副業から小さく起業して、価値提供を売上に変えるための100ステップ
こんにちは!ユズル(@yuzuru_tai)と申します。
僕は現在、複数の会社を仲間と一緒に経営しながら、副業から始める起業スクールを運営しています。最近では妻と犬と一緒に、東京から海の近くの田舎町に移住してきて、毎日リモートで仕事をしています。最近は娘も生まれて、毎日最高にハッピーに過ごしている呆れるほど健康体な35歳男性です。
起業スクールを立ち上げた背景などは後述しますが、今回このnoteでは、サラリーマンが会社を辞めずに、副業からスモールビジネスで起業する方法を、具体的な100ステップに落とし込んで解説しています。
このnoteは、以下のような人に役立ててもらえたら嬉しいです。
逆に、以下のような方にはお役に立てません。
始めるにあたり、「そもそもあんた誰やねん」という方も多いと思うので、まず自分のキャリアをざっくりと説明しますね。
※僕のキャリアに興味がない方は、読み飛ばしてStep0へどうぞ!
7年前、僕は大手企業で働く、「ザ・新橋のサラリーマン」をやりながら、副業で小さく自分の事業をスタートしました。3年くらいかけて個人事業主としてある程度事業を育てることができました。一方で、一人で事業をやり続けることの大変さ・孤独も同時に味わいました。
その後、信頼できる友人から声をかけてもらった縁で、一緒に会社をやることを決意しました。それが育っていったのが、現在の「スパルタ英会話」というサービスです。
立ち上げメンバー数名が週末に集まり、新宿の片隅で1回500円のカフェ英会話をする事から始まったこのビジネスは、失敗と成功を重ねて、徐々に進化していきました。現状に満足せず、サービスの提供と改善を繰り返してきました。
カフェの場所を借りていたフェーズから、徐々に売上を伸ばし、法人登記を行い店舗をかまえ、オンラインサービス拡充や複数の支店展開も行いました。英語を短い期間に効率的に話せるようになるには?という問いに向き合い続けて、通い放題のグループレッスン、日本人の学習コンサルタント、無制限のチャットサポート、受講生同士の交流イベントなど、様々なサービスを作り、満足度を徐々に上げていきました。
その後は、新宿・銀座に店舗を持ち、短期集中で英語を【話せるようになる】スクールとして、様々なメディアに取り上げられています。
信頼できる優秀な人たちを採用・育成し、事業を任せ、それと並行して新規事業を複数立ち上げて、現在ではホールディングス化して英会話以外にも様々な事業を行っています。
ゼロから作った会社もあればM&Aで買い取ったものもあり、起業や経営の奥深さを日々感じています。
このように書くと、「なんだかすごいことばかりやっている」と思われるかもしれませんが、「価値を提供して、対価を受け取る」というビジネスの基本忘れずに、1つ1つを積み上げている感覚です。
これまで、友人から起業相談を受け、起業に関するノウハウを伝えることが多々ありました。自分たちの経験談や、他の経営者たちの成功例、失敗例を語ることは、それほど難しいことではありません。
「自分たちにとって当たり前」なことを少し伝えるだけで、起業経験のない友人たちから感謝されるので、こちらとしても得をしたような気分になります(笑)
そんなことを続けるうち、だんだんと面白いことが起き始めました。
自分たちを頼ってくれて、アドバイスに従って行動した人たちが、会社をやめ独立したり、事業を拡大して人を集め、チームで動くようになったりしていったのです。
ゼロから事業を起こした人が、苦労を乗り超えて成功していくのをサポートすることができる。僕たちにとって、これほど楽しいことはありません。このような経験が積み重なり、徐々に、「自分たちの起業経験を、わかりやすく伝えるという価値提供」に手応えを感じるようになってきました。
一方、友人たちにアドバイスをする中で、以前から抱えていた疑問も大きくなってきました。
それは、「なぜ多くの人たち(過去の自分も含め)が、『人から雇われてお金を受け取る』方法しか知らないのか?」ということです。
日本の教育課程では、起業の方法など教えてはもらえず、ひたすらに「良き会社員」になるためのトレーニングを積んでいる気がします。
