雛祭りに思う
こんにちは♪ 「#医療系事務職員応援隊」の長 幸美です。今日はひな祭り、雲ひとつなくお天道様もお祝いしてくれているみたいです。少しずつ春の日差しが嬉しい毎日ですね。
病院勤務時代は、レセプト請求に忙しくゆったりとひな祭りを🎎祝う余裕もなく、雛飾りもしまったままでした。そのかわり、写真のような障がいを持つ方達の施設で作られたお雛様が少しずつ増えてきました。日本の伝統的な節句で子供たちの成長を願う、形は変わっても大事にしていきたいなと思っています。
さて、今年は令和4年度診療報酬改定をひかえていることもあり、弊社のお客様向けに15分のワンポイント講座を週3回開いています。ワンポイントというように1項目ずつクリニックの事務職員様向けにお話をするのですが、病院の事務職員様の参加が多く・・・驚いています。今回の改定の内容を見ていても、地域の病院様がクリニックのことに興味を持ってくれているのはとてもありがたいことですね。なぜならば今回の改定は「地域の中で実践的な連携を取り、しっかりとタッグを組んで地域を支えていく」つまり、実践ができる地域包括ケアシステムの確立を意識した改定だと思えるからです。
コロナ禍により医療機関を受診する患者数は激減しました。医療機関によっては徐々に来院患者数が戻ってきている医療機関もあれば、離れていく患者様が多く苦戦しておられる医療機関もあります。コロナ特例により電話による診療が認められてきたことも考えられます。これはクリニックに限られた話ではなく、病院にも言えます。また、コロナ禍においても、情報通信機器を活用して患者様の生活を支えてくださる医療機関、しっかりと感染対策を行い、発熱患者の診療を続けておられる医療機関、診療の形態が変わりつつあり、本当にご苦労が多いことと思います。
そして今回の改定では、オンライン診療の考え方が整理され、初・再診料や医学管理料・在宅医療にも入ってきました。ついでに言うと、「リフィル処方箋」なるものも出てきて、クリニックの先生方にとって、今後に対する不安も増えていっているのではないかと思います。先日も医師会の方とお話をしていて、リフィル処方箋やオンライン診療について頭を抱えておられました。しかし考えてください。働き盛りの方々がなぜ治療継続できないのか・・・地域によっても年齢によっても違ってきます。だからこそ、患者分析が必要なのですよ!
情報通信機器を活用した診療が増えれば、セキュリティの問題が出てきます。また、電子カルテが主流になりつつある医療現場については「診療情報の管理」という視点でも、新たな「報告」が必要になってきました。現在の電子カルテは、それぞれのシステム会社が、それぞれの視点で開発され、バラバラです。このため情報の共有等にも手間がかかる仕組み・・・というより緊急時に共有ができない状況になっています。マイナンバーカードを用いた診療情報の閲覧についても、レセプトデータによるものとなり、リアルタイムな情報の閲覧ができないのが現状で、これも進んでいかない理由かもしれません。
海外では「HL7-FIRE」という新しい標準規格をもとにして、互換性のあるITを活用した情報共有や安全性について活用されていますが、その内容を実施しているかどうかを定例報告の時に報告するように求められてきました。
コロナ禍でオンラインが進み、一般企業ではテレワークなどが進んできていますが、医師事務作業補助業務についても、勤務場所の制限がなくなり、病院での勤務経験(年数)が評価されるように切り替わっています。
医療を取り巻く環境は、ものすごい勢いで変化しています。地域の中で求められること、その水準も高いものになってきています。診療報酬改定の告示を目前に我々ができること、小手先だけではもう限界があると思います。自医療機関が何を得意としているのか、その患者さんたちの要望に目を向けていくべき時ではないかと思います。皆さん足元をしっかりと見ましょう!