りの声は聞こえなかった 私は周りと向き合おうと思わなかった あのとき交際を止めてくれた友人とは縁を切った わたしは何て馬鹿なことをしてしまったのだろう 君について考えると君以外の人のことばかり思い出す 君は寂しくて魅力的で、、、 私はもう一度やり直したい 彼との関係 友人
私は重いよ 私と関わると辛いよ 私はバカでクズだよ でもあなたは私を受け止めてくれたよ でもあなたは私を受け止めきれなかったみたい 悲しいよ でもね でもね いつかありがとうとあなたに言って感謝して対等な関係を続けることができたらいいなあ クズでバカで最低でそんなわたしに尽くしてくれるあなたに言いたい 大好き でもつらい 好きと辛いというずるい関係でいるのはつらいな 私はどこでなにをまちがっちゃったのかなあ
私は悩んでいる。 永遠について。 私は思っている。 命について。 私は考えている。 友人について。 真冬の真夜中にえいえん、いのち、ゆうじん、について考えると少し苦しくなる。 でも苦しみを楽しんでいる自分がいる。 お腹がすいたからえいえんをやめよう 歯磨きをしたからゆうじんをやめよう 布団に入ったからいのちをやめよう 布団にはいってえいえん、ゆうじん、いのちをなげだそう きっと朝になれば私たちは救われる。 私たちは 布団を出ていのちをはじめて ご飯を食べてえいえ
牛乳を飲むとお腹が痛くなる。 お腹が痛くなると下痢をしてこの身体から嫌なものが外に出てしまう。 私は嫌な気分の時牛乳を飲む。 これは見えない自傷行為なのかもしれない。 でもこれくらいの自傷行為ならいいよね? 優しいあなたは牛乳を飲むことを許してくれるよね? あなたは身体が強いから牛乳を飲む。 あなたは健康のために牛乳を飲む。 私は牛乳を飲む。 心をを健康に保つために牛乳を飲む。 ねえ君、君は健康ために牛乳を飲むよね?
お薬が効いてこの痛みが、病が、治ると言ったじゃない。 昨日から頭が痛いの 心もぞわぞわするの 吐き気も止まらないわ 言ったじゃない、お薬が解決してくれるって 時間とお薬が私をどうにかしてくれる 希望も優しさも悲しさも全て無くしてくれる 何もなくなったら私は幸せよ 美味しいものも快楽のあるセックスもいらない 満たしたいのは睡眠欲のみ 寝たいの 私は寝たいの 赤と青のお薬を飲めばいいのね たくさんたくさん出してください