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投資をサッカーのポジションにたとえるby中田敦彦のYouTube大学・お金の授業

【はじめに】
この記事では、「中田敦彦のYouTube大学」の『お金の授業』内で時々登場する「投資」を「サッカーのポジション」にたとえたシーンで纏めてみようと思います。

1.銘柄選びは「全日本の監督」

(1)【マネーマシンの作り方②】から

この動画の終盤で、具体的に「株式60%:債券40%」を7つのETF/投信をオススメしていますが、そこであっちゃんは次のようにたとえていました。

フォーメーション! 皆さん、これが楽しいですよ! 全日本の監督になったつもりでですね、センターフォワード……本田! ぐらいの感じで行きましょうね。 チームのメンバー選ぶ感じで。

【マネーマシンの作り方②】 16分過ぎ

サッカーの日本代表(A代表)を、「全日本」と表現するのは少し懐かしい感じがしてしまいましたがww でも、こうやって楽しめるようになれば、ですね。

(2)【株投資②】から

こちらの動画では、バフェット太郎氏の選ぶ「アメリカ株の有名銘柄」30社から10社を選ぶシーンで、ほぼ同じ比喩を使っていました。

10個(の銘柄)を選ぶ。 サッカーみたいじゃない?! ピッチに出る選手を選ぶの。 センターフォワード、マクドナルド!

【株投資②】01分50秒

こちらでは、有名なアメリカの企業達を「選手」に見立てているので、よりイメージがしやすいかと思います。そして、この動画では、選ぶ時のフォーメーションとして、『景気サイクル別に強い銘柄』を、FW/MFなどとたとえていました。すなわち、『景気サイクル』によって強い業種が違う。

  • 「好況」 ◯ サービス業

  • 「後退」 ◯ エネルギー(石油とか)

  • 「不況」 ◯ 必需品(飲食や電力)

  • 「回復」 ◯ ハイテク・バイオ

【株投資②】04分30秒あたりから

と、4つのフェーズに業種が違うと語っていました。これは直感的に分かりやすいですが、この4つがそのまま「FWからGK」までを占めるというのは少し極端な形容かなとも感じました。

2.Rxが4つのポジションを考える

私なりに考えた「サッカーのポジション」への見立てが以下のとおりです。この後の「フォーメーション」にも絡めてこんな感じかなと思いまして。

(1)GK:年間生活費から計算された「現金」

まずは、フォーメーションを表現する時に人数から除外される「GK」(ゴールキーパー)から考えていきます。いわば失点を防ぐ「最後の砦」です。

『お金の授業』では多くで、「年間生活費」の数ヶ月分から数年分は、投資とは別に確保することを強く求めています。人によって「生活費」は異なるかと思いますが、『全資産を投資にツッコミ』を勧める動画はありませんでした。

全額パーにはならないかと思いますが、「流動性の高い」現金を一定程度確保しとかないと、企業でいう『黒字倒産』みたいなことになりかねません。選手の頭数あたまかずは足りているのに、GKがキーパーを守っておらず、前線に上がっていたら、失点の確率は上がりますでしょうから。

そうした意味では、「年間生活費」から求められる金額相当の『現金』が、「最後の砦」となるGKに相当するのではないかとまず考えました。

「なぜ生活費まで投資に回すことが怖いのか」をあっちゃんが繰り返し説明しているのかと言えば、この喩えで言う所の、「常時キーパーが攻撃に参加している状態」だと言えるからです。(1点差で負けている決勝戦の後半40分台みたいな特殊な状況でなければ、まずは守りを固めるべきでしょう。)

(2)FW:「短期投資」

ここからはキーパーを除く10人について考えていきます。まずは、前線からFW(フォワード)を考えていきましょう。

サッカーの歴史を紐解くと、19世紀中盤の創成期には全員がフォワードで、19世紀後半から20世紀前半はフォワード5人が基本だったそうです。今や、4→3→2→1トップ、果ては0トップという表現までもあるそうですが、結局のところ「点を取る」という意識がないチームは、まずリードすることが出来ないので「勝ち」が遠いことは間違いないでしょう。

サッカーの“ゼロトップ”だって守備に意識は置いているかとは思いますが、得点を入れて勝つことよりも無得点を称賛するなんてことは無いはずです。

結局のところ、「リスクを取って得点を狙いに行く」至上命題を多かれ少なかれ担う選手が実質的にFWとなるのだと考え、そうすると投資においては相対的に見て『短期投資』な銘柄がFWに当たるのでないかと考えました。

