「少年よ大死を暴け」本編
キキーンッ!ドシャッ!
「いやぁーー!」
空に浮かぶ雲を貫くような悲鳴がどこからともなく聞こえてくる。
さっきまで笑顔で喋っていた彼女のどこか分からない肉片が俺の頬をかすめる。
信号無視をした乗用車が俺の彼女である桃瀬美奈をヒトではない別の生き物のような姿に変えてしまった。
「美奈!」
一瞬息を飲み、叫んだ瞬間、黒く禍々しい靄が俺の目の間に降りてきた。
「どうもぉ!赤村紫苑くん!!死神ちゃんですっ♡」
俺は呆気に取られ1、2秒ほど硬直した時にそいつは続けてこう言った。
「あれ