日本の教育機関の多くは「会社員養成所」の役割を担っていて、大学は「就職率の高さ」を競うようにPRし、それに従うように多くの学生たちは会社員になっていきます。
僕自身、会社員の経験から得られたものも大きいですし、「会社勤めは不幸である」「すぐに会社などやめるべき」「まだ社畜で消耗しているの?」なんてことを言うつもりは全くありません。
しかしながら、会社員以外の生き方・お金の受け取り方を選択肢として持っているのは、個人の幸福度に寄与すると考えています。
こういった状況が重なって、ホールディングス経営チームの少数精鋭で、「自分たちが会社員の時に通いたかった、副業からの小さく起業を実践できるスクール」を立ち上げることにしました。まずは会社員として生計を立てながら、それ以外の時間を使って起業を始める「副業起業」でリスクを抑えた起業にチャレンジする。それを、現役の起業家・経営者が全力で、無制限にサポートするスクールです。
2019年から本格的に始動し、「自分に適性がある分野での起業法」のカリキュラムを作成し、実践できる粒度までわかりやすくノウハウを細分化しました。
加えて、英会話スクールで積み上げた「行動させるためのノウハウ」や、自分たちがほしかったサポート内容を話し合い、
・Zoomでの1on1相談
・無制限のLINE相談
・毎週のワークショップや先輩起業家の講演会・質問会
・たくさんの起業家が集まって情報交換をするコミュニティ
などのサービスを作っていきました。
料金設定についても、MBAのように何百万もかかるようなものにはしたくなかったので、無駄なコストを徹底的に見直し、月数万円程度に抑えられる設計としました。
また、品質を担保するため、受入人数も月6名の上限を設けています。
そして、いざスタートしてみると、やっぱりこれが、鼻血が出るほど楽しいことに気づきます(笑)
自分の価値観や得意分野をコーチングによって言語化して、それをビジネスアイディアに転換する。アイディアができたら、まず価値提供を行い、小さく売上を立てる。
その過程で、「自分ができることの範囲」が広がっていき、だんだんと「経営者」の顔になっていきます。
多くの人の起業サポートをする中で、「現役起業家がサポートする起業スクール」としてメディアに取り上げられたり、「人生が変わりました!」と言ってくれる人が出たりと、僕たちも大きな成功体験を積むことができました。(起業の有名メディアの、起業ログさんでも紹介してもらってます!嬉しい!)
ただ、受講生の中でも、早い段階で事業を安定させる人が出る一方で、なかなか軌道に乗らない人もいることが見えてきました。
早く事業を安定させる人は、価値の提供をして売上を上げて改善するサイクルを高速で回すことができる人。
事業の安定に時間がかかる人は、考えて調査して足踏みをして、結局なかなか行動に移さない人。
です。
そこで今回この記事では、1つ1つの行動を階段のように踏んでいけば確実に起業できる、100ステップをまとめました。誰でも価値の提供から売上を得るまでのサイクルを体験できるはずです。
おおまかなイメージとしては、
・まずは個人事業主として売上を立てて、
・人を採用して業務を任せ、
・規模を拡大して法人化まで持っていく
という流れです。
起業スクールで実際にお伝えしているノウハウを、(こんなに出してもいいの?って仲間から心配されるくらいに)包み隠さず紹介しています(笑)
新卒社会人時代の自分に向けて書くつもりで、わかりやすく表現しています。また、ステップのほとんどは1日で完結できるアクションになっています。
起業に興味があるけど一歩を踏み出せていない方は、是非1日1ステップを目標に実践してみてください。
100ステップを完了する頃には、自分のビジネスモデルが完成し、ビジネス仲間も収入も増えて、起業家としての自信を手に入れているはずです。
あまりに熱がこもりすぎて、70,000文字を超える、超大作となってしまいました(笑)「書籍かよ」ってツッコミもらいそうです。
起業家としての一歩を踏み出すきっかけとしていただければと思います。
起業に興味がある、でもなにから始めよう?と迷っている誰かの背中を押すことができたら、これほど嬉しいことはありません。
それでは、100ステップを、一つ一つ上がっていきましょう!
