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雲の上にはお天道様が!~私が「#医療系事務職員応援隊」になったわけ④

皆さんこんにちは!

レセプトのあれやこれやをお話してきましたが、大変なことは、医事課ばかりではありませんでした。

いろいろな部署にヒアリングを行うときに、それぞれの部署のスタッフさんとも言葉を交わすことを意識的にしていました。
どんなスタッフさんで、どんなことしているのか・・・
興味があったということもあります。その際の出来事も、びっくりするようなことがいっぱいでした。

■議事録
入職した翌年、診療報酬の改定があり、入院料などの施設基準を見直し、届出を出し直したりするわけですが・・・
施設基準の中には、「指針・マニュアルの作成」「委員会の設置」「研修会の実施」「議事録の作成」「掲示」などが要件になっているものがあります。
委員会等については委員会事務局の機能がなく、それぞれの担当者がまとめているようでした。施設基準の届出を行うにあたって、議事録等の提出を依頼すると、ノートに手書きのメモが・・・。
一応、欠席者は書かれているし、議事についてもメモはあるものの、議事録の体をなしておらず・・・そこから議事録を起こし、押印をもらい、何とか形を整えて施設基準を出し終えました。
その後は、フォーマットを作成し、それぞれの委員会に配布、完成したものは原本を事務局で保管することとしました。もちろん、委員会の規約や指針・マニュアル等も一緒に・・・です。

■委員会事務局は事務が関与する!
病院には様々な委員会があります。
医療安全や院内感染防止、栄養管理や褥瘡管理など、施設基準で規定されているものや、検査の精度管理や薬事委員会等、運営に関するものもあります。
専門性が高いものもあるのですが、これら委員会に、医事課の事務職員を配置し、事務局としての機能を持たせていくほうが良いのではないかと思っています。
医療安全や感染対策をはじめ、栄養管理や褥瘡管理、リハビリテーション、歯科衛生も、地域の中で連携が必要になっています。在宅療養支援診療所・病院など特に重要ですよね。
医療・介護の改定の中でも評価がついてきています。多職種連携が必要なわけです。
さらに、外来にも感染防止対策の加算ができました。つまりクリニックの事務職も理解してチームの一員とならないと、上手くはいきません。

■コミュニケーション力
医療系の事務職員は、医師や看護師はじめ、様々な医療職の方々と話しをしていかないといけません。話を聞く力・・・コミュニケーションはとても大切になります。
先入観を排して、ゼロベースから相手を理解していく、という気持ちがとても大事になります。このためには「言葉」が理解できないとお話になりません。つまり、ある程度の医学用語は共通言語として持っておく必要があるわけです。

私ははじめの医療機関で12年医事の仕事をしていました。一通りのことはわかる、出来ると思っていたわけです。今考えると何という思い上がり・・・。
しかし、二つ目の医療機関に異動したとき、私の天狗の鼻は、いっぺんにへし折られることになります。
それはそうです。大腸と肛門に特化した専門病院から、脳外科・透析・整形外科・血管外科などに特徴がある病院に異動したのです。専門用語がさっぱりわからず、脳外科部長からは「オレの言葉がわかるようになって出直して来い」と、一喝されました。

私が何かを伝え話がしたいと思うならば、相手のことを知らないといけない・・・。
査定の話をするにも、改定などで新たな点数を取るときも、どんな時でも「教えてください」という気持ちでいます。知るためには業者さんともかなり綿密に情報交換するようにしました。いい情報をたくさん持っておられますので、勉強になりました。手術や処置、検査についても出来るだけ実際に見せていただき、先生から教えていただくことが多かったです。そこから算定を考えることも多く、算定漏れもいくつも発見し、請求に繋げていきました。

■在宅医療
以前もお話ししたかもしれませんが、がんセンターなどから、終末期の在宅医療を紹介されて看取りを行っていました。看護師が2名だったので、終末期は訪問看護ステーションの看護師さんとも連携して、当時、もう15〜20年前になりますが、年間5〜10名ほど看取りをされていました。今では在宅医療を志す医師や看護師も増えてきているとは思いますが、当時はまだまだ少なかったのです。

当時から看取りのパンフレットを看護師と一緒に作成し、その時々で揺れ動くご家族に寄り添い、何度も話をしていました。
訪問看護師がしっかりと患者を看て、身体の変化に合わせて、ご家族と話をしていると、医師はあまり出番がない、というのが正直なところだと思います。
しっかり寄り添えていない場合は、救急搬送されご家族様も悔いが残る最後の時間になってしまうということがあり、看護師は医師との情報共有とともに、ご家族様に状態に合わせた説明をされていたのは本当にすごいと思います。

この体験が、数年後、時間を経て事務職員がしっかりしないと患者やご家族様の幸せも、医療者の思いをつなぐことができない、病院経営もうまくいかないと思い、何とかサポートしたいと思うようになるのですが、またお話ししますね。

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