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Boogie Frantick – サイファーのルール

世界的大会で長年活躍し続けている、
アメリカ・カリフォルニア在住の
Boogie Frantickのインタビューです。

動画では複数人へのインタビューとなっていますが、
Frantickが喋っている部分を一部抜粋し、書き起こしています。

▽該当動画

▽このノートで主に学べること
1.Boogie Frantickの心に今でも残る2つの経験
2.サイファーの役目とその重要性
3.サイファーの目的

※話の順番を一部入れ替えている部分がございます。
あらかじめご了承ください。

ーーーーーーー〈インタビュー〉ーーーーーーー

≪Boogie Frantickの心に今でも残る、2つの経験≫
中学生の時、初めてサイファーをしたよ。

街中でサイファーをやっているのを見かけて、
中学生の僕はドキドキして
「ダンサーもいるし音楽もある、踊ろうぜ!」
なんて思った。

それまでは3年間Poppingを独学で練習していて、
カリフォルニアにいるPoppingの先駆者たちにも
会う前だったんだ。

それでサイファーに飛び込んで、
何故だか2歳年上の人とバトルになった。

僕はマイミングやウェーブ、ロボットとか、
クレイジーなこと全てやったさ。

だけどその相手は、最後のラウンドでフロアに入って、
ロボットをしながらゆっくり中指を突き立てたんだ。

それで中指をゆっくり戻した。(笑い)
それはそれは盛り上がったよ。

その後の僕のラウンドは、皆見ているようで見ていなかった。
みんなあの中指に夢中でね。
二度と誰かの中指には負かされたくないね。(笑い)


あと、僕が6歳のとき、5歳上の姉が僕をバトルさせたんだ。
相手は彼女のクルーメイトで二人組だった。

2対1で戦ったんだけど、
彼女らにボコボコにされちゃったんだよ。もう酷く。
僕はそれでも踊るのを止めたくなくて、
同じようなムーブをずっと繰り返していた。(笑い)

でもこれらの2つの経験が、とても印象に残っている。
なぜなら、
「自分らしく踊りたい」
っていう気持ちを強く持てたからね。

≪サイファーの役目とその重要性≫
サイファーっていうのは
情報交換や、(ダンスの)ボキャブラリーを増やす手段だ。

つまり、サイファーは交流の手段っていうことだ。
僕のクルーVS君のクルー、どちらがうまく踊れるか勝負だとか、
自分のスタイルをレぺゼンして
BboyとPopperのフットワーク勝負とかね。

Popperっていうのはもともと
BboyみたいにBreakingもできたんだ。
ただヒットだけしているのは、望ましい姿じゃない。

そしてサイファーは、君自身を成長させる手段にもなりうる。
君がその円の中で、何を経験しているかを表現できる。

僕は25年間Poppingをやっていて、今はもう34歳だけど、
今でもクラブに行ってはサイファーを自分から作ることで、
次の世代のダンサーが成長できるような環境を作っている。

サイファーにジャンルは関係ない。どんな人だって歓迎さ。
ただ、自分らしく踊ることを恐れないでほしいな。
サークルにぴょんと飛び込んで、自分らしく踊るんだ。
自分らしく振る舞うことに心地良さを感じてほしい。

別に見ている人を踊りで感動させなくていいんだよ。
僕たちは君を評価するために
サイファーをしているんじゃなくて、
ダンスや曲を楽しんで交流するためにやっているんだから。

≪サイファーの目的≫
サイファーの目的は君らしく踊ることだ。
本当の君を見せることだ。

人生で色々なことを経験して、
そこで溜まったエネルギー、怒り、愛、情熱を解放するために、
サイファーをしてほしい。

いつだったか、サンフランシスコのクラブに行ったんだ。
サンフランシスコの中でも最高のクラブの一つに。

そこにはA-Gameっていう名前のBboyがいたよ。
僕は彼が本当のサイファーをしているのが分かった。
踊っていて色々な人にぶつかるんだけど、その度にしっかりと謝るんだよ。
「ごめんね、全部を出し切らないといけなかったんだよ」って。

彼は尊敬されるべき人間な一方で、同時にサイファーに夢中だった。
その様子は、人生の最後のサイファーって感じだったよ。

つまり、(サイファー中に)リスペクトに値しない行動はしてはいけないんだ。

ぶつかってしまったりすれば、ちゃんと謝ること。
ダンサーをリスペクトしてほしい。

間違えてぶつかってしまったら、
少なくとも"軽蔑の気持ちは持っていない"
ということを相手に示してくれ。

ーーーーーーーー〈終わり〉ーーーーーーーーー


最後まで読んで頂きありがとうございます。
もし翻訳希望のダンサーがいましたら、コメントにお願いいたします。
優先的に対応いたします。

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どうぞよろしくお願いいたします。

さて、次回は
poppingはもちろん、さまざまなジャンルにも精通する
あの韓国のダンサーのインタビューです。
どうぞお楽しみに!

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