雑記 55 きみ歌えよ
全日本合唱連盟•朝日新聞社主催の「全日本おかあさんコーラス大会」は1978年に始まり、今年で43回目を迎えるはずだった。
その長い歴史の間に、私は、おかあさんコーラスと言われるものに所属したことも、大会を聞きに行ったこともないのだが。
新型コロナによるロックダウンなどの影響で、音楽に関わること全ての機会が、私達から奪われた。
2月から合唱の練習は中止。こちらに意欲があっても、会場が貸してくれない。
これは演奏会を予定していたプロの音楽家でも同じで、中止や延期が相次いだ。
7月に入ってから、会場は使用許可になるところも出始めたが、ソーシャルディスタンスを保つため、人数は半分に減らせ、と言う。
それは合唱では無理。
zoomによる練習を再開しているところもあるが、それは合唱とはやはり別物だが、今はそれしか方法がない。
東京は、他の他府県が移動自由にはなっても、ロックダウンは解除にならず、GOTOが始まっても、東京は除外。東京と分かる車で行くと、悪戯されたり、傷つけられたりで、東京者は肩身が狭かった。
10日ほど前、東京少年少女合唱隊の長谷川冴子先生から、封書で手紙が来た。長谷川冴子とは、世界合唱連盟の理事であり、NHKの合唱コンクールでは、毎年審査員を務めている。その方から自筆の手紙を貰うということは、私のような何でもない者にとっては平伏すほど畏れ多いことなのだが、
バーチャルコーラスやってみない?
歌に飢えているんでしょ?
と。
確かに。
歌は、信長貴富作曲「きみ歌えよ」。谷川俊太郎作詞。
遥か9年前、TEDで、エリック•ウィテカーのバーチャルコーラスを聴いて、こんな合唱があるのかと感動したことがある。世界100をゆうに超える国から参加者は2000人を超え、アラスカの人もあまり住まない地域から、アメリカは勿論、イギリス、イタリア、フランス、ドイツ、韓国、日本と、ネットの力で集められた世界中の人の沢山の声が合わさって、壮大なハーモニーが作り出されていた。
https://youtu.be/6WhWDCw3Mng
YouTubeのウィテカーの素晴らしい演奏です、是非。
※URLの貼り付けがうまくいかないので、YouTubeで「ウィテカー 合唱」と入れて、探してください。
私は長谷川冴子先生の指導による、ルネサンス期のアカペラコーラス研究会に所属しているが、それも、今回のコロナで完全に中断となって、今に至っている。
大規模な合唱は、一般市民にとっては望むべくもなく、合唱の再開は、まだまだ先のことと思われる。
今回のおかあさんコーラスは、世界に散らばった日本のおかあさんからの参加もあり、参加者は2000人を超えるだろう、というウィテカーにも負けない話である。バーチャルコーラスだから、やはり「合唱」とは正確には言えないが、出来あがりは、大いに期待して良いと思う。
参加費は不要。大人の女性なら、誰でも参加出来る。
11月10日が、投稿の締め切り。
詳細は、
「バーチャルおかあさんコーラス」特設サイトにある。
楽譜は、私は市販のものを買ったが、申し込めば送ってくれる。
以下は演奏の1例。
https://youtu.be/yUKeV5qjPBo
※YouTubeで「きみ歌えよ 信長貴富」で探してください。
きみ歌えよ。