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雲の上にはお天道様が!〜私が「#医療系事務職員応援隊」になったわけ③

皆さん、こんにちは♪

さて大変なところに就職してしまいましたが、どこから手をつけていきましょうか?
毎日、次々に問題は出てきて、まるで雨後の筍のよう・・・

とりあえず、収入を確保しつつ、正常な状態へ改善するしかありません。乗りかかった船ですから。
日々の問題については、その時々に最善と思うことを対処しつつ、はじめに取り掛かったのは、収入をしっかりと確保すること・・・つまり、実施している医療をしっかりと点数に変えていくことでした。

■施設基準の見直し
はじめに現在の施設基準の届出内容を洗い出しました。また、職員の資格内容を確認し、院内を歩き回り医療の提供内容を確認しました。

医事スタッフは誰も施設基準のことは知らず、事務長と銀行出身の総務課長がファイルを管理されていました。金庫に入れて・・・

施設基準の管理を医事で引き取り、全ての管理状態を見直し、現状のまま取得できるものを取得し、医療機能から取得した方が良いものを洗い出しました。
同時に算定状況を確認して、算定回数アップを図り、院内で行われている医療行為について、基礎学習を開始し始めたわけです。

■返戻内容の確認
返戻内容のほとんどが「保険証の資格喪失後」でした。
医事課で受付をしておらず、保険証も初診時に確認しているという状況で、
各科受付が保険証を持ってきた人だけ、番号の確認をしていました。保険証を確認するという習慣がなかったのです。

患者さんの受付を必ず医事で行い、カルテを抽出するように変更しました。患者さんの導線を変える為、案内文を掲示し、1週間私がロビーに立って誘導しました。各科のクラークも協力してくれました。同時に、保険証を月一回確認すること、持ってこない場合は自費で請求することを、ポスター掲示し、保険証を忘れた方にA5サイズの案内を渡して周知し、翌月から自費徴収を始めました。

お前は俺を知らんのか? 新米のくせに、上のものを出せ!!

怒鳴られても、何をしても、大声を出す患者さんには全て私が対応し、徹底するのに約3ヶ月かかりましたし、返金の手続きなど作業も増えましたが、確実に返礼は減りました。不思議と怒鳴る患者さんや無理を言う患者さんは来なくなってきましたね。あの病院大きな声を出してもどうもならんと、理解してくれたのでしょうか・・・

■査定への対応
査定は件数が多く、当初は分析までは至らず、内容を確認するのがやっとでした。

実は、査定事由が全件「D査定」というものだったので、内容を確認して、出来るものは全て再審査請求をかけたのです。何故だろうというものは、基金や連合会に電話して、理由を聞きました。そうするうちに、査定事由が、A査定、B査定、D査定など、きちんとつけてくれるようになりました。
疑義申請を毎月数十件出していましたね。

また、連合会は「これまでレセプトのことを理解する方がなかった」、
基金からは指導に行きますよと言ってくれて、3回査定レセプトを30件持って来て、勉強会を開いてくれました。

レセプト点検も目視でしたが、点検方法を教えて、役職者点検も始めました。レセコンによるエラーチェックをかけたり、半年ほど外部のレセプトチェックを依頼して、見ていきましたが、それでも査定の量が減ってくるのに、1年ほどかかりました。それ以後は査定管理表を作成し、さらに医局や院内向けに「医事課だより」を作って全体で周知を図っていくようにしていきました。

■レセプトが提出されていません?!
ある日保険者から「高額療養費の請求が出ている社員のレセプトが来ない」と、連絡が入りました。それが一件だけでは無いのです。

どういうことだろう?

そのうちに、重複請求で十数枚のレセプトが返戻されてきました。
重複請求ってどういうこと?
これまでに経験がないことです。レセプト時期には総括もやっているはずだし、未請求は数件出てきているけれど、その中には該当患者のレセプトはない・・・何故???

レセプトの総括のやり方を確認して、びっくりしました。
手元にあるレセプトを、2人の職員が計算して合ったらそのまま出していた!ということがわかりました。点検で医師に渡しているものが返ってきていなかったら、そのレセプトは請求されていなかったのです。
レセコンの集計と併せるように言うと、「そんなもの合うわけがないじゃないですか!」

唖然として言葉にならなかったのは言うまでもありません。

問題の高額療養費申請のレセプトは、医局にありました。
慌ててお詫びの電話を入れるやら・・・ご想像にお任せします。

■レセプト作業手順の見直し~医事課の本来業務はなに?~
もともと「合わないから合わせない」という馬鹿げたことになっていたとは・・・。そもそもレセプトは、「診療報酬の請求明細書」だということを忘れてしまっているわけです。
レセプトを保留にした場合にその件数も金額も誰も把握されていないことに驚きましたが、収入予測は、持ち出したレセプトがベースになっていますので、どのくらいの未請求レセプトがあるのか、ということはわかっていなかったというのが現状でした。
さらに経理課では、入金金額で計上されていたので、未請求がどの程度あったのか、ということも把握できていなかったのです。

このため、レセプトはレセコンの中のデータと持ち出しレセプトの集計(件数・実日数・点数)を合わせて、提出するように変更しました。
レセプトチェックや症状詳記等で医師に依頼した件数と回収したものを突き合わせ、未請求分のレセプトを院内公開し、毎月どの先生が保留にしていて、いつ月遅れ請求を出したのか、返戻も同様にレセコンに登録して、全件再請求していることを明確にしていきました。

医療事務の本来業務が何なのか?
しっかりと認識しないといけません。

今日はこの辺で、まだまだ序盤です。この続きは、また次回。お楽しみに。

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