Step0 2つの重要マインドセットを理解する
スタート地点に立つ上で、2つの重要マインドセットである、「やり抜く覚悟」と「小さく売ってあとから改善」についてお伝えします。
このうち、どちらかでも欠けていると、起業のハードルを超えることができません。多くの人が「起業しよう!」と思い立ち、勢い込んで作業をスタートしたものの、半年もせずに挫折している、というのはよくあることです。
重要マインドセット1:やり抜く覚悟
この「やり抜く覚悟」こそが最重要マインドセットです。起業における唯一の失敗は、「成功する前に諦めてしまうこと」です。
実業家の堀江貴文さんも、NewsPicksの討論で起業家に成功するためには?と聞かれて、「しつこさ」が大切と言っていましたが、首がもげそうなほど同意です。しつこく粘り強く、あきらめずに自分のサービスを売り続けること。これこそ一番大切なマインドセットだと実感しています。
裏を返せば、諦めずに一歩ずつ前に進み続ければ、必ず成功させることができます。しかしながら、この「継続」が難しい。
人間の脳は、「生き続けること(死なないこと)」に優先順位を最も高く置いています。そのため、生存戦略として、危険なものや新しいことを遠ざけて「現状維持(=死なない状態)」を続けさせようとします。
でも「今まで通りではなく、もっと人生をいい方向に変えたい」と変化を願う人にとっては、この生存戦略が仇となります。変化を拒むブレーキとして働いてしまうからです。
では、どうすればこのブレーキを外すことができるのでしょうか?
3つの方法を紹介します。
1つ目は、起業の先輩や仲間と時間を過ごすことです。
すでに起業をしている人の話を聞いたり時間を過ごしたりすれば、脳は徐々に「起業をしても生存が脅かされることはない」と理解します。そのため、積極的に起業家や個人で事業をやっている人と関わり続けると、このブレーキが外れていきます。
「朱に交われば赤くなる」というように、人間は環境の影響を受けやすい生き物です。起業家の友人がいれば会って話をしてみたり、興味のある起業家コミュニティがあれば、入会してみたりすることは、ブレーキを外すのに大いに役立ちます。
2つ目は、「最低目標」を達成し続けることです。
大きなチャレンジをしようとすると、それに対する脳のブレーキも大きくなります。
例えば、今まで全く英語を勉強してこなかった人が、急に「明日から毎日3時間英語を勉強するぞ!」と固く決意しても続かないのはこのためです。そこで、「最低目標を達成し続ける」という考えを取り込むと、どうなるでしょうか?
最低目標とは、「達成するのが簡単すぎる目標」と言い換えられます。
例えば、最初の1週間は、「1日30秒だけ、毎日英語のテキストを開く」という目標設定をします。
次の1週間では、「1日1分、テキストを開いて英文を音読する」
次の1週間では、「1日1分を3回、テキストを開いて英文を音読する」
というように、徐々に負荷を上げていくことで、脳のブレーキが外れていきます。
1日1ミリでも良いので前に進み続けること、このマインドが起業の成功に繋がります。
3つ目は、長期目線を持つということです。
「爆速で億万長者になる」
「スマホひとつ1日5分の作業で月収30万円」
「〇〇するだけで権利収入で月10万円」
世の中には、このような謳い文句が溢れています。
これらのすべてが詐欺である、というつもりはありませんが、少なくとも僕の周りで上記のようなスタンスで成功している経営者はひとりもいません。
野球の素人が、いきなりプロ野球でホームランを打つことはありませんよね。
ビジネスの世界も同様で、今まで自分で事業をやったことがない人が、最初から苦労せずに大成功して年収3,000万円、などもあまり現実味がない話です。(若手起業家の大成功も世の中にありますが、彼らは皆リスクを取りながら・失敗を重ねながら、死ぬほど行動しています。)
事業の本質である、「価値を提供して、対価を受け取ること」。
これを忘れずに、どうやったら自分が長期的な目線で、マラソンのように成長し続けられるのか。
ここに成功の鍵があります。
起業はそもそも、5年10年をかけてやっていくものです。僕たちの会社もスタートして7年になりますが、まだまだ経営者としてはひよっこです。たったの3ヶ月やってみて、「会社の仕事が忙しいから・モチベーションが下がったら・儲からないから、起業は諦めます」ではお話になりません。
ゼロから事業を作ることにはそれなりのハードルがあります。
だからこそ、やり抜くことに価値があります。
まずは時間の経過を味方につけて、少なくとも半年間はコツコツ継続するのが重要です。
もしも、半年で月5万円の売上が達成できたら、超優秀です。自分ができる価値提供を、毎日少しずつでも大きくしていくすることを目指して行動を重ねていきましょう!
