【博士も悪くないぞ?】国際火星会議に参加してきた話
どうもどうも、ベルギー研究留学中のShungoです。早いことにもう博士課程の3年になってしまいました。半年後には博士論文を提出しないといけません。。。
嬉しかったことを書くと、なんだか自慢っぽく聞こえて書こうか迷いました。だがしかし!"博士課程"と調べるとネガティブなことばかり出てくる世の中は良くないと感じていたので、博士課程で得られる嬉しい体験をシェアすることには意味があるだろうということで書いてみようと思った次第です。
今回参加した学会は、"The Tenth International Conference on Mars"という世界中から火星の研究者が集まる5年に1回の国際会議になります(オリンピックよりレアですね〜)。今回が10回目の開催。場所は、アメリカのカリフォルニア工科大学、Caltechと呼ばれることが多いですが、NASAのJPLも近くにあり、宇宙系の研究(それ以外でも)は世界トップクラスです。物理学徒にとっては憧れの地ですね、たぶん。
今回の学会では、私の博士課程研究の集大成とも言える成果を発表してきました。ありがたいことに、口頭発表に選んで頂き、火星のスペシャリスト大勢の前でプレゼンしてきました。普段論文で読んでいる大物研究者がたくさん並んでいる発表者リストに紛れ込んでいたので、ど緊張でした。
(補足; アカデミアの学会では基本的にポスター発表と口頭発表(スライド使って壇上でプレゼン)の二つがあります。口頭の枠は限られているので、大きな国際会議では主催者がどの発表を口頭にするか決めるのです)
発表終わりにたくさんの質問やコメントを頂き、かなりの反響がありました。次の日にポスター会場を歩いていると、知らない人から話しかけられ、発表内容について聞かれたり、共同研究のお誘いも頂きました。
私が尊敬している研究者の方にも興味を持ってもらえて深い議論もできました。初めての経験でした。まだまだペーペーの分際ですが、これが本当の学会の醍醐味だったのか、、、とやっと分かった気がします。初めて自分の研究が世界で評価してもらえた感覚でした。
これだけ書くと、ただの自慢話みたいかもしれません。
でも、博士課程に戻って来なかったら(私は一度就職している)、こうやって世界トップレベルの研究者に認めてもらえる機会は無かったし、世界中の研究者と対等に火星における生命存在可能性について議論できる機会は得られなかった。
正直なことを言うと、博士に戻ってきて辛いことの方が多かったけど、今回の学会を通して、戻ってきて良かったなと思いました。
と言うのも実は、この景色を見てみたい、というのも博士に戻った理由の一つでもあります。(博士課程の細い話はまた今度書こうと思います)
私が修士1年の時に、尊敬している研究者の方と話す機会があり、博士に行くかどうか迷っていると相談したことがあります。
その先生は、博士はマジで辛い、辛い経験の方が圧倒的に多い、でも博士研究を国際学会で発表した時の反響が忘れられない、と言っていました。
当時の私は、この先生でもそんなに苦しむのか、やべーなと思ったのと同時に、その忘れられない経験を自分もしてみたい、とも思いました。
そして今、その先生が話していたことが少し分かった気がします。
火星学会の後には、NASAのJPLにも訪問してきました。
やはり宇宙好きには憧れの地なので、ずっとウキウキでした。
JPLの研究者の方とも議論でき、今後の新しい研究の種もできて、大満足な学会出張でした。
普段はあまりこういうことは書かないけれど、博士を後押しできたらいいなという思いで、ちょっと嬉しかった話を書いてみました。
これを読んで、博士に少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
(ただし、責任は取りません)
さて、論文書かないと。。。
ではまた〜
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