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書評「発行文化人類学」小倉ヒラク著

最近、発酵が大きなムーブメントになってきている。文化、健康、美容といった各方面で発酵のもつポテンシャルが評価され、お店やメディアなどで関連商品を見かける頻度も上がったように感じる。 著者の小倉ヒラク氏はそんな発酵ムーブメントを牽引する一人である。氏はデザイナーから発酵業界へ転身した異色の経歴を持ち、「発酵デザイナー」を名乗り日本各地・世界各地を巡りながらローカルに根付いた発酵文化に光を当てる取り組みを精力的に行っている。 そもそも発酵とは、自然科学と社会文化との交差点に位

    • 書評「加速する社会」ハルトムート・ローザ著

      私たちが生きる現代社会。至上命題である会社の業績を成長させるため、GAFAMの破壊的イノベーションに追いつかれないよう大量の会議をこなし、より効率的なサービスをリリースするため「非効率なフィールド」を血眼になって探すというのが多くのビジネスパーソンがおかれた現状ではないだろう。 1秒でも速く走って、1ミリでも大きく成長させる。 長年続いたそうしたトレンドであるが、2010年代あたりから行き詰まりを感じる人も増えているのではないだろうか。例えばビッグテックの代表として世界を

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