重要マインドセット2:小さく売って、あとから改善
以下のようなAさんとBさん、どちらがより早く成功すると思いますか?
Aさん:用意周到で完璧主義。
冷静沈着で思考が深い。いつも「正解はなにか?」を時間をかけて考えて、それを元にサービスの作り込み、自社のホームページ作りも行っている。スピードよりも質の高さを重視して、情報収集に余念がない。経営者交流会にも積極的に参加して名刺交換をして、人脈づくりを行っている。
Bさん:せっかちで行動力がある。
「自分の提供できる価値はなにか?」の仮説を立てて、まずは売上100円を立てる。相手からのフィードバックをもらいながら改善して、次は500円、その次は1,000円と、徐々に改善を重ねながら実績を積んでいく。ホームページやサービス内容の作成は、「あとから変える」ことを前提に、とにかく早くリリースすることを心がけている。
今まで多くの方を見て来て思うのが、AさんよりもBさんのほうが早く成功していきます。Aさんの行動は、全く価値提供になっていません。これは、典型的な「売ることから逃げている」状態です。一方で、Bさんは小さいながらも価値提供を行っており、この差はとてつもなく大きいものです。
存在しない正解を探して考え続けるよりも、仮説を立てて実験を積み重ねていくことが成功に近づく方法です。
ちなみに、事業をはじめてよく陥ってしまう罠が、「◯◯ができたら始めよう」という考え方です。
起業は、常に情報も時間も体力も人のサポートも、足りないところからスタートします。
その時にAさんのパターンに陥ってしまい、
・時間ができたら始めよう
・お金がたまったら始めよう
・情報が揃ったら始めよう
・知識やスキルが身についたら始めよう
・もっとサービスが整ったらリリースしよう
という言葉をついつい使ってしまいます。
今の時代、起業するのに、大きな額のお金もまとまった時間も必要ありません。
知識やスキルは、やりながら身につけていくことができます。そのため、「完璧になってからリリース」ではなく、「不格好でもいいから、とにかく世に価値提供し続ける」のがポイントです。
ホームページのリリースもサービス提供も、SNS発信もすべてに通じる考え方です。
フィードバックをもらいながらあとから改善していけば問題ありません。
最初から大きな金額・長い時間をかけて作り込むのではなく、まず試作品で良いので出して、反応を見る。僕の友人の経営者の椎名陽介君はよく、「6割で出してフィードバックをお客様からもらう」という言葉を使います。
このような「実験の積み重ね」のマインドを持っていると、前に進むのが怖くなくなります。
前置きが長くなってしまいましたが、ここからようやく本題です。
長期目線を持ちながら、ステップを1つずつ上がって行きましょう!
