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#27「『言志四録』を読み返してみました」

私はモノを捨てられない人です。
仕事柄、特に書籍は捨てられません。何時か、何処かで使うことがあるかもしれないと考えてしまうからです。そんな私ですが、コロナ禍で自宅で過ごす時間が増えましたので、少しですが整理を始めました。
そんな中、一つアイデアが浮かびました。
これなら捨てられるかもしれません。
noteで紹介してみる、少しはお役に立てるかもしれない!
noteに要約ですが、残すことが出来る!
アナログ人間は気づきが遅かったようです。
そんなわけで、今回は、『言志四録』を取り上げて見たいと思います。

平成27年3月、小学校及び中学校の学習指導要領が改正されました。
その中で、これまでの「道徳の時間」が新たに「特別の教科 道徳」と位置づけられました。
この改正では、「いじめ問題への対応の充実」や「発達段階をより一層踏まえた体系的な内容」とするとともに、「問題解決的な学習」や「体験的な学習」などを取り入れるなどの指導方法にも工夫がなされました。
「道徳」教育は、小・中学生には非常に大切な指導であり、学校や先生方の指導には敬意を払いたいと思いますが、「いじめ」は増加傾向に有り、スマートフォンの普及などで拡散されたり、秘匿性をおびるなど対応がますます難しくなりつつあります。更に、思わぬかたちで”被害者が加害者”に”加害者が被害者”になるような事例も報告されています。

『言志四録』は、「道徳」を担当していませんでしたので学校で活用したことはありませんでしたが、長く塾経営に携わりましたので、塾生の生活指導の一環として活用しました。国語の勉強にも役立ちました。
『言志四録』は、今から200年ほど前の江戸時代後期の儒者である、佐藤一斎の教えを、書かれた年代順に四冊(「言志録」「言志後録」「言志晩録」「言志耊録」)にまとめたものです。
1,100篇を超えるものですが、
”必ずしも福を干めず、禍無さを以て福と為す”
(= 幸せは、いつもあなたの足元にある)
などはよく知られた1篇の一つではないでしょうか。

佐藤一斎には、3千人の弟子がいたと言われています。
その代表的な一人が、佐久間象山です。
そして、佐久間象山の弟子には、吉田松蔭、勝海舟、坂本龍馬など維新の志士が多く含まれています。
西郷隆盛は、書物を通じて大きな影響を受けたと言われとおり、1,100余篇の中から100篇を選んで書き写し、常に持ち歩いたと言われています。


一斎の思想の原点は、「人生いかに生きるか」にあったようです。
コロナ禍で、家族の絆が強まったという一方で、育児や教育に対する夫婦間の考え方の違いが浮き彫りになった。長く続いた学校の休業や夫の在宅勤務で、夫婦、親子のストレスが増えたとも言われています。
価値観の多様化や各種の経済格差が拡大する中、
「人生いかに生きるか」を改めて考えさせられました。
図書館にも、子ども向けに書かれた『言志四録』が何冊かありました。
参考までに。


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