「短期」の定義をどう取るか、デイトレーダー的な所から、数週間・数ヶ月というスパンまで含むのか、『暗号資産』をFWと見做すのかなど人によって思う所は色々とあるでしょうが、投資の長・短を分けた時に「長期」の比率を高くすべきという動画が多かったのも、「FW < MF」の人数で考えると直感的に納得できそうな感じがします。

(3)MF:「長期投資」

これも相対的にみてという表現になりますが、MFはリスク・リターンの大きな商品に対する「長期投資」ではないかと思います。FWと合わせると、『リスク・リターンのある商品』を期間の長・短やリスクの大・小で相対的に分けるとイメージが近いんじゃないかと考えました。

攻めている時は相手陣内に入って、ボールを奪われたらすぐさま自陣に戻る中盤の選手たちは、チーム全体(≒ポートフォリオ)のリスクコントロールの重要な司令塔(?)みたいに捉えてみようと思います。

『投資』の動画(お金の授業)で、良くあっちゃんが言うのが、「短期」でなく「長期」投資を熱弁してますが、それは「株といえば短期投資」という印象が根強いからなのでしょう。

リスクを避け安定的なリターンを得ようとするテクニックを説明し、手堅い運用を心がける様は、中盤のリスクヘッジに似ています。もちろん相手から自陣に攻め込まれる(マイナス運用)となることもあるでしょうが、失点に至らないよう「切り替え」て粘りの姿勢を貫くことも大事になってきます。

(4)DF:「低リスク」+「預貯金」

残るDF(ディフェンス)というのが、「低リスク商品」帯と、GK以外の「預貯金」ではないかと思います。

まずは、FW・MFと比較しての「低リスク商品」としては、動画でも良く出てくる『債券』のほか、『コモディティ(代表的なものとしては金など)』が該当してくると思います。

前線でボールを奪われ、中盤リスク商品までが交わされ自陣に攻め込まれる不況において真価を発揮するのがディフェンスの職人たちのいぶし銀の仕事です。DFの枚数が足りないぐらい攻めに注力してしまうと、一気に劣勢になり相手に攻め込まれてしまいます。

前半の早い時間帯(若年層)であれば、積極的に攻めに人数を投入する勝負もしやすいですが、金額が大きくなり負けられない後半になれば守りをしっかり固める戦法も有効になってくるかも知れません。

そして、もう一つDFとしてあるのが「預貯金」です。では(1)で書いたGK(年金生活費から計算された「現金」)とはどこが違うのでしょうか。

「預金」も現金であることに違いはないのですが、まあ「金融機関」に投資しているという見方が出来ます。「元本割れ」のリスクは非常に低いかわりに、超低金利なので、全く以てプラスが見込めないということになります。

いわば、「得点」を狙わない守り専門のDFの選手みたいなイメージです。あっちゃんが熱弁していたのは、「GK+DFで11人のチームを作っても、絶対に勝つことは出来ない」という点です。

そして、『勝てない』上に『試合に負ける』リスクが思った以上に大きいのです。例えば、11人が自陣で守っていたらば、相手チームはプレッシャーを掛け放題になります。自陣で守っているうちに、何かしら不運にもファウルを与えてしまったり、運悪くペナルティーエリア内でPKを与えてしまったら「キーパー vs キッカー」の1対1の勝負となります。この時は、DFが10人いても守備に参加できませんから、失点のリスクが高くなります。

資産を一切投資に回さない事は、上の喩えに近いのだということなのです。

【まとめ】

【ジェイソン流お金の増やし方②】

貯金額を把握してないってことは、財布の中がどれぐらいか分からない状態で戦おうとしてる訳でしょ? それってベンチに誰がいるか分からないのにワールドカップ行ってるのと同じってことだよ?

【ジェイソン流お金の増やし方②】12分過ぎ~

貴方という監督が、チームの選手のことを知らないと「雑に投入」することになる。相手(投資対象や他の投資家)が本気なのに、雑に投入して儲かるほど、サッカー(投資)は甘くないと語っています。

貴方のお財布のチームの監督は貴方だけです! 貴方が守れるのも、貴方の選手たちだけ!

【ジェイソン流お金の増やし方②】37分35秒~

という言葉を「まとめ」に変えて、もしこの記事が公表(?)だったらば、続きに「フォーメーション」について記事を書いてみようと思います。


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