Step1-10:売上目標0円、マインドセットと自己分析
すべてのビジネスは価値の提供からスタートします。
大きな価値を、よりたくさんの人に渡すことができると、大きな対価を受け取ることができます。
つまり、ビジネスが上手な人とは、他人の欲求に気づいて提供するのが上手な人、とも言うことができます。
そこで、1-5ステップではギバー(giver、価値を与える人)のマインドセットを身につけるため行動を取ります。6-10ステップでは、自分に適性のあるビジネスを、自己分析のワークを通じて探っていきます。
記事の中でギバー(与える人)、テイカー(奪う人)、マッチャー(バランスを取る人)という言葉を使いますが、この言葉を深く理解するためには、アダム・グラントさんのTED TALKがおすすめです。書籍も出てるのでそちらもAmazonで人気です。
また、僕の尊敬するビジネスパーソンである澤円さんの発信内容の根底には、常に「ギブ・ファースト」の精神があります。僕は澤さんのVoicyを毎日聴いて、自分の血肉にしております。書籍も紹介しておきますね。
このフェーズでの売上目標は0円です。まずは小さな行動を積み上げて、自分の感情の動きを注視していきましょう!
Step1 プレゼントする
なぜやるか?
ギバーのマインドセットを手に入れるため
なにをやるか?
身近な人が喜ぶようなプレゼントを渡す
詳しい説明
最近誰かになにかをプレゼントした記憶はありますか?
誕生日プレゼントでも、LINEのスタンプでも結婚祝でも、なんでも構いません。おそらく、受け取った相手からは喜びの反応があったのではないでしょうか。
これから何度も繰り返し出てくる考え方ですが、ビジネスはいつも価値の提供(ギブ)から始まります。プレゼントを人に渡すというのは、とてもわかりやすいギブの形ですよね。
もし、「長いこと人にプレゼントなんてしてないなー」と思ったら、今回がチャンスです。
誰でもいいですし、どんな小さくても良いので、相手が喜ぶようななにかをしてあげましょう。
プレゼント自体は、モノやお金でなくても、LINEのメッセージや手紙でも構いません。
相手の顔を想像しながら用意して、プレゼントで喜ばせましょう!
Step2 人の困りごとを解決する
なぜやるか?
ギバーのマインドセットを手に入れるため
なにをやるか?
身近な人の困りごとを見つけて、解決の手伝いをする
詳しい説明
あなたの周りに、困りごとを抱えている人はいませんか?
どんな小さな事でも構いません。
例えば、
・両親がスマホを買おうとしているが、購入方法がわからない
・会社の同僚が、いつも肩こりに悩まされている
・昔からの友人が、タバコをやめたがっているのにやめられない
などです。
このような悩み、小さなことかもしれませんが、解決できない本人にとってはなんとも気持ちが悪いものだったりします。それを解決するお手伝いをしてあげるのが、このステップです。
直接本人と話して、困りごとの内容を共有してもらってから解決策を一緒に考えるのがベストです。
これを提案すると「逆に迷惑になってしまうこともあるのでは?」という言葉がかなりの確率で返ってきます。
人間の脳は変化を嫌うので、新しいことにチャレンジすると、やめさせようとします。今回のようなギブであっても、「こんなこと、相手は求めていないのでは?」と考えて、行動を起こさずに終わらせがちです。「親切の押し売り」「余計なお世話」といった言葉を見つけてきて、やらないほうがいい理由を次々と突きつけてきます。
確かに、ギブをしようとした結果が「お節介」になってしまう可能性もあります。極端な話、同じ相手に同じギブをしても、少しのタイミングの違いで、反応が真逆になったりすることもあります。ただ、
「お節介」と「喜ばれるギブ」の境目は、やってみるまでわかりません。
実際にやってみると、ほぼ9割はシンプルに喜ばれます。残りの1割のお節介をなくす方法についての正解はありませんが、上手な人は、ギブの経験の積み重ねによって、お節介と親切のラインを上手に判断しているように見えます。
まずは恐れることなく相手の困りごとを解決してあげましょう!
Step3 寄付をする
なぜやるか?
ギバーのマインドセットを手に入れるため
なにをやるか?
活動に賛同できる団体を見つけて寄付をする
詳しい説明
今までに寄付をしたことはありますか?ユニセフの街頭募金でも、コンビニ募金でも、被災地支援でもなんでも構いません。
このステップでは、小さな金額でも構いませんので、寄付を通じてギブをしていきます。
話はかわりますが、以下の偉人たちの共通点はなんでしょうか?
