【アジアカップ2019】イランに完敗で敗退、リッピ退任へ
【アジアカップ2019】決勝T準々決勝 2019.1.25
イラン3-0中国 Taremi18,Azmoun31,Ansarifard90
■スタッツ・概要
スタメン、張琳芃が累積で出場停止。劉奕鳴が今大会初先発、マルチロール張呈棟が左SBへ入り劉洋が1列前で起用
前半17分、ロングボールの処理をDF馮瀟霆がしくじり、アズムンに奪われ→タレミにきっちり決められ0-1
リッピさんもお怒り
前半25分にMF呉曦が負傷交代、28分には先制点で致命的なミスを犯したCB馮瀟霆→FW肖智とリッピは早々2枚交代。馮瀟霆については負傷を抱えており1失点目のチョンボもその影響か、
しかし31分DF劉奕鳴のミスをアズムンに奪われ0-2、またもチョンボ
ロスタイムにもチョンボ、DF石柯のミスを掻っ攫われ、途中交代のアンサリファルドに決められ0-3
中国队:1-颜骏凌;17-张呈栋、4-石柯、6-冯潇霆(28分9-肖智)2-刘奕鸣;19-刘洋、10-郑智、11-蒿俊闵、15-吴曦(25分8-赵旭日);7-武磊(75分22-于大宝)18-郜林
Iran:1-Beiranvand;3-Hajisafi、5-Mohammadi、8-Pouraliganji、13-Kanaanizadegan、23-Rezaeian、9-Ebrahimi、17-Taremi、18-Jahanbakhsh(68分14-Ghoddos)、21-Dejagah(76分4-Cheshmi)20-Azmoun(85分10-Ansarifard)
■雑感
FIFAランク29位、アジアでは1位、今大会優勝候補本命のイラン相手にどこまでやれるか期待したけど、はいド完敗でした。
3失点いずれも完全に崩されたわけでなくDFのチョンボによるものだが、それを差し引いてもすべての面で圧倒され、実力差を見せつけられた。
ケイロス率いるイランはポゼッションとロングボールを使い分け、中国CB陣のハイボール処理の難を巧みに突かれた。見事な采配
■鄭智
1980年生まれの鄭智にとって、恐らく代表最終戦だろう。02年に代表デビュー以来代表通算108試合15得点、アジアカップは04年大会から4大会出場。欧州移籍と高洪波時代に代表を離れた期間がなければ数字はもっと伸びただろう。今大会も奮闘、試合終了後CCTV5のインタビューで涙を流した。
試合後のSNS上では中国人選手のみならず、広州恒大で共に戦ったパウリーニョ、ディアマンティ、現監督ファビオ・カンナバーロといった国外のレジェンドも彼を称賛する投稿を行った。
■リッピ
2016年暮れから率いた世界的名将は試合後改めて代表監督退任を明言。
イラン戦についてはもう2失点目時点であきらめの表情。名将の最終戦としては残念な内容だったが
2年3か月の成績は11勝8分11敗、親善試合は除いてW杯予選やアジアカップについては韓国、イランに敗れたのみ。W杯予選で韓国、ウズベク、カタールに勝利、シリア戦ロスタイムの失点無ければ結果論プレーオフ進出だった。今大会でもキルギス戦、タイ戦で逆転勝利の采配は流石だった。
現時点の中国の実力でこれ以上を望むのは難しかっただろう。
一方で大会参加国最高の平均年齢29歳、38歳の鄭智以外にも北京五輪世代の30代選手達が大会後に代表を去るだろう。リッピは「最高の選手を起用する」スタンスで世代交代の意識は低く、結果的に高齢軍団になった。
そのせいか大会前のキャンプでは30歳超えた曾誠、李学鵬が負傷離脱、大会開幕後も負傷者が相次いだことはチームの新陳代謝を怠ったことを決して無関係ではなかろう。
逆に言えばU23政策にも関わらずそれをしのぐ若い世代の選手が育っていない事実もある。30代の選手達は05年U20,U17ワールドユースや08年北京五輪を経験しているが、それ以降の選手は年代別の世界大会を経験していない。かつ上の世代に抑えられ中々出番を得られなかった「谷間の世代」
日本は東京五輪世代の堂安や冨安、イランも前述のアズムンは1995年で中国では最年少であり、同世代が欧州やW杯でも活躍している段階で、中国のその世代はU23政策の庇護で所属クラブで出番を得るのがやっとの「ひよっこ状態」彼らが主軸となるW杯予選が不安でならない。
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