桐生ココは特別扱いされてきた。それでも私はホロライブを推し続ける
このnoteには新しい情報はありません。自身の気持ちの整理のために、よく知られた話をまとめて感想をつけ加えた覚え書きです。
桐生ココは特別扱いを受けてきた。
これは私が少なくとも1年半、視聴者としてホロライブを見てきた率直な感想だ。
以下、そのような感想を私に抱かせるに至った3つの事例を見てみたい。
事例1. ホロぐらに8か月出演していない
ホロライブ公式YouTubeチャンネルではアニメ『ホロのぐらふぃてぃ』(ホロぐら)を毎週配信している。このホロぐらに、ずっと前から桐生ココが登場していない。桐生ココが最後にホロぐらに出演したのは2020年9月27日配信回なので、2021年6月14日現在において8か月間も出演していない状態である。アニメの話数に換算すれば32話もの長期間出演していない。
桐生ココよりもTwitterやYouTubeライブ配信の活動がかなり少ない卍組(ホロライブ2期生の3人によるコラボユニット)でも、桐生ココよりもホロぐらの出演回数は多い。
桐生ココ本人の意向で出演していないのか、出演する意思はあっても声がかからないのか、真相はわからない。ただ、桐生ココよりもホロぐら出演回数が少ないホロライブメンバー(ホロメン)はイノナカミュージック所属で活動方針が違うAZKiをおいて他にない。イノナカミュージックとは、カバー株式会社の音楽レーベルである。そこにただ一人所属しているAZKiが3体の3Dモデルと20曲以上のオリジナル曲を与えられていることから、潤沢に資金を使用できる部署だと思われる。そのイノナカミュージックに所属しているのと同等レベルの特別扱いを桐生ココは受けているのである。
事例2. 年末特番「年末ホロライブ ~ゆくホロくるホロ2020~」に呼ばれず
まずはこのツイートを見てほしい。
2020年12月31日から2021年1月1日にかけて年越し特番「年末ホロライブ ~ゆくホロくるホロ2020~」がホロライブ公式YouTubeチャンネルで配信された。この番組には日本のホロメンのほとんどと海外のホロメンが何人か出演した。日本のホロメンで欠席したのは桐生ココとAZKiだけである。年末特番に呼ばれなかった桐生ココは、年越し脱毛配信をすると視聴者と約束し、実際に公式年末特番の裏で、一人で豚汁を作りながら脱毛しつつ年越しするというカオスな配信を敢行した。
公式の年末特番と比べるまでもなく、地獄のような(楽しい)配信である。
※このスクリーンショットにはアキ・ローゼンタールも写っていないが、アキ・ローゼンタールは年末特番のクイズコーナーに3Dで出演している。つまり、しっかりと年末特番に呼ばれているが、用事があり帰宅した。
公式の年末特番に呼ばれないという状況に対してただ不貞腐れるのではなく、公式の裏で面白い配信をするという桐生ココの機転と一流のユーモアで何とか笑い話のようになっているが、年末特番で声すらかからないのは明らかにおかしいのではないだろうか?
事例3. 荒らしをモデレーターとして登録される
桐生ココは2020年9月頃からTwitterやYouTubeでの嫌がらせ(荒らし)に悩まされていた。荒らしのあまりの苛烈さに休止に追い込まれたこともあった。
桐生ココは自分のYouTubeライブ配信を荒らしているアカウントの一覧を作成し、ホロライブ運営に渡し、対策を依頼した。ところが、あろうことか運営は誤って荒らしアカウントをYouTubeライブ配信のチャット管理者(モデレーター)に登録してしまったのだ。悪意のあるモデレーターによって、桐生ココのファン等、善意のアカウントがBANされたであろうことは想像に難くない。
それにしても、↑この運営からの【お知らせ】は説明不足すぎないだろうか?
