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MT POP - 日本人からも学んだPopping

スキルフルな独自のスタイルで見る人をいつも驚かせる、
ベトナム出身のMT POP。
彼の2019年のインタビューを書き起こしました。

▽該当動画(7:34~25:40)

▽このノートで主に学べること
1.MT POPがダンスを始めたきっかけ
2.Poppingを学んだ日本人
3.嫌いを克服できたスタイル

※話す内容の順番を入れ替えている場合がございます。
あらかじめご了承ください。

※プロの翻訳家ではないため、
分かりにくい表現があることもございます。ご容赦ください。

ーーーーーーー〈インタビュー〉ーーーーーーー

《ダンスを始めたきっかけは…》
I:
初めてダンスを見たのはいつだった?
M:“You Got Served※”っていう映画だったよ。
※2004年公開、ヒップホップシーンを描いた有名な米映画。
若者たちがダンスバトルを通じて成長していくストーリー。

I:本当に!あの映画は最高だよね。
好きなシーンとかはある?それとも、映画全体が好きなの?
M:全体だね。
今まで多くのダンス映画を見てきたけど、
“You Got Served”は最高だ。

I:じゃあ、具体的にはどうやってダンスを始めたんだい?
M:その映画を見た後、
ベトナムで放送されていたアメリカの番組で、
“Pimp My Ride※”っていうのを見ていたんだ。
※MTVの番組。日本でも、「 Pimp My Ride 車改造大作戦!」という番組名で2004年ごろに放送。

その番組のMCをダンサーが担当していて、
毎週ルーティンを披露していたんだ。
だから、僕も毎週ルーティンを真似して、
ずっと家で踊っていた。

Poppingとかのジャンルなんて
まだ知らない時だったんだけどね。

《ダンスを学ぶにも苦労が多かった》

I:じゃあ、いつジャンルやスタイルを学んだの?
M:いい質問だね。
中学校の時、学校が課外活動を取り入れていて、
僕はダンスを選んだんだ。
中学生の時はただただダンスに夢中だったよ。

ただ、その課外活動はなんというか…
ダンススポーツみたいな感じだった。

I:ああ、エアロビみたいな感じね!
M:そうそう。
それで、バックダンサーみたいに踊らされて。
しかも、その課外活動に参加した時は
女の子だらけで、僕だけが男だった。(笑い)

そんなこんなで、誰かからは忘れたけど、
「hip hop」「bboy」「popping」
みたいな言葉を耳にしていたんだ。
なぜだか僕は「Popping」っていう言葉が好きだった。

家の近くでそういったダンスを教えている場所があって、
僕はすぐに「Poppingを習いたい!」って思ったよ。
それで母に頼んだんだけど、ダメ出しをされちゃったんだ。
「ダメです、勉強しなさい」って言われた。

だから母に、
「今年いい成績を取れば、来年はダンスを習ってもいい?」
って言ったんだ。
そうしたら賛成してくれたから、
もう一心不乱に勉強したよ。

結果的に良い成績を修めて、レッスンに行けた。
だけど、その先生が最悪だったんだ。(笑い)

一番初めのレッスンの日、
先生は僕にウェーブを教えてくれた。
直感的に「これ好きだ!」って思って、
すぐ出来るようになっちゃった。
先生よりも出来るようになっちゃったんだ。

次の日はムーンウォークを教えてくれた。
それも僕の方が出来るようになっちゃった。

その次はなんとバク転を教えてくれた。

I:え、バク転?(笑い)
M:僕は「これPopping?」って聞いたら、
先生は「そうだよ、僕を信じろ」って言うんだ。

その次の日からは先生はどこかに消えちゃった。
家に帰って、怒りながら母に
「もうレッスンは取らない」って言ったよ。(笑い)

そこからは、お金を無駄にしないよう
YouTubeで映像を見てPoppingを学んだ。

《YouTubeで見ていた人は…》

I:YouTubeではどんな映像を見ていたの?
M:いつも「Popping」って検索して出てきた映像を見ていた。
2010年なら、「Popping 2010」で検索するんだ。
2011年なら、「Popping 2011」。(笑い)

I:誰か最初に見た人物は覚えている?
M:最初はSalahだったかな。
GucchonとKeiの、
ウェーブやアニメーションを教えてくれる動画も見た。
あとはKiteとMadoka、Ackyの動画も見ていた。

O.G.S※も見ていたな。
Wild CherryなどのOGもたくさん見たよ。
※Ackyさん、YUKIさんなど日本のOGが所属するグループ

僕が最初に練習したスタイルはウェーブだったんだ。
ウェーブは、韓国のPopping Zeroの動画を見ていた。
ベトナムでは誰もが知っているダンサーだ。
いつか会ってみたいな。彼が全てを教えてくれたから。

色々な動画を見たり
人と会って話したりすると、
影響を受けて自分の考え方・踊り方も変わる。

そうやって10年間くらいは色々なスタイルに挑戦して、
何が自分に合うスタイルかを研究していた。
だから今は、スタイルを混ぜ合わせて
自分らしい踊りをすることに専念しているよ。

《好き嫌いせずにダンスを学ぶ》

I:自分の好きなことを中心にダンスを学んだのかい?
M:ううん、僕は嫌いなこともたくさん学んだよ。
だって、好きなスタイルを学ぶのは簡単だから。
嫌いなものは、どうしたら好きになれるかを学べるのが良いことだ。

I:何が一番、苦手を克服するのが大変だった?
M:実は、タットがすごく嫌いだった。
以前は、「踊りたい」って気持ちが大きくて、
タットをすると全然踊れないのがつらかった。
今はタットが大好きなんだけどね。

I:どうやってタットを練習したの?
M:タットの映像を見たな。
Futureなどのダンサーも参考にしたよ。

「皆同じ人間だ。2本の腕、1つの頭、1つの体。絶対出来るはずだ」
って思いながら練習したよ。

複雑なことは考えずに踊るんだ。
シンボルを想像してみるだけ。
そのシンボルをダンスで表現したら、出来上がり。
シンボルは感情を乗せたり、
練習したりするのも比較的簡単だしね。

ーーーーーーーー〈終わり〉ーーーーーーーーー

最後まで読んで頂きありがとうございます。
もし翻訳希望のダンサーがいましたら、コメントにお願いいたします。
優先的に対応いたします。

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さて、次回は
カナダ出身のあのダンサーのインタビューです。
どうぞお楽しみに!

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