ウディネーゼ23-24シーズン総括(GK・DF編)
最終節で決めた残留…
ドラマを生んだ
今季のスカッドを簡単に採点
S:MVP級
A:今季の柱
B:上出来・期待以上
C:及第点
D:来季に期待
E:論外
GK
マルコ・シルヴェストリ D
チームの不調もあり、シーズン中盤でオコイェにポジションを譲る結果に。また怪我にも悩まされ不完全燃焼の1年となってしまった。持ち前の反射神経を活かした好セーブはあったが、セーブ率も昨年に比べ大きく低下しており、失点に繋がるシーンも時々散見された。まだ33歳と若く1部でプレーする実力や経験も十分。守護神の復活に期待がかかる。
マドゥカ・オコイェ B+
今季ワトフォードから加わった長身のGK。前半戦はカップ戦要因としてベンチを温める日が続いたが、チョッフィ監督の抜擢によりスタメンを奪取した。苦しいチーム状況もあり被ゴール数は一見多く思えるが、最終節の残留がかかったフロジノーネ戦のように、何度もチームを救う魂のセービングを見せてくれた。後方からチームを鼓舞する声も。
CB
ネウエン・ペレス S+
個人的な今季のMVP。彼なしでは残留が無かったと断言出来るレベル。リーグ戦36試合出場と怪我人が相次ぐCB陣の柱として獅子奮迅の活躍を見せた。特に地上戦、空中戦共に対人守備の強さは驚異的で、持ち前の強いパッションで守備を統率した。代表にも選出されるほどの実力者で、何故アトレティコがスカッドインさせなかったのかが疑問。
トーマス・クリステンセン B+
今季デンマークから加わった22歳の新鋭。新加入ながらもシーズンを通して出番が多く、最終盤戦にはセットプレーでの得点に関与するシーンも多く見られた。ボール保持が苦手な雰囲気はあるが、後半でも足を止めずに、必死にボールに喰らいつくシーンが好印象。2028年までの契約であり、来季大化けする可能性も秘めている。
ラウタロ・ジャンネッティ C
冬のメルカートで獲得した30歳のアルゼンチン人プレーヤー。ビヨルの復帰を経てCBでは4番手という立ち位置となったが、シーズン中盤の苦しい時期を支え、中でもユヴェントス戦のゴールは強く記憶に残る。実力は十分のため来季も所々で重要な役割を担いそう。あとイエローカードの枚数をもう少し減らして欲しい。
クリスティアン・カバセレ C
今夏ワトフォードから加入したベテランCB。前半戦は強い空中戦を活かし、CBの一角としてチームに安定感をもたらした。後半戦は出番こそ無かったが、ベテランらしくベンチで仲間を鼓舞し続けた。もう少しピッチに立っている姿が見たかった選手の1人。
ジャカ・ビヨル B-
守備面では昨季引き続きののハイパフォーマンスも、負傷で3ヶ月の戦線離脱。攻撃面のスタッツは軒並み数値が低下し、単調なパスも垣間見えた。そうは言ってもカンナヴァーロの就任同様、彼の復帰がチームの残留へ向けたブーストとして大きな一因となったのは間違いないためこの評価。来季はフル稼働しポテンシャルを十分に発揮してもらいたい。
ジョアン・フェレイラ B
レンタル移籍での獲得も、シーズンを通してチームの残留のために体を張り続けてくれた。CBとWBを起用にこなし、スタメン、途中出場に限らず、怪我をせずにチームを支えた。彼のキャリアで初めて、1シーズン主力として戦い切った。23歳と若く、ボール保持時の判断が改善されれば、持ち前のアジリティの高さを活かしてもっと活躍出来るはず。
エンゾ・エボス E
靭帯の怪我でシーズンアウト。
彼がピッチに帰ってくる日が待ち遠しい。
アダム・マジーナ E
シーズン途中でトリノに移籍。高いキック精度が特徴的でWBも可能な選手だったため、もっと出番があっても良かったとは思う。移籍先では出番がありそうで良かった。
WB
ハッサン・カマラ A
フランスやイングランドで活躍した実力者。シーズン当初はぜムラとスタメン争いをしていたが、中盤戦以降は完全にスタメンを奪取。落ちない体力と軽快なドリブルを武器に左サイドを駆け抜けた。イギリスに羽ばたいたウドジェの後釜として、悪くない活躍を見せてくれたと思う。30代となりベテランに差し掛かる中、円熟したプレーに期待。
ジョルダン・ゼムラ D
今季期待外れな選手の1人。出番はあるものの調子が上がらず、ボーンマス時代の活躍をすることは出来なかった。守備局面では地力を垣間見せるも、攻撃時の迫力でカマラに劣った。来季は今季の不調を忘れさせる活躍を見せて欲しい。
キングスレイ・エヒジブエ C
昨季よりイタリアの地にフィットし、負傷した時期に鍛え上げたフィジカルの強さを随所で発揮した。1体1の守備対応で相手に遅れをとるシーンもあったが、一瞬のドリブル突破とゴール前でのブロッキングのセンスは素晴らしかった。相変わらずの自陣ゴール前での、謎キープ→ボールロストは早くやめて欲しい。
フェスティ・エボセレ C-
前半戦と後半戦で評価が別れる選手。フィオレンティーナ戦で、ビラーギに対しドリブルで翻弄し続ける試合もあったように、持ち前のスピード感溢れるドリブルを発揮したが、中盤戦以降安定性に欠け、彼のメンタルの弱さも相まって全てが上手くいかない時期が続いた。ポテンシャルはチーム随一のため、今夏で調子を取り戻し、また爆発して欲しい。
MF・FWは次回へ