・アルベルト・アインシュタイン(物理学者)
・スティーブン・スピルバーグ(映画監督)
・マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック 創業者 CEO)
・ラリー・ペイジ(グーグル 共同創業者)
・セルゲイ・ブリン(グーグル 共同創業者)
今回のトピックと関連付けて、すぐに気づいた人もいるかも知れません。
答えはユダヤ系にルーツを持っている、ということです。
世界中で活躍する人材を輩出し続けているユダヤ系の人々ですが、彼らの多くが信仰する文書にタルムードというものがあります。その一節に、「収入の10分の1を寄付せよ」という教えがあります。
寄付の習慣によりギブのマインドセットを持つことと、ビジネスで成功することは、相関関係がありそうですね。
僕自身もこの話を聞いてから、毎月特定の団体に寄付をするようにしています。
プレゼントすること・寄付を習慣にすることで、ギバーのマインドセットが定着してきているのを感じます。
また、寄付についてもう少し深く学ぶなら、社会起業家として有名な駒崎弘樹さんのこちらの書籍、全力でおすすめできます。
収入の10%はハードルが高いと感じたら、もっと少額でも構いません。
習慣としての寄付をはじめて、自分にどんな感情が湧いてくるか、観察してみましょう!
Step4 相手の期待を10%超える
なぜやるか?
ギバーのマインドセットを手に入れるため
なにをやるか?
仕事などで相手が少し驚くような、期待を10%超える反応をする
詳しい説明
あなたの周りに仕事がよくできる人はいますか?様々なタイプの「できる人」がいますが、一言でいうとそれらの人は皆、「相手の期待の上をいく」のがうまい人ではないでしょうか。
メールやチャットの返信や、提出する資料や対面のコミュニケーションなど、人は誰かと接する時に、無意識に「これくらいの反応が返ってくるだろう」と相手に期待を持っています。
期待の種類はバラバラで、
・時間(例:メールがすぐに返ってくる)
・お金(例:見積が予想より安い)
・質(例:資料が整っていて見やすい)
・感情(例:相手が予想以上に喜んでくれる)
・範囲(例:頼んでいないこともやってくれる)
などがあります。「できる人」を思い浮かべてみると、皆これらの期待を、自然と少し超えているのではないでしょうか?
今回のステップでは、自分への期待を考えて、10%だけでいいのでそれを超える努力をしていきます。
メールに即レスでする(時間)、でもいいですし、挨拶を元気よくする(感情)、でも大丈夫です。
期待の2倍超えのような大きな目標を立てると動けなくなってしまうので、まずは10%を目安に期待を超えることを目指し、できるところからやってみましょう!
Step5 感謝に理由を添える
なぜやるか?
ギバーのマインドセットを手に入れるため
なにをやるか?
お礼をいう時に、理由まで具体的に伝える
詳しい説明
人間は、理由を添えられると、より心を動かされる生き物だと言われています。
例えば、列を作って順番待ちをしている時、前にいる人に
「順番を譲ってもらえませんか?」と言っても相手にしてもらえませんが、
「このあとどうしても外せない用事がるので、順番を譲ってもらえませんか?」
「待たせている人がいるので、順番を譲ってもらえませんか?」
などの理由を含めて伝えると、動いてもらえる可能性が上がります。
その時につける理由の内容はあまり大きな問題ではなく、
「急いでいるので、順番を譲ってもらえませんか?」
でも効果があります。
お礼を言う時も同様です。
例えば、パソコンのソフトの使い方を詳しい人に教えてもらった時に、
「ありがとうございました」とただ言うのでなく
「おかげで作業が楽になります。わからなくて困っていたので、とても助かりました。ありがとうございました。」
と伝えるほうが、より感情が伝わります。当然、そちらのほうが相手には喜んでもらうことができます。
理由を少し添えることでギブになるなら、これはメリットしかありません。
飲食店では、「美味しかったよ、ごちそうさま!」
仕事仲間には、「説明がわかりやすくて助かったよ、ありがとう!」
など小さなことからで構いません。
理由+感謝の言葉を習慣的に使っていきましょう!
