新卒1年目 企業型確定拠出年期(DC)加入する?しない?
会社に入ると,あれやこれやと様々な新しい事に直面します.
その1つが,「企業型確定拠出年金」です.
これは、現在活用されている年金制度です. さて,この企業型確定拠出年金ですが,強制加入と任意加入の会社があります.ちなみに私が新卒で入った会社も任意加入でした. 入るべきか入らないべきか迷うし,なかなか誰に相談していいか分からないと思います.
「新卒の1~2年程度は加入しないで,3年目に考える.」
私見は上記です.まず,理由を説明するために,企業型確定拠出年金のおさらいです.
(企業型)確定拠出年金は,毎月給与から引き落とす形式で積み立てられていきます.それが税制優遇として,掛け金(1年で支払った金額)が全額所得控除となり,所得税と住民税の負担が軽減されます.運用が成功すれば,積み立てたお金を元に増えていき,年金として(課税対象とならず)受け取れます.逆に言うと,年金として受け取るまでの途中解約をすると(いろいろ条件はあるが)一時金となり課税対象となり節税効果を失う場合があります.
詳しく知りたい人はWikiを読んでください.
確定拠出年金:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%BA%E5%AE%9A%E6%8B%A0%E5%87%BA%E5%B9%B4%E9%87%91
それでは,本題の理由を説明します.
1年目に入る必要がない理由
そもそも1年目は,4~12月しか働いておらず,ボーナスも沢山貰えない場合が多いので,企業型確定拠出年金の節税効果をえられるほどの所得税がかかる人は殆どいないのではないでしょうか.そのため,新社会人で何かとお金がかかると思います.私は手元に少しでもお金を残して何かの軍資金とするほうが良いと考えて,1年目は加入を見送りました.
2年目に入る必要がない理由
多くの学生が,学生時代の国民年金を学生納付特例制度で納付を延期(猶予を獲得)していると思います.そして,社会人で働き始めて,それを自分で払う場合は,その年金支払い金額がこれまた全額が所得控除となります.そのため,社会人2年目(2年目の12月まで)には,自分の所得税を低くするだけ,学生時代の国民年金を支払うと節税効率がよいと言えます.そうすると確定拠出年金による節税効果は薄れるので,わざわざ手元の資金を減らすより,まずはある程度の現金を貯めることを優先したほうが機動性が高いといえます.例えば,手元に現金がなさすぎて,キャッシングやローンを組むのは得策とはいえないです(自動車ローン,住宅ローンは優遇されており別の話).例えば,結婚式のためにブライダルローンを組む人もいるかもしれないです.少しでもローンする金額を減らして,利息で取られる分を減らすほうが賢明と思います.
3年目に入るか判断すればよいと思う理由
多くの会社では遅くとも3年目くらいで仕事を自分で1周りさせられると思います.つまり,自分がその仕事に向いている向いていないかが遅くとも判断できる瞬間です.この時点で,この企業でやっていくのか転職するのか判断できると思います.企業型確定拠出年金制度のない企業に転職する場合,海外で転職か,大学院で学びなおすのか様々な選択肢があり得ます.その時点で,この会社でもう少し頑張ってみようと思えた人,かつ手元資金にある程度の余裕ができた人が,はじめて確定拠出年金をはじめるかどうか,この3年目に再度判断するとよいと思います.お金を運用するにもNISAという選択肢もあります.年金をもらえる年齢まで生きるとは確証はないので,何で運用するかを判断して加入を検討してはどうでしょうか.
以上参考になれば幸いです.