私立恵比寿中学秋田分校 〜おらが美の国フェス2021のこと。
こんなに参加するのにハードルの高いイベントは初めてだった。
病的なまでに厳しい感染対策。2回のワクチン接種証明あるいは開催1週前以内の医師によるPCR検査陰性の証明書(これがオンライン診療費含め2万5千円である)のいずれか、Googleフォームへの事前登録、これらをクリアしないと、県外の者はパブリックヴューイングにすら入場できない。ワクチンが間に合わなかったのでPCR検査を受けた。
しかし、結論を言えば、あらゆるマイナス要素を受け入れてでも参加する価値のあるイベントだった。
先ずはNAMAHAGE郷神楽と地元ヒーロー超人ライガーによるパフォーマンス。キャミソウルブラザーズによる放送禁止パフォーマンス、これで場を和ませた後に、藤原美幸一座が登場する。前日に『リスペクト』を観ていたので、彼女とアリーサ・フランクリンを結びつけるのは容易だった。マイク不要の圧巻の声量、世に民謡歌手は数多いるが、これほどのパワーの持ち主はそういないのではないか。『幸せの張り紙はいつもどこかに』で落涙し、『ドドンパ節』で大団円。参った。
続いて、いぎなり東北産が登場。フロア総立ち。ハイテンションでオーディエンスに圧をかける。「秋田に来たからって、無傷で帰れるとは思わないでね」と毒舌も炸裂。向上心の塊だ。なりふり構わないパフォーマンスを展開させる。
それから、大トリのエビ中。東北産に刺激されたのか、最初から飛ばしまくる。『イヤフォン・ライオット』から始まるなんて、誰も予想しなかっただろう。
新メンバーの成長が著しい。『頑張ってる途中』でやはり落涙。
東北産もエビ中も、恒例のセーラー服でのパフォーマンス。エビ中と時間的にも内容的にも肉迫するものを見せた東北産に拍手を送りたい。震災を経た東北人には、ああした粘りがあるのだ。
例によってここには書けないトラブル山積みだったが、それでも仙台から駆けつけてよかった。ホテルでアーカイブを観て、このイベントは完遂した。
何度も述べているように、エビ中はおれにとって Stones や Zeppelin 、忌野清志郎らと並ぶカルチャー・ヒロインなのである。
これから、メンバーの中山莉子が扁桃腺摘出手術で休養に入る。この辺がエビ中のエビ中たる所以だ。12月の大学芸会には何がなんでも参加してやる。