また、言葉で人に伝える、という観点では、ベストセラーとなった「伝え方が9割」は超おすすめです。
漫画版もあるので、まだ読んでない方は是非どうぞ!
Step6 死ぬまでに絶対にやりたいことを書き出す
なぜやるか?
自分の価値観を知るため
なにをやるか?
紙とペンで、「死ぬまでに絶対にやりたいこと」を思いつくままに書き出す
詳しい説明
死ぬまでに、絶対にやり遂げたいことはありますか?世界を変えるような大きなことでなくても構いません。
例えば、
・大勢の人の前で歌を歌う
・小説を書く
・ゲームを自作する
・世界一周旅行をする
・デザインに関する仕事をする
・テレビに出る
などで大丈夫です。
思いつく限り書き出したら、続いてその一つ一つに対して、「なぜそれをやりたいのか?」を自問していきましょう。
すると、自分の根本的な欲求が見えてきます。
30分ほど時間を取って机に向かい、どんなに少なくても30個は書き出してみてください。
また余裕がある方には、手書きでアイディアを出したあとは、それをマインドマップにまとめてみるのもおすすめです。マインドマップのおすすめツールは、マインドマイスター一択ですね!
無料プランもあるので、是非お試しくださいな。僕はこのサービスをフル活用していて、このnoteの構成を考えるのも、マインドマイスターを活用しました。こんな感じです。
※全体像が表示しきれないので、折りたたんで表示しています。
理由の言語化も一緒に行うので、エネルギーが必要な作業ですが、書き出して自分の価値観を掘り下げましょう!
Step7 尊敬する人の共通点を見つける
なぜやるか?
自分の価値観を知るため
なにをやるか?
尊敬できる人10名と、その人を尊敬する理由をそれぞれ書き出し、共通点を見つける
詳しい説明:
「尊敬している人はいますか?」と聞かれて、とっさに答えることができる人は、そう多くはないと思います。
尊敬している、が難しかったら、以下のように読み替えて考えてみてください。
・かっこいいと思える人
・あなたの目指すライフスタイルを実践している人
・あなたに学びや気づきを与えてくれる人
これくらいまでハードルを下げていくと、見つかるのではないでしょうか。
歴史上の人物や、世界で活躍する起業家である必要はありません。
もしかしたら、身近な友人かもしれませんし、会社の上司や同僚かもしれません。フォローしているインスタグラマーの可能性もありますよね。
ポイントは、誰か?ではなく、「なぜか?」にあります。
その人を尊敬する理由を自問して、価値観をあぶり出してみてください。
普段、人は「なぜこの人を尊敬するのか?」なんて考える機会はないので、とてもエネルギーを使います。
だからこそ、集中が中断しないよう、スマホやデジダルデバイスの電源を30分だけ切り、紙とノートを手に取って、尊敬する人とその理由を書き出してみましょう!
Step8 得意・苦手なことを書き出す
なぜやるか?
自分の得意分野を知るため
なにをやるか?
紙とペンに得意なことと苦手なことを書き出す
詳しい説明
自分の得意・不得意な分野、言語化できていますか?就職活動の時に自己分析をやった方も多いと思いますが、起業の際もそれがより重要になってきます。
起業する際はすべてを自分で決めて自分で価値提供をしていきます。そのため、成果が出にくかったりモチベーションが上がらない事業に取り組んでしまうと、途中でエネルギーが足りなくなってしまいます。
起業の唯一の失敗は「成功する前にやめてしまうこと」と先ほども書きましたが、スタートする時点で良く自己分析をして、なにが得意でなにが不得意か、どんなことに取り組んでいる時にワクワクするかを言語化しておくのは、とても大切です。
まずは机に向かってノートとペン(手書きがおすすめ)を取り出して、思いつくままに、過去の自分の経験と照らし合わせながら、自分の得意・不得意分野を言語化していってください。
得意なことの例は、
時間を忘れて取り組めること、他人よりも苦労せずできること、人にやってあげたら感謝されたこと
不得意なことの例は、
取り組むのが苦痛なこと、他人よりも時間を掛けてもうまくいかないこと、集中力が持続しないこと
自己分析については、それだけで1冊の本になってしまうくらい内容が深いです。自己分析をやったことがない方は、本を読んで、その内容にそって進めて行くのもありですね。
個人的には、八木さんのこちらの書籍がわかりやすくておすすめです。
Step9 得意・苦手なことを人に聞く
なぜやるか?
自分の得意分野を知るため
なにをやるか?
自分が得意なことと苦手なことを、人に聞いて教えてもらう
詳しい説明
自分の過去を振り返りながら、得意分野・不得意分野を書き出せたでしょうか?
次に、あなたを良く知る人に、あなたの得意分野・不得意分野はなんだと思うかを聞いてみましょう。
ただし、バイアスがかかるのを避けるため、Step8で自分でやった分析結果は、先に見せないようにしてください。
家族・親戚・友人・同僚・ビジネスパートナー、誰でも構いませんので、できれば複数の人に聞いてみてください。
いきなり質問すると驚かれると思うので、
・起業することを決断したことと
・重要な情報だから遠慮ない意見を教えてほしいこと
を事前に伝えておくのがおすすめです。
おそらく、人に質問してみると、自己分析をした時とは全く違った角度の得意・不得意が見えてくるはずです。
できる限り具体的に、なぜそれが得意・不得意だと思うのかも含めて、掘り下げて確認していきましょう。
Step10 過去10年間の投資を振り返る
なぜやるか?
自分の得意分野を知るため
なにをやるか?
過去の10年間を振り返り、時間・お金・エネルギーをつかったことを30個書き出す
詳しい説明
起業をするために、自分の得意分野・不得意分野を言語化していったら、続いては他の人よりも多くの時間・お金・エネルギーをかけてきた分野を見つけます。(旅行、引っ越しは除外)
例えば、子供のころからダンスを習い、今もYouTubeなどでダンス動画を見るのが好きな人は、「ダンス」という項目が入りますし、アメリカ留学をして英語を学んだ人は、「留学」「英語」「アメリカの文化への理解」と書くことができます。
これをリスト化することで、
・人よりも多く知識を持っていて
・人よりもうまくできて
・夢中になって取り組むことができる
分野が見えてきます。
もし余裕があったら、作成したリストを眺めながら、それぞれの分野に取り組んでいた時にどんな感情だったかを一緒に書き出していきます。
ダンスをしていた時はどんな感情だったか?それはなぜか?
英語を学んでいた時はどんな感情だったか?それはなぜか?
留学中はどんなどんな感情だったか?それはなぜか?
といったイメージです。
このような得意分野の言語化ができてくると、起業のタネを見けるのに役に立ちます。
今まで費やしたお金・時間・エネルギーによってなにが自分の中に蓄積しているかを観察して、自分の得意分野を見つけましょう!
Step11-20 売上目標1円、時間捻出とメンタルブロック外し
最初の10ステップでは、ギブのマインドセットと、自己分析から自分の価値観と得意分野を知ることに焦点を当てて来ました。
次の10ステップでは、起業のための時間を捻出し、2つのメンタルブロック(「できる気がしない」という気持ち)を外していきます。
2つのメンタルブロックとは、それぞれ雇用とスキルに関するものです。
雇用のメンタルブロックは、「雇われる以外に収入を得たことがないので、起業のイメージがつかない」というものです。
スキルのメンタルブロックは、「自分のスキルでお金をもらえる気がしない」というものです。
絵を描いたりデザインをするのが好きな人が、それで収入を確保しようとした時、「自分なんかよりもずっとデザインがうまい人がいる」と考えてしまうイメージですね。
どちらのメンタルブロックも、「自分のできる価値提供を1円以上と交換していく」という成功体験を、小さくても良いので積み重ねていくことが、一番有効な外し方です。
少しずつで大丈夫です。小さな一歩を毎日ちょっとずつ積み上げていきましょう!
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