諦める力がついた起業11年目。そこそこリア充してるけど、そんな状態が猛烈に怖い。
3月14にはカイラボの設立日です。
2012年3月14日に、商材なし、見込み客なし、事業計画なし、資本金は手元の100万円だけでつくったのが株式会社カイラボ。
そんな無計画で起業したので何度も死にかけました。
そのあたりの話しはこちらにも書いています。
ここ数年は3月14日にコラム的なものを書いているので今年も書いてみることにしました。
ちなみに過去2年はこんなこと書いてます。
2022年:起業して10年 一番身に付いたのは「なんとかする力」
2021年:起業して9年 最も激動だったこの1年間を振り返る
11年前に思い描いていた自分にはなれていない
起業して11年も経つのに、起業した当初に思い描いていた自分にはまったく近づけていません。いまだに労働集約型ビジネスだし、資本金も設立時の100万円のまま。売上も利益も起業した当初に思っていたものよりゼロが1つか2つは少ないです。
2020年のコロナ騒動で新規事業撤退&売上見込みゼロからが本当に苦しくて、楽しかった
思い描いていた自分にはなれていないけど、ここ数年は本当に仕事を楽しめているなと思います。特に2020年のコロナ騒動で新規事業を撤退し、メイン事業だった研修の売上見込みが一時的にゼロになってからは毎日預金残高とのにらめっこ。このときが一番アドレナリンだかドーパミンだか出まくってたと思います。
結果的に動画でのマーケティングとオンライン研修メインへの切り替えが功を奏し、研修事業が伸びたおかげで、2021年10月~2022年9月期は売上、利益ともに最高を更新できました。
自分に起きた最大の変化は「諦められるようになった」こと
この1、2年で自分に起きた最大の変化は諦められるようになったこと。そして、諦められるから、他人に仕事を任せられるようになったことです。
今までは、変なところでこだわりが強くて、自分のコピーをつくろうとしていたんです。自分ができることは周りにも求めていたし、できないならできないなりに努力を求めていました。
今も周りへの要求は厳しい方かもしれませんが、自分と同じアウトプットを求めることはなくなりました。
その代わり、カイラボとして求める基準は明示するようになりました。自分の判断基準はどこなのか、これだけは絶対に守ってほしいこと、これだけは絶対にやってほしくないことを事前に伝えます。
おかげで、少しずつですが副業で手伝ってくれるメンバーも増えてきて、今は大小様々な仕事を8人ほどの方にお願いしながらカイラボを運営しています。
自分とまったく同じアウトプットを出すのは無理だとわかっているからこそ、アウトラインだけ示して、あとは任せるという方法がとれるようになり、ちょっとずつ組織化に近づいています。
最近はいよいよアウトラインづくりすらも任せられるようになってきて、この点は自分でも成長したなと思います。
諦めらめられる力の根源は楽観性と自信と覚悟
諦められるようになったのは「アウトプットが思った通りではなくてもきっとなんとかなるさ」という楽観性が身についたのが大きいです。2020年にキャッシュがショートしかかった経験を乗り越えられたことで精神的に図太くなれました。
そして何より、心のどこかで「いざとなれば自分がケツふきすれば大丈夫」という根拠のない自信と覚悟がちょっとずつだけど芽生えている気がします。
なんかカッコいいこと書いてますが、まだまだ「もし売上ゼロになったらどうしよう」とか「リピート案件全部吹っ飛んだらどうしよう」なんて悩むのは日常茶飯事ですけど。
正直、けっこうリア充かもしれない。でもここに安住するのが猛烈に恐怖でもある。
今の私をステータスだけで語るなら、37歳男性、妻と子ども一人。会社経営11年目。全国での研修・講演は年間100件以上。
なんだかこリア充っぽいプロフィールです。
実際、10代、20代の頃に抱いていたような満たされない気持ちはあまりなく、精神的には比較的充実した日々です。
一方で、社会への反骨心や周囲への劣等感をエネルギーにして生きてきた人間としては、今の状態に安住している自分がものすごく怖い気持ちにもなります。
成長していない怖さというよりも、かつて自分が反発する対象であった「そこそこリア充で世の中わかった風の大人」になっていくことへの恐怖心とでも言いましょうか。
2023年はどんどん打って出る。そしてやり切る。
今に安住しないために、2023年はどんどん打って出ていきます。そして、2023年のテーマは「やり切る」。
新しいことに取組むけど、やりっぱなしではなくて徹底的にやり切る。そこが今までの自分の一番弱いところだったので。
来年の3月14日は「これだけやりきったぜ」と言えるはず。きっと。