運営の過失であるにも関わらず、経緯説明等の対応は桐生ココ本人に投げっぱなしである。
この事例が発覚したのは2021年2月5日だが、発生した時期ははっきりしない。私は桐生ココが「桐生ココを守るために」休止していた2020年11月27日から2020年12月13日の間の出来事だと推測している。この休止は荒らしに対する体制を整えるための休止だと思われるからだ。
話が横道にそれるが、悪意のあるモデレーターが善良なユーザーをBANしまくり、BANされたユーザーがYouTubeのAIにスパム判定されたことが、いわゆる「同接バグ」の原因なのではないだろうか。同接バグがホロメンや他の女性VTuberに顕著に見られたのは、桐生ココと視聴者層が被っていたからなのではないか?
荒らしをモデレーターに登録されてしまったことについて、下に貼った配信で、桐生ココは「運営にアンチがいるのかと思っちまったよ」と述べている。
桐生ココ卒業の理由がわからない歯がゆさ
こうした境遇に置かれたことが桐生ココ卒業の原因なのか?
それとも卒業するべき他の理由があったのか?
わからない。先述した3つの事例が卒業とはまったく関係のない可能性も、もちろんある。
私のような部外者にはただ、特別扱いを受けていた人物が辞めることになった、ということしかわからない。
これらの特別扱いが、噂されているような出資者からの命令によるものなのか、個人的な好き嫌いによるものなのかも不明だ。
私は、わからないことだらけで、納得がいかない、釈然としない気持ち悪さに襲われた。だが、次のように考え直すことで、少しは気が楽になった。
それでも私がホロライブを推し続ける理由
ホロライブを追いかけてきた人のなかには、桐生ココ卒業、さらにはその理由がわからないという理不尽に触れ、無気力になったり、反転してホロライブアンチになるという選択肢が頭をよぎった人もいることだろう。
正直に告白すると、私は桐生ココの引退発表配信を見て、一瞬アンチになりかけた。しかし、私はアンチにはならない。その理由は、桐生ココがホロライブという箱の存続を望んでいるから、ということに尽きる。
彼女ほど賢いVTuberならば、特別扱いの証拠を集め、暴露し、ホロライブという箱を破壊することもできただろう。
しかし、桐生ココは笑顔で見送られる道を選んだ。桐生ココの卒業までのスケジュールには、大勢のホロメンとのコラボ配信が予定されている。
アニメの出演が無くても、
年末特番に呼ばれなくても、
荒らしをモデレーターに登録されても、
まだ叶えたい夢があるなかで卒業することになってもなお、
桐生ココの行動からはホロライブへの憎悪は感じられない。
むしろ、ホロライブへの愛を感じる。全身から溢れんばかりの愛情を。
慈愛に満ちた桐生ココの姿を見てもなお、反転してホロライブアンチになることができようか? 否、私は反転できない。桐生ココはそれを望んでいない。
あさココが配信されていた期間の私はとても幸せだったし、ARKでホロメンたちがつながっていく様子に私は熱狂した。
その後も桐生ココは折にふれて活力を与えてくれた。
私は桐生ココに感謝してやまない。
だから、私は桐生ココが信じる道を尊重するし、桐生ココが愛するホロライブを愛し続けたい。
余談1. ホロライブにおける「卒業配信」の特異性
ホロライブ中国の事情はわからないが、日本ではホロメン初となる卒業配信が行われる。かつてホロライブに所属していた人見クリスも魔乃アロエも卒業配信をしていない。
ホロライブプロダクションの男性VTuberグループ・ホロスターズを見ても、薬師寺朱雀、月下カオル、鏡見キラ、卒業者の誰ひとりとして卒業配信の場を設けてこなかった。卒業配信がないどころか、Twitterで別れの挨拶をしたのも鏡見キラのみである。
これまでは、ある日唐突に契約終了が発表されて、それ以降の配信が無くなるのがホロライブプロダクションにおける卒業の通例だった。
しかし、桐生ココはホロライブJPで初めてとなる卒業配信を行う。それも全身3Dトラッキングで行われる豪華な卒業ライブだ。これまでの桐生ココへの仕打ちとは打って変わって破格の厚遇である。
ちなみに、Vライバープロジェクトであるにじさんじプロジェクトにおいては卒業配信はそこまで珍しいことではない。卒業配信をせずにいなくなったのは、鳴門こがね、月見しずく等の少数の例外を除けば、にじさんじ運営から契約解除を申し渡された真堂雷斗や金魚坂めいろぐらいだ。
卒業配信はホロライブプロダクションでは特例なのだが、にじさんじプロジェクトでは普通なのである。
この違いは何によるのだろう? 企業風土の違いなのか、あるいはホロライブプロダクションの卒業者はTwitterで別れを告げるのも不可能なほど疲弊してしまうのか、はたまた他の原因によるのか。
同人速報に掲載されている謎の文章は、どこかのVTuber事務所とVTuberとの別れ際を垣間見せてくれる気がしたので、興味がある人は一読することをオススメする。
余談2. 桐生ココのいなくなったホロライブはどこへ向かう?
桐生ココ卒業についての簡体字でのニュースリリース、7月1日という卒業ライブの日付、とあるホロメンが復活歌枠で最初に『LEVEL5-judgelight-』を歌ったこと、どれを取っても中国へのアピールを感じずにはいられない。
カバー株式会社が公式サイトに簡体字のニュースリリースを載せるのは「一つの中国」を支持した声明について経緯を説明するニュースリリース(2020年9月30日)以来である。
その後にあったホロライブ中国のメンバー全員の卒業を知らせるニュースリリースですらも日本語だけで掲載されたことを思えば、簡体字のニュースリリースがカバー株式会社にとってどれほどの重みを持つかわかるだろう。カバー株式会社にとって桐生ココ卒業は公式サイトに簡体字で発表するに値する特別な出来事なのである。
また、なぜ桐生ココの卒業ライブは月末の6月30日ではなく月初の7月1日なのか? 魔乃アロエの卒業も鏡見キラの卒業も末日付けだったのに、なぜ桐生ココは月の初めに卒業するのか。
7月1日はAZKiの誕生日であり、卒業ライブというビッグイベントを被せるべきではないのではないか。このように、桐生ココ卒業の日付には不可解な点がある。偶然にも、2021年7月1日は中国共産党創立100年を迎える中華人民共和国の一大記念日だそうだが、桐生ココ卒業とは関係ないだろう。
そしてとあるホロメンの休止からの復活歌枠のコメント欄に書き込まれたタイムスタンプを見てほしい。
最初に歌った『LEVEL5-judgelight-』はTVアニメーション『とある科学の超電磁砲』の主題歌だ。その『とある科学の超電磁砲』の主人公、御坂美琴の愛称は「ビリビリ」である。これも奇妙な偶然だろう。
以上のような事実から、ホロライブのビリビリ動画への返り咲きは既定路線と思われる。
中国共産党の名前を出すと「お前はネトウヨか?」と言われてしまいそうだが、私は人種・国籍差別に反対する立場だと付言しておく。
余談3. hololive ENは放置されていないか?
心配なのは、桐生ココと同じく英語を母国語とするhololive ENの面々だ(小鳥遊キアラの母国語はオーストリアドイツ語)。現状で、彼女たちが人気に見合うだけの扱いを受けているとは思えない。
例えば、hololive Englishのチャンネルには動画が4本しかアップロードされていない。hololive Indonesiaのチャンネルの動画数が28本なのと比較しても少なすぎる。hololive Englishの公式チャンネルはほとんど放置されている状態だと言っていい。
私の動画数、少なすぎ……?
英語圏のVTuberファンを熱中させる彼女たちの人気にカバー株式会社が応えてくれることを切に願う。