Kasabian『Happenings』
リリース日:2024年7月5日
レーベル:ソニー
プロデューサー:セルジオ・ピッツォーノ
英レスター出身のバンド、Kasabianの通算8作目となるアルバム『Happenings』がリリースされました。
まず聴いた感想としては、個人的には好きでしたが、今ひとつ物足りないと感じるところもありました。そして、これまでの作品に比べたらポップ寄りで、昔からのファンからすると賛否が分かれそうかなという点も思いました。リリース翌日に10年ぶりに彼らの地元である英レスターで行われる「Summer Soltice Ⅱ」も控えていることもあるのか、ライブでも非常に盛り上がりそうな楽曲が並んでいて、良い悪いの評価は難しいですが…、そこまで悪くないと思いますし、個人的には今のところ好きな作品です。
私が思う彼らの持ち味の一つとして、楽曲の基礎に彼らのルーツ、他の楽曲のリファレンスや影響源となるような音楽性は感じるのですが、それに加えて、彼らの脳内でのイメージを色々と働かせた想像力の産物として、最近偶然読んだ雑誌snoozerでいうところの「トンデモ音楽」ともいうべき彼らのユニークさ、時に笑ってしまうような一癖ある音楽の面白さが挙げられると思います。今作でも特に「Call」や、アルバム全体を通して、要素で感じられるところは色々あると思います。そうしたクセも残しつつ、今作の楽曲の骨組みとなる部分やメロディはポップ寄りで分かりやすく、展開も強弱のメリハリがついて、これまでの作品に比べて耳馴染みがいいと思いますし、様々なリスナーに届くような楽曲になっていると思います。「Oh〜」と一緒に歌えるようなパートがあったり、特にライブで盛り上がるような力強さのある楽曲もあります。
しかし、今作で物足りなさを感じる点としては、ビートがワンパターンというか、ありきたりな感じがもったいないかなと感じました。(恐らく)生演奏と打ち込み、どちらも入っていて音色的にはバリエーションがあって聞き応えがあるんですが、確かに楽曲ごとでの最適解のビートなのかなとは思いますが、今ひとつ物足りなさを個人的には感じてしまいました。
先日のグラストンベリーでの「Fire」の映像もYoutubeに上がっていますが、すごく盛り上がっていて、やはりライブバンドとしての実力はすごい高いですね。
そして、なんと10月には12年ぶりの単独来日も決定しました! 東京、大阪のみで、恐らく私は行けないと思いますが、行ける方はぜひ行ってみてください!
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