2020 J1第18節 清水エスパルスvs浦和レッズ レビュー
目次
1.はじめに
2.スタメン
3.前半
4.後半
5.最後に
1.はじめに
ここ最近はなかなか書けていなかったので、久しぶりの投稿になります。
前節アウェーでの湘南戦に勝利し、連敗脱出と共に400勝を達成したエスパルス。
今節はホームに浦和レッズを迎えてのゲーム。今シーズン最初の対戦となった前回対戦ではレッズに先制されながらも試合終盤に中村のクロスからヴァウドがヘディングでゴールを奪い1-1の引き分けに終わっている。
前節久しぶりの勝利となったエスパルスにとって大事な試合となった1戦を振り返っていく。
2.スタメン
▪エスパルス
六平→立田、金子→エウシーニョ、中村→河井
後藤→鈴木 と前節から4枚を変更。
▪レッズ
トーマスデン→橋岡、柏木→武藤、関根→汰木
エヴェルトン→長澤、杉本→興梠と前節から5枚を変更。
3.前半
1’09 エスパルス守備時5-3-2。槙野→山中に鈴木がスライドで対応に行く。
1’47 大久保レッズ2トップ脇立田へスロー。そこに武藤が出て来る。立田→西澤には橋岡が縦スライドで対応。
5’27 エスパルスゴールキック。レッズ2トップがBOXライン外で狙っていたので、大久保はロングボールを選択。ドゥトラが競り合いこぼれを2シャドー河井、鈴木で回収。
7’32 レッズCH手前エウシーニョ→ライン間ドゥトラへ。ドゥトラはコントロールで前を向くが、相手に囲まれ、ドリブルが長くなった所でファールを犯してしまう。
10’28 ディフェンシブサードでのヘナト→ヴァウドに汰木がプレスに出て来る。ヴアウド→大久保へ戻した所にレオナルドがプレスに行くがそれにより空いた竹内へと繋ぎプレス回避。
18’52 立田→西澤→立田で橋岡を引き出し背後にスペースを作る。立田→ドゥトラの抜け出しで空いたスペースを使う。ドゥトラ→立田のインナーラップでニアゾーン(ペナルティーエリア内ハーフスペース)を取りに行くが、槙野が対応。こぼれを鈴木が拾いに行くが、相手に体をぶつけられバランスを崩し倒れてしまう。
22’05 レッズ2トップ脇から運んだヴァウド→レッズ左チャンネル(CB,SB間)へボールを送り、カルリーニョスが反応するも槙野に対応され、ゴールラインを割る。
36’56 アタッキングサード竹内→武藤、橋岡の中間ポジションを取る河井→西澤の3人目の動きで橋岡の背後を取るが、柴戸がカバー。西澤→竹内へボールを下げ、竹内はアーリクロスを入れるが、ゴールラインを割ってしまう。
42’50 竹内→下りる動きのカルリーニョスがライン間でフリックし、岩波、槙野の間ドゥトラへ。相手の前でのプレーとなり、ズレたボールを槙野がクリアー。
45’+2 左ハーフスペース竹内がアーリクロス。ファー山中の背後エウシーニョを狙うが、西川が飛び出し、エウシーニョの前でキャッチ。
【攻撃面】
上図の様にエスパルス最終ライン、中盤のセンターの所は数的優位となっている為にそれを利用し、ボールを繋ぐ事は出来ていた。
しかし、サイドではWBに対しレッズはSH,SBで対応出来てしまい、エスパルスにとっては数的不利。レッズSB背後を狙う動きもなかなか見られず、2トップにも良い形でボールが入らない。相手の前でのプレーとなり、レッズからしたら怖さを感じる攻撃とはなっていなかったのではないだろうか。
【守備面】
5-3-2で構え、2CBへは無理に行かず、2トップは2CHへのコースをカット。両SBへは中盤の3枚がスライドして対応。
捕まえる相手がハッキリとしていた為か守備が崩れる事はなく、レッズのシュートを失点シーンの1本に抑えた。
4.後半
45’03 竹内→立田に武藤がプレスに出る。
49’36 幅を取る西澤→立田へ下げ、立田→橋岡、岩波の間の河井へ。この時ドゥトラのサイドに流れる動きにより槙野がついて行き中央にスペースを作る。河井→そのスペースに入った鈴木へ。山中の寄せによりコントロールで左へ。流したボールをコントロールシュートシュートを打つが、ゴール右へ外れる。
52’30 エウシーニョ→カルリーニョスへの斜めのボールをバイタルに入れる。
56’54 竹内がパスカット。竹内→カルリーニョスと繋ぐが前進を防がれるが、カルリーニョス→竹内→ドゥトラと展開し、カウンター。ドゥトラの運びに対し河井がサポート。ドゥトラ→河井と繋ぎ、BOX角付近からクロス。スプリントして来た西澤がファーで合わせるも西川が弾き出しCK。
62’09 エスパルスビルドアップに対し、レッズ高い位置からプレス。立田→河井がズレてボールをロスト。
63’45 レッズのビルドアップに対し、高い位置からプレス。西川へ戻した所に後藤がプレスへ。西川→山中が短くなり回収するが、成岡→ティーラシンがズレてしまう。しかし、ネガティブトランジション(攻→守の切り替え)で槙野→武藤に西澤がプレスに行き前を向かせず奪い返す。西澤→後藤→河井と繋ぎ、河井→CH脇ポジションに出て来た鈴木へと繋ぎシュートを打つが、枠を外れる。
72’07 自陣ミドルサード西澤→後藤で橋岡の背後を取る。後藤→サイドに流れるティーラシンでアタッキングサードまで侵入するもBOX内に味方がおらず、レッズ守備陣の戻りも早く時間が掛かってしまう。
72’29 ティーラシンのクロスがニアで引っ掛かり、マルティノスが運び出すが、マルティノス→関根がズレてヴァウドが回収。ヴァウド→成岡→後藤の繋ぎで山中の背後のニアゾーンを取り、クロスを狙うが、岩波にブロックされる。
85’58 河井→ティーラシンでバイタルに入れるが、槙野、長澤の2人で挟まれボールを奪われる。
88’57 立田→後藤の縦パスが短くなり岩波がクリアー。
89’49 立田→幅を取る西澤→橋岡の背後を取る河井と繋ごうとするが、西澤のボールが橋岡に引っ掛かる。
【攻撃面】
レッズの選手交代もあり、左サイドで西澤が1vs1となる場面が多くなり、ティーラシンを投入した事もあり、ターゲットが出来てクロスの数は増えた。
【守備面】
前半のように相手を捕まえる事が出来ずに、レッズに何度かゴールを脅かされる場面が見られたが、大久保のセーブによって救われた面もあった。
5.最後に
2失点を振り返ると、セットプレーのこぼれを拾った山中にスーパーなゴールを決められた先制点、自分達のセットプレーの2次攻撃でのロストによるカウンターからの2失点目と勿体ない失点を喫しての敗戦となってしまったが、内容を見ても勝てずとも負ける試合ではなかったように思う。
この試合でもボールを繋いでアタッキングサードまで前進する事は出来ていたが、やはりアタッキングサードでの質であったり、相手の背後を取る動きや、クロスを上げる際の相手の目線を変えるといった工夫が課題であると改めて感じた。
守備面では3バックを採用した場合の相手SBをどうするのか心配していたが、中盤のスライドでの対応もしっかりと出来ていたように感じたので、今後も3バックで行くのか、4バックに戻すのかも楽しみに見ていきたい。
湘南戦の勝利を続ける事は出来なかったが、主に前半で見せたような繋ぎに、この試合ではなかなか見られなかったスペースメイクからの背後を狙う3人目の動きや2トップと2シャドーの連携といった部分を修正し、守備陣に怪我人が多く、ヴァウドが出場停止と厳しい台所事情ではあるが、次のアウェーでのグランパス戦では勝利を手にし、9月の連戦を終えたいところだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?