決算書を経営に活かしたいなら、まずココを見る!
こんにちは。財務戦略家の大竹です。
最近、決算書の分析や、会計の勉強をして、経営に活かしたいというご相談をよく聞きます。
いいことです!
決算書ほど、ひとつの会社の状況を、客観的に、網羅的に表現してくれるレポートはありません。
これを会社の経営の意思決定に使えるようになれば、会社は安泰です。
だけど・・・
この写真を見てください。
すごい数の本です。
勉強してみようかな、という初心者の決意をくじくには余りある選択肢の多さ。
私は社会人1年目に、経理部に配属になりました。
そこで基礎を叩き込まれたので、決算書が読めない状態で仕事をしたことがありません。振り返ると、本当にラッキーでした。
おかげさまで、決算書を見るだけで、会社の状況がわかります。
海外でも日本でも、決算書のフォーマットと、作り方のルールはだいたい同じなので、本当に助かります。
そんな私が、まず決算書をもらって見るところ。
それは、
「現預金がどれだけあるか」
です。
特に、中小企業のご支援をさせていただくようになってからは、真っ先に確認します。
借入がいくらあろうと、現預金があれば潰れません。
どんなに利益が出ていようと、自己資本比率が高くても、その瞬間に、手元現預金がなければ、潰れてしまうからです。
冒頭の写真で、たくさんの会計本が並んでいましたよね。
その中で、一体何冊の本が、手元の現預金の大切さを説明しているか・・・。
説明している本もありますよ。
でも、それがどれほど大切か?ということを、熱を込めて書いている本は少ないです。
だから強調しておきます。
まずは現預金を手元にしっかり残すこと。
しっかりって、いったいどれだけあればいいのか?
私は2つの目安で考えています。
ひとつは、月商の2ヶ月分。
もうひとつは、固定費6ヶ月分。
現預金の残高を決算書で見たら、次にやるのは、売上を12で割り算して、平均月商を計算します。月商の何ヶ月分の現預金が手元にあるのか、確認するためです。
次に、1ヶ月分の固定費をチェックします。
固定費の把握の仕方は、いくつかやり方がありますが、一番簡単な方法は、一般管理販売費を固定費とみなすこと。
中小企業経営では、何よりも現預金を手元にしっかり残す経営をすることが大切です。決算書分析や会計のルールを学ぶために時間を掛けるまえに、ココだけは抑えておいてください。
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