以下の投稿ではデボン期(4億800万年前~3億6000万年前)、甲殻類(エビやカニの祖先)による捕食を忌避して汽水域(河川と海洋の接続部)に逃げ込んだ魚類の先祖が、海洋生物の大量絶滅を契機に海に戻る景色を描きました。
汽水域(河川と海洋の接続部)、または(さらに陸の奥に踏み込んだ)淡水域に生息していた甲殻類が海に戻って新たな「百獣の王=食物連鎖の頂点」の座を獲得したのもこの時代の話です。
ところで海外ネットには古くから鮫の脳の外観が女性の子宮の形と似てるのに注目して「女性は子宮で考える=鮫の様に考える」と揶揄するmemeが存在したりします。
この様に鮫は蹴球(匂いを感じる感覚器官)が異様に発達していて、これと脳を結ぶ臭索も太く、それが卵巣と子宮本体を結ぶ卵管に重なって見える訳です。これを「(大海に滴った一滴の血液を嗅ぎつけて集まってくる)貪欲さ」と結びつけようという作戦なのですね。
イメージ的には九井 諒子「ダンジョン飯」に登場する「悪食王ライオスの呪い」みたいな感じ?
しかしこの伝統的memeには「内臓自体には普通、海綿動物(Sponge)並の知性しか存在しないものなのに、その時点でもう鮫並みなら総合力で女の圧勝じゃないか」なる伝統的返しが存在します。以下の投稿で触れた考え方の応用という訳ですね。
Spongeにはスラングで「居候」「大食漢」という意味もあります。悪口合戦なので同時に「男の方がよっぽど食うじゃねぇか!!」「この役立たずの穀潰しめが!!」と罵り返している訳です。
そして自明の場合としてSpongeなる表現、充血して大きくなる男性器も揶揄の対象に含めています。「お前らこそち○こでしか物を考えないくせに!!」むしろ最初にこちら側の罵倒が存在し、それへの返しとして「鮫の脳=子宮」表現が派生したとする説も。
それにつけても「通常時$${\frac{1}{6}}$$」なる認識は衝撃…私は父方の故郷が長崎だったので、子供の頃親に連れられて里帰りすると、その日の磯狩りの成果を適当に煮込む磯鍋の相伴に預かったものですが、そこにアメフラシが混ざっていると拳大くらいの奴が小指くらいに縮んでたのを思い出しました(毒を蓄えてる可能性がある上、内臓も抜いてないし見るからに美味しくなさそうなので、食べずに捨ててた)。
「首から上なんて飾りです」なる生存戦略
ここで興味深いのがアメフラシだけでなく貝類なども多くが「脳」を備えてない割に「目」はあって存外活発に動き回る事。ヴィーガン(菜食主義者)の中には「二枚貝には中枢神経がないので実質植物」「特にカキやホタテなどは植物プランクトンや藻やデトリタス(生物の死骸や排出物)しか食べないので実質植物」なる方便で積極的にタンパク質補給限に利用している人もいるそうですが、本当にこれらの生物は「知性など備えてない」と簡単に断じてしまってよいものなのでしょうか?
ホタテガイは何を感じ、何を思っているのか?
「当事者」に直接理由を尋ねる方法はいまだに見つかってない為、以下はあくまで憶測に過ぎないのですが…
こうした相似性が観測される一方「カンブリア爆発期(5億4200万年前~5億3000万年前)に視覚と視覚情報を処理する脊髄を手に入れた」左右相称動物(Bilateria)」と、あえてこのトレンドに乗らなかった放射相称動物(Radiata)の間には決定的な情報処理速度の違いが生じる展開を迎えたのです。
そして人類史の時代に入ると、さらなる「情報処理速度革命」が勃発。
しかし時代の流れは常に一筋縄ではいかないものです。
ここに挙げた様な「情報処理速度革命」と進化論の関係が何処に行き着くか自体についてはそれほど論じられていない様です。どうやら「同一基準による準安定状態の推移」を連続的に語るのが難しいからみたいですね。その一方で「生存競争に勝ち抜いてきた自然界の仕組みに学ぶ」バイオミミクリー(Biomimicry=生物模倣)なる研究分野が登場してくる困った状況…
はてさて私達は一体どちらの方角に向けて漂流してるんでしょうか? そんな